起業時に自己資金なしで創業融資は受けられる?おすすめの融資制度や限度額と注意点

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更新日2024/7/19
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起業時に自己資金なしで創業融資は受けられる?開業資金を借りたい!

日本政策金融公庫の新規開業資金は自己資金なしでOK?50万~150万円必要?

女性起業家が融資を自己資金なしで受けることは可能?

起業時に自己資金なしで創業融資を受けることはできますが、基本的に創業資金総額の10分の1以上の自己資金が必要と言われています。

自己資金なしで創業融資を受けることは難しい傾向にあるため「有望な事業」と証明、認めてもらう必要があり、ハードルが上がることを覚えておいてください。

今回は、 自己資金を増やす・用意する方法や起業時に自己資金なしで創業融資を受けやすくするコツと注意点 について詳しく解説していきます。

記事では、創業融資以外で創業資金を調達する方法などもまとめているので、創業融資を受けようと考えている方は参考にしてください。

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目次

起業時に自己資金なしで創業融資は受けられる?

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結論からお伝えすると、 自己資金なしでも創業融資を受けられる可能性はあります。

基本的には創業融資を受けるためには、創業資金総額の10分の1以上の自己資金が必要と言われています。

そのため、一般的に自己資金がなければ創業融資を受けるのは難しい傾向にありますが、有望な事業だと証明できれば融資を受けれる可能性もゼロではありません。

MEMO
もちろん、自己資金を用意しておいた方が融資を受けれる可能性が高まるため、「確実に創業融資を受けたい」という人は自己資金を増やしていくべきと言えます。

そもそも自己資金とは?

自己資金とは

自己資金とは
自分が所有している現金のことを指します。

自己資金には「認められる自己資金」と「認められない自己資金」の2種類があります。

「自己資金がないから創業融資は難しいかも」とお悩みの人でも、実は自己資金として充てられるお金があるかもしれません。

創業する際にあたって重要となる2つの自己資金の違いを見ていきます。

認められる自己資金

認められる自己資金
  • 退職金
  • 攻め入保険の解約金
  • 相続したお金
  • 資産・品物を売却したお金
  • みなし自己資金
  • 第三者割当増資

自己資金として認められるのは、出所が明確になっており返済義務のない資金に限られます。

出所がはっきりとわかるように預金通帳に貯めることが重要なので、お金の流れを一目で確認できなければ自己資金として認めてもらえない恐れがあります。

MEMO
自己資金を用意する際は通帳記入をして細かく記録していかなければなりません。

認められない自己資金

認められない自己資金
  • タンス預金
  • 短期間で多額のお金が口座に入れられているお金
  • 金融機関から借りたお金
  • 親や知人から借りたお金

自己資金は「出所が明確になっているお金」ということが大切なので、預金口座に入っていないタンス預金は自己資金には含まれません。

せっかくコツコツ貯めたお金を自己資金として認めてもらえないのは勿体ないため、こまめに預金口座へ入れておくべきと言えます。

また、短期間で多額のお金がまとめて振り込まれている場合も注意しなければなりません。

お金の流れが不明なまま、一気に多額のお金が入っているのが確認されると見せ金だと判断されるリスクがあるためです。

見せ金の危険性については後ほど詳しく説明します。

自己資金を増やす・用意する方法

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自己資金を増やす・用意する方法は以下の通りです。

自己資金を増やす・用意する方法
  • 現物資産(不動産など)を申告する
  • 家族や親族から贈与を受ける
  • みなし自己資金を申告する
  • 保険解約時に受け取れる返戻金を自己資金にする
  • 自動車や不動産などの資産を売却する
  • 退職証明書をもらう
  • 個人投資家やVC(ベンチャーキャピタル)から出資を受ける

自己資金は現金だけでなく資産なども自己資金として含むことができます。

身の回りに自己資金にできるものがあるかもしれないため、「自己資金がないから創業融資は受けられないかも」と諦めている人は参考にしてください。

現物資産(不動産など)を申告する

自己資金は現金以外にも、物を現物出資することができます。

つまり、手持ちの資産を利用して自己資金を増やせるため、現金の自己資金がない人は現物資産になる物があるかどうか確認しておいてください。

物であれば全てが現物資産になるというわけでなく、主に以下のような物を現物出資として認められます。

現物資産になる物
  • 不動産
  • パソコン・OA機器
  • 有価証券など

例えば、現金100万円と現物出資100万円があれば合計200万円の自己資金があることになります。

MEMO
「現金の自己資金だけでは融資を受けられるかわからない」と心配な人は、融資時に現物資産を申告することをおすすめします。

家族や親族から贈与を受ける

家族や親族から贈与されたお金は自己資金として認められます。

家族から借りたお金は自己資金に含むことはできませんが、贈与であれば自己資金として提示できます。

そのため、 創業する際に「お金を出してあげる」と申し出てくれる家族がいる場合、贈与契約書を作成しておいてください。

MEMO
契約書がないまま贈与を受けると見せ金として疑われるリスクがあるため、いざという時に「贈与」であることを説明できるように契約書は用意しておくべきです。

みなし自己資金を申告する

みなし自己資金も自己資金として申告が可能です。

みなし自己資金とは
創業準備のために使用した費用を自己資金として認めてもらうことです。

例えば、事業に必要な備品や機械設備、内装費用や商材などをみなし自己資金として申告できます。

MEMO
事業に必要な費用だと証明できるように領収書は保管して、融資時に提示してくださいね。

保険解約時に受け取れる返戻金を自己資金にする

保険の解約返戻金も自己資金にすることができます。

積立型の生命保険の場合、まとまったお金を受け取れる可能性があるため保険会社に問い合わせてみることをおすすめします。

解約返戻金を受け取るときは、必ず証明書等を発行してもらうことが重要です。

MEMO
解約返戻金の証明書は発行までに時間がかかるケースもあるため、早めに発行の請求手続きを済ませておくべきと言えます。

自動車や不動産などの資産を売却する

資産を売却して得たお金も自己資金として認められます。

自動車や不動産、パソコン等の機器などはあるけど事業には使わないため「みなし自己資金にはならない」という資産を売却する手があります。

MEMO
資産価値がある物であればまとまったお金を受け取れますが、一方で資産を手放すことになるためよく考えた上で売却をしてくださいね。

退職証明書をもらう

勤めている会社から独立して起業する場合は、会社から退職証明書をもらっておいてください。

原則、退職証明書は退職日以降の発行となりますが、退職金の支払いが証明できる書類があれば自己資金として認めてもらえる可能性があります。

MEMO
退職証明書の発行日数は会社で異なるため、予め会社に発行してもらうように伝えておくとベストです

個人投資家やVC(ベンチャーキャピタル)から出資を受ける

自己資金を増やすには、個人投資家やベンチャーキャピタルで出資を募るという方法があります。

ベンチャーキャピタルとは
成長が見込まれるベンチャー企業に対して投資を行うことを指します。

出資なので出資金を返済する必要はありませんが、早期にリターンを求められたり、経営の干渉を受けることがあります。

MEMO
安易に出資を募るのではなく事業目的を明確化して、早期に成果を出せるような計画性が必要になります。

起業時に自己資金なしで創業融資を受けやすくするコツ

起業 融資 自己資金なし 創業融資を受けやすくするコツ
起業するときに自己資金なしで創業融資を受けるコツは以下の2点になります。

起業時に自己資金なしで創業融資を受けやすくするコツ
  • 売上実績や決まっている契約でアピールする
  • 事業計画書は説得力があるものを作成する

自己資金なしで創業融資を受けることはできますが難易度は高くなるため、審査時に有利になるように働きかけてくださいね。

売上実績や決まっている契約でアピールする

創業融資の申請時に決まっている契約がある場合は、きっちり伝えておいてください。

また、個人事業主から法人へ移行する際は、これまでの売上実績の報告も忘れずに伝えておくと有利になります。

MEMO
実現性の高い売上見込みをアピールし、将来的な返済能力が高いと納得できるような実績を提示することが大切です。

事業計画書は説得力があるものを作成する

創業融資において、事業計画書は重要視される書類になります。

事業計画書とは
事業内容を詳しく説明するために創業動機や事業の方向性、必要な資金などを記載する書類のことです。

事業計画自己資金が少ない状態で、さらに伝えたい内容がわかりにくい事業計画書では提出しても審査に通る可能性は低いです。

説得力のある事業計画書を作成するために以下の点に注意していってください。

説得力のある事業計画書の作成方法
  • 予想売上や収益の根拠を記載する
  • 仮説の検証して記載する
  • 想定できるリスク&対策を記載する
  • 実現可能なスケジュールを記載する

上記に加えて、説得力のある事業計画書を作成するには「第三者に伝わりやすいようにまとめる」ことにも注目しなければなりません。

MEMO
一度目を通しただけで理解できるように伝えたい要点を整理し、図表などを用いて視覚的にわかりやすい内容であれば良い印象を与えられます。

日本政策金融公庫は自己資金なしでも創業融資を受けることができる

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日本政策金融公庫は自己資金なしで創業融資が受けられるので各種制度を紹介します。

制度 新創業融資制度(※2024年3月31日をもって終了) 中小企業経営力強化資金 新規開業資金 挑戦支援資本強化特別貸付(資本性ローン) 信用保証協会の保証付き融資(制度融資)
金利 0.90%~3.35% 基準利率
※要件次第で利率が異なる
基準利率
※一定の要件に該当する場合は特別利率が適用される
融資後1年ごとに業績に応じて適用利率が異なる 地域によって異なる
申し込み条件 ・新たに事業を始める人
・事業開始後税務署申告を2期終えてない人
・経営革新または異分野の中小企業と連携した新事業分野の開拓等により市場の創出・開拓(新規開業を行う場合を含む)を行う人
・事業計画書の策定・中小企業等経営強化法に定める認定経営革新等支援機関による指導・助言を受けている人
新たに事業を始める人または事業開始後おおむね7年以内の人
※適正な事業計画の策定、当該計画を遂行する能力がある人に限られる
下記のいずれかに該当する人
・新規開業資金
・新事業活動促進資金
・海外展開・事業再編資金
・事業承継・集約・活性化支援資金企・業再建資金
・ソーシャルビジネス支援資金

上記に加えて以下の要件も満たす人
・地域経済活性化にかかる事業を行う
・税務申告を1期以上行っている場合、原則として所得税等の完納していること

中小企業・小規模事業者の人
申し込み条件は各融資制度で異なる
借入期間 設備資金 20年以内
運転資金 7年程度(原則)
設備資金 20年以内(うち据置期間2年以内)
運転資金 7年以内(うち据置期間2年以内)
設備資金 20年以内(うち据置期間5年以内)
運転資金 10年以内(うち据置期間5年以内)
5年1ヶ月以上20年以内 各融資制度で異なる
資金使途 設備資金
運転資金
設備資金
長期運転資金
設備資金
運転資金
設備資金
運転資金
各融資制度で異なる
担保・保証人 原則として無担保・無保証人 要相談 要相談 無担保・無保証人 担保・保証人が必要となる場合がある

公的機関には数多くの創業融資制度があり、それぞれ申し込み条件や金利などが異なります。

自己資金なしで創業融資制度を利用したい人は各融資制度をチェックして、どの融資制度が最適なのか見極めていってくださいね。

新創業融資制度

項目 新創業融資制度(※2024年3月31日をもって終了)
金利 0.90%~3.35%
申し込み条件 ・新たに事業を始める人
・事業開始後税務署申告を2期終えてない人
借入期間 設備資金 20年以内
運転資金 7年程度(原則)
資金使途 設備資金
運転資金
担保・保証人 原則として無担保・無保証人

新創業融資制度は、原則として無担保・無保証で借入できる融資制度です。

残念ながら新創業融資制度は2024年3月31日をもって制度が終了となりました。

代替制度はありませんが(旧)新創業融資制度が新規開業資金に組み込まれており、スタートアップ企業の支援が拡充されました。

また、(旧)新創業融資制度では要件として「創業時において創業資金総額の1/10以上の自己資金」が必要でした。

しかし、 2024年4月1日以降からは自己資金なしでも融資が受けられるようになり、申請のハードルが低くなっています。

中小企業経営力強化資金

項目 中小企業経営力強化資金
金利 基準利率
※要件次第で利率が異なる
申し込み条件 ・経営革新または異分野の中小企業と連携した新事業分野の開拓等により市場の創出・開拓(新規開業を行う場合を含む)を行う人
・事業計画書の策定・中小企業等経営強化法に定める認定経営革新等支援機関による指導・助言を受けている人
借入期間 設備資金 20年以内(うち据置期間2年以内)
運転資金 7年以内(うち据置期間2年以内)
資金使途 設備資金
長期運転資金
担保・保証人 要相談

中小企業経営力強化資金は、 新規事業分野の開拓を行う中小企業をサポートする融資制度です。

中小企業経営力強化資金は申し込み条件が厳しい一方で自己資金要件がなく、融資限度額は7億2千万と大きくなっています。

MEMO
さらに金利は(旧)新創業融資制度よりも低く、申し込み条件さえクリアすれば融資制度としては好条件と言えます。

新規開業資金

項目 新規開業資金
金利 基準利率
※一定の要件に該当する場合は特別利率が適用される
申し込み条件 新たに事業を始める人または事業開始後おおむね7年以内の人
※適正な事業計画の策定、当該計画を遂行する能力がある人に限られる
借入期間 設備資金 20年以内(うち据置期間5年以内)
運転資金 10年以内(うち据置期間5年以内)
資金使途 設備資金
運転資金
担保・保証人 要相談

新規開業資金 これから事業を始める人、または事業開始から7年以内の人を対象にした融資制度です。

自己資金要件がなく融資限度額は7,200万円(うち運転資金4,800万円)までで、金利は一定の要件を満たせば特別利率が適用されます。

MEMO
幅広い層に向けた融資制度で「女性・若者・シニア」から「廃業歴等があり創業に再チャレンジする人」までを対象にしています。

挑戦支援資本強化特別貸付(資本性ローン)

項目 挑戦支援資本強化特別貸付(資本性ローン)
金利 融資後1年ごとに業績に応じて適用利率が異なる
申し込み条件 下記のいずれかに該当する人
・新規開業資金
・新事業活動促進資金
・海外展開・事業再編資金
・事業承継・集約・活性化支援資金企・業再建資金
・ソーシャルビジネス支援資金

上記に加えて以下の要件も満たす人
・地域経済活性化にかかる事業を行う
・税務申告を1期以上行っている場合、原則として所得税等の完納していること

借入期間 5年1ヶ月以上20年以内
資金使途 設備資金
運転資金
担保・保証人 無担保・無保証人

挑戦支援資本強化特別貸付(資本性ローン)は、 スタートアップや新事業展開・海外展開をサポートしている融資制度になります。

自己資金要件がない上に無担保・無保証で融資を受けられます。

さらに挑戦支援資本強化特別貸付は資本性ローンなので、借入したお金を資本扱いにできます。

MEMO
他所で借入する際に資本金として提示できるなど大きな利点が特徴です。

信用保証協会の保証付き融資(制度融資)

項目 信用保証協会の保証付き融資(制度融資)
金利 地域によって異なる
申し込み条件 中小企業・小規模事業者の人
申し込み条件は各融資制度で異なる
借入期間 各融資制度で異なる
資金使途 各融資制度で異なる
担保・保証人 担保・保証人が必要となる場合がある

信用保証協会の保証付き融資制度(制度融資)は、 中小企業や小規模事業者が金融機関から融資が受けやすくなるように支援している公的機関になります。

信用保証協会は全国47都道府県と4市の計51あり、金利は各地域で異なります。

中小企業や小規模事業者は実績や信用力が乏しいことがあり、金融機関からの融資は難しい傾向にあります。

しかし、信用保証協会の保証付き融資を利用すれば、万が一返済困難になった際も信用保証協会が代わりに返済を行ってくれます。

MEMO
信用保証協会が貸し倒れリスクを負うため、中小企業や小規模事業者であっても金融機関からの資金調達がしやすくなるのが特徴です。

起業時に自己資金なしで創業融資を受ける際の注意点

起業 融資 自己資金なし 注意点
起業する際に自己資金なしで創業融資を受けるときは、以下の3点に注意してください。

起業時に自己資金なしで創業融資を受ける際の注意点
  • 自己資金が少ないほど融資限度額が低くなる
  • 自己資金が少ないほど金利も高くなる
  • 自己資金を多く見せる「見せ金」は違法

自己資金なしでも創業融資を受けられますが、自己資金がない分デメリットが生じることがあります。

これから紹介するデメリットを踏まえた上で創業融資の利用を検討してください。

自己資金が少ないほど融資限度額が低くなる

自己資金が少ない状態では融資限度額も低くなる傾向にあります。

創業融資の際に必要な自己資金は、創業資金総額の10分の1以上が必要と言われています。

創業融資では自己資金に応じて融資額が変わるため、逆に言うと多くの自己資金があれば融資額も大きくなります。

そのため、自己資金がなくても融資を受けられる可能性はありますが、実際の融資額が希望限度額よりも少なくなるかもしれません。

MEMO
自己資金なしの人は、必要な創業資金よりも少額になることが想定できるため注意してくださいね。

自己資金が少ないほど金利も高くなる

創業融資を利用する際に己資金が少ないと金利が高くなる自というデメリットがあります。

創業融資の金利は融資額・返済期間などに応じて異なり、自己資金の額も適用金利に影響する要素になります。

自己資金なしで信用保証協会の保証付き融資を利用すると、自己資金がある人に比べて金利が1~2%前後高くなることがあります。

MEMO
金利が高くなると返済負担が大きくなるため、低金利で融資を受けたい人はなるべく自己資金を多く用意しなければなりません。

自己資金を多く見せる「見せ金」は違法

上記の方でも触れていますが「見せ金」は違法なのでやってはいけません。

そもそも「見せ金」とは
自己資金や資本金を多くみせるために他所から借入するお金を指します。

見せ金は債権者を欺く行為にあたるため、創業融資を受けたいがために他所から借入して自己資金がたくさんあるように見せてはいけません。

そして、金融機関や親・知人から借りたお金はあくまでも借金なので自己資金には含まれません。

MEMO
返済義務のあるお金を自己資金として提示するのはやめてくださいね。

起業する際に創業融資以外で創業資金を調達する方法

起業 融資 自己資金なし 創業融資以外で創業資金を調達する方法
創業融資以外で創業融資を調達する方法はあります。

起業する際に創業融資以外で創業資金を調達する方法
  • 共同経営者と組んで資金調達する
  • 補助金・助成金を活用する
  • ビジネスローンで資金調達する
  • ファクタリングで資金調達する

創業融資の審査が不安な人、多くの創業資金を用意したい人は参考にしてください。

共同経営者と組んで資金調達する

多くの資金が用意できる共同経営者と組むという方法があります。

共同経営者が創業資金を用意できれば、創業資融資制度を利用する必要はありません。

もし、創業融資制度を利用する場合でも、共同経営者の資産は自己資金として申告できるため融資が受けやすくなります。

共同経営者がいれば資金調達のハードルが低くなるだけでなく、経営において客観的判断ができる、お互いの不得手な部分を補うなどのメリットがあります。

MEMO
金銭面に加えて精神的サポートも期待できるため、1人ではなく共同経営者を探してみるのもおすすめです。

補助金・助成金を活用する

創業融資制度ではなく補助金・助成金を利用するのもおすすめです。

起業家向けの補助金・助成金の種類は多く、融資とは違い返済義務もないため負担もほとんどありません。

各制度の条件を満たさなければ補助金・助成金は利用できませんが、 ローリスクで資金調達できるのが大きな利点と言えます。

詳しい支援制度についてはミラサポplusで調べることができます。

ビジネスローンで資金調達する

ビジネスローンは、設備投資資金や運転資金など事業に関する資金に利用できる金融商品です。

ビジネスローンの場合は総量規制の対象外なので年収に関係なく資金調達が可能で、公的融資よりも融資スピードも早いというメリットがあります。

ただし、公的機関に比べて金利は高く、借入限度額も低くなっています。

MEMO
多額の創業資金集めには不向きですが、数百万円程度の融資を受けたい場合はビジネスローンを選択するのも良いかもしれません。

ファクタリングで資金調達する

創業期であればファクタリング利用で資金調達が可能です。

ファクタリングは、売掛金を売却して早期に現金化する資金調達方法なので起業前は利用できません。

しかし、創業期で事業が軌道に乗っていなくても 売掛金があればファクタリング利用はできます。

ファクタリングは、資金繰りに困っている場合に活用できる資金調達方法と言えます。

起業時に自己資金なしで融資は受けられる?に関するよくある質問

起業 融資 自己資金なし よくある質問
自己資金なしで融資を受けられるかどうかに関する質問を集めました。

起業時に自己資金なしで融資は受けられる?に関するよくある質問
  • Q:女性起業家が自己資金なしで融資を受けることはできる?
  • Q:日本政策金融公庫は自己資金50万でいくら融資を受けられますか?
  • Q:開業資金を借りたいときはどこから融資を受けるべきですか?
  • Q:新規開業資金は自己資金なしでも融資を受けられますか?
  • Q:日本政策金融公庫に提出する自己資金を証明する書類はどれ?

Q:女性起業家が自己資金なしで融資を受けることはできる?

女性起業家が自己資金なしで融資を受けることはできます。

以下の融資制度は自己資金要件がないため利用できます。

女性起業家が自己資金なしで融資を受ける方法
  • 中小企業経営力強化資金
  • 新規開業資金
  • 女性・若者・シニア創業サポート事業
  • 挑戦支援資本強化特別貸付(資本性ローン)

また、自己資金がなくても「みなし自己資金」「現物出資」「親・知人からの贈与」なども活用する手もあります。

Q:日本政策金融公庫は自己資金50万でいくら融資を受けられますか?

日本政策金融公庫では、創業資金総額の10分の1以上の自己資金が必要と言われています。

そのため 50万円の自己資金で500万円前後の融資が受けられる可能性があります。

Q:開業資金を借りたいときはどこから融資を受けるべきですか?

開業資金を借りるにあたって、起業家や創業者を対象にした融資制度の利用がおすすめです。
開業資金が借りられる融資制度
  • 日本政策金融公庫の創業融資
  • 自治体・金融機関・信用保証協会の制度融資

詳しい融資制度については上記の章「日本政策金融公庫は自己資金なしでも創業融資を受けることができる制度もある」にて解説しています。

Q:新規開業資金は自己資金なしでも融資を受けられますか?

新規開業資金は自己資金なしでも融資は受けられますが、自己資金がある状態と比べると審査難易度は高くなります。

また、自己資金があれば「融資が通りやすい」「融資額が大きい」「低金利」などのメリットがあります。

それでも自己資金の調達が難しい人は、自己資金なしでも融資を受けられる制度を利用するのが最適です。

Q:日本政策金融公庫に提出する自己資金を証明する書類はどれ?

日本政策金融公庫で自己資金を証明するには「預金通帳」が重要になります。

預金通帳で自己資金の調達方法や借入状況を確認しているため、審査に大きく影響しています。

他にも「生命保険の解約返戻金の書類」や「配偶者・お子さまの預金通帳」も自己資金として申告できるため用意しておいてください。

起業は自己資金なしで創業融資を受けることはできる?のまとめ

起業 融資 自己資金なし まとめ

起業は自己資金なしで創業融資を受けることはできる?のまとめ
  • 自己資金なしでも創業融資は受けられる
  • 自己資金には認められるお金と認められないお金がある
  • 「現物資産」「親・親族から贈与を受ける」「みなし自己資金」「生命保険の解約返戻金」は自己資金として申告できる
  • 自己資金なしで融資を受けるには実績や事業計画書が重要
  • 自己資金なしで創業融資を受けるには公的機関の融資制度を利用する
  • 自己資金の有無で「融資限度額」「金利」に影響を与える
  • 女性で自己資金なしでも創業融資は受けられる

一般的に創業融資を受けるには自己資金は必要だと言われていますが、自己資金なしでも融資制度を利用することはできます。

もちろん自己資金があるに越したことはありませんが、自己資金がないからといって諦める必要はありません。

また、現金以外にも「現物資産」や「みなし自己資金」も自己資金として提示できるため、自己資金になるものがあるか探してみてください。

自己資金が少なくても、全く自己資金がない状態よりも審査時に有利になります。

今回紹介した自己資金の用意する方法を参考にして、創業融資が受けやすくなるようにしていってくださいね。

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