銀行融資の種類とは?特徴や審査に通らない理由、降りるまでの期間と融資実行までの流れについて

銀行融資の種類は以下の通りです。
- 銀行カードローン
- ビジネスローン
- 信用保証協会の保証付き融資
- プロパー融資
- 売掛債権担保融資
- 不動産担保融資
それぞれ借入できる金額や金利の高さ、必要書類などが異なりますので、融資を受ける目的から逆算してどの方法を選ぶか考えてください。
銀行融資の種類は多いですが、どの融資でも審査があるので、過去に借入の返済を延滞したり、事業が赤字経営になっていると審査に落ちる可能性があります。
また、銀行融資は消費者金融や信販会社に比べると審査時間がかかるため、少なく見積もっても数日〜数週間はお金が振り込まれない点にも気をつけてください。
今回の記事では、銀行融資の種類や審査に通らない理由、審査が降りるまでの期間などを解説します。
記事を読むことで、どの銀行融資を選べば良いかやそもそも銀行融資を選択すべきかなどがわかりますので、迷われている個人事業主や経営者の方はぜひ参考にしてください。
また、 24時間対応・最短即日入金もできるので、資金繰りを改善したい人におすすめ!
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目次
銀行融資の種類
銀行から資金を調達する場合、その方法は代表的なもので6種類あります。
- 銀行カードローン
- ビジネスローン
- 信用保証協会の保証付き融資
- プロパー融資
- 売掛債権担保融資
- 不動産担保融資
それぞれの方法については、金利・限度額・必要書類・融資までの期間(入金までの期間)が異なります。
以下では、詳細な特徴と利用シーンについて説明していきます。
銀行融資の種類① 銀行カードローン
| 借入金額上限 | 数百万円~2,000万円程度 |
|---|---|
| 審査までの期間 | 即日~1週間 |
| 金利 |
※ 利用限度額に応じて変動します。 ・10万円未満: 年20.0%が上限 ・10万円以上100万円未満: 年18.0%が上限 ・100万円以上: 年15.0%が上限 |
| 必要書類 | 本人確認書類、確定申告書・決算書、商業登記簿謄本 |
銀行カードローンは 利便性の高さが特徴の銀行融資の一つです。
簡単な審査のあと、ATMを通じて資金の融資を受けることができる ため、すぐに資金が必要というケースに向いています。
そのぶん、他の銀行融資と比べて金利が高く設定されているため、長期間の利用には向いていません。
一時的な運転資金の確保に活用されることが多く、中小企業や個人事業主によく利用されています。
銀行融資の種類② ビジネスローン
| 借入金額上限 | 数百万円~1,000万円程度 |
|---|---|
| 審査までの期間 | 即日~3日程度 |
| 金利 |
※ 利用限度額に応じて変動します。 ・10万円未満: 年20.0%が上限 ・10万円以上100万円未満: 年18.0%が上限 ・100万円以上: 年15.0%が上限 |
| 必要書類 | 貸借対照表・損益計算書・納税証明書・本人確認書類・確定申告書(決算書)・登記事項証明書・事業計画書など |
ビジネスローンは、素早い資金調達が可能な銀行融資の一つです。
金利が高く、融資上限も低く、融資期間も短いものの、入金までの期間が即日から3日程度となっている点が、他の銀行融資とは大きく異なる特徴となっています。
無担保・保証人なしでも利用できるので、中小企業や個人事業主が利用しやすい銀行融資の一つ です。
銀行融資の種類③ 信用保証協会の保証付き融資
| 借入金額上限 | 2億8,000万円 |
|---|---|
| 審査までの期間 | 1ヵ月~1カ月半程度 |
| 金利 |
2%前後 ※ただし、地域などの条件によって適用される金利は異なります。 |
| 必要書類 | 確定申告書(決算書)・登記謄本・印鑑証明書・信用保証委託申込書(保証人等明細)・申込人(企業)概要・信用保証依頼書・信用保証委託契約書・個人情報の取扱いに関する同意書 |
信用保証協会の保証付き融資とは、第三者機関である信用保証協会による保証が付いた融資のことを言います。
銀行が融資を実行するときに、最も気にしていることは貸倒れが起こらないかどうかです。
貸倒れとは、金利を含む融資した資金が返済されない事態を言います。
中小企業や個人事業主のように資金力がない場合、貸倒れリスクが高いので、銀行は融資をしたがりません。
そうなれば、中小企業や個人事業主が融資を受けられなくなってしまうので、第三者が一定の保証を行うことで、銀行の貸倒れリスクを低くする仕組みがあります。
それが信用保証協会の保証付き融資です。
信用保証協会は、中小企業の経営者や個人事業主の方が銀行などの金融機関から資金を調達する場合に、保証人となることで、融資を受けやすくしてくれる公的機関です。
信用保証協会の保証付き融資であれば、万が一、返済が滞っても、信用保証協会が銀行などの金融機関に対して立て替え払いを行うので、 銀行などの金融機関は貸倒れリスクを抑えられ、確実に融資資金と金利を回収できる ようになります。
一方で、信用保証協会の保証を利用する場合、中小企業や個人事業主の方は、所定の信用保証料の支払いが必要となるので注意してください。
信用度が低い会社でも、第三者である信用保証協会が間に入ることで融資を受けられるようになるので、規模の小さい会社や個人事業主によく利用されている融資方法です。
銀行融資の種類④ プロパー融資
| 借入金額上限 | 原則上限なし |
|---|---|
| 審査までの期間 | 2~3週間 |
| 金利 |
1%~3% ※ただし、事業者の信用度によって異なります。 |
| 必要書類 | 貸借対照表・損益計算書・確定申告書(決算書)・登記簿謄本・納税証明書・印鑑証明・税務報告書・借入申込書 |
プロパー融資は、銀行から融資を受ける資金調達方法の一つで、会社や個人事業主そのものの信用に応じて融資が実行されるという特徴があります。
前に説明した信用保証協会の保証付き融資は、第三者である信用保証協会が保障を提供して信用を向上させたことで、銀行の貸倒れリスクが下がり、融資が実行可能となっていました。
プロパー融資は、 信用保証協会のような第三者による保証なしで、会社や個人事業主自身の信用度だけで融資が実行されます 。
したがって、信用度が高い中小企業や個人事業主でないとプロパー融資を受けることは難しいので注意してください。
プロパー融資は、多額の資金融資を受けられるので、長期的な設備投資などの際によく利用される融資方法です。
銀行融資の種類⑤ 売掛債権担保融資
| 借入金額上限 | 100万円~2億円程度(貸付機関によって異なる) |
|---|---|
| 審査までの期間 | 1週間~1ヵ月程度 |
| 金利 |
・5%~15%程度 ※売上債権額によって異なる |
| 必要書類 | 個人情報取扱同意書・商業登記事項証明書・本人確認資料・決算書・確定申告書・事業計画書・売掛債権を確認する資料として請求書や契約書など |
売掛債権担保融資とは、企業が保有する売掛債権を銀行に担保として提供して融資を受ける方法の一つです。
売掛債権とは、商品やサービスの販売に伴って発生する、まだ回収されていない代金のことを言います。
売掛債権担保融資の一般的な手順は以下のようになります。
- 企業が保有する売掛債権を銀行に担保として提供します。
- 銀行は、提供された売掛債権の債務者の信用力や返済期限などを評価し、その価値に応じて融資額を決定します。通常、売掛債権の価値の約70%から80%程度までしか融資されないため、その範囲内で融資額が決定されます。
- 融資期間中、借り手は定期的に利息を支払います。利息は、融資期間や売掛債権の価値に応じて決定されます。
- 売掛債権が回収された場合、その代金で融資残高を返済します。返済期限までに返済しない場合には、銀行は担保の売却を行い、その代金で融資残高を回収することがあります。
売掛債権担保融資は、企業が保有する売掛債権を活用することで、比較的低利率で融資を受けることができるというメリットがあります。
買掛債務がある企業でも、売掛債権の回収によって資金調達ができるため、資金繰りの改善につながる ことがあります。
ただし、売掛債権の回収状況や債務者の信用力によっては、融資額が制限されることがあるため注意が必要です。
売上債権担保融資を受けるためには、担保にできるだけの売上債権額が必要となります。
業界によっては売上債権が少ないケースも考えられるため、多額の売上債権を抱えがちな事業を営んでいるリース会社、建設会社、デベロッパーなどが利用するケースが多い資金調達方法です。
銀行融資の種類⑥ 不動産担保融資
| 借入金額上限 | 数億円まで可能 |
|---|---|
| 審査までの期間 | 1週間~1ヵ月程度 |
| 金利 | 1%〜8%程度 |
| 必要書類 | 物件概要書・固定資産課税台帳・納税証明書・本人確認書類・商業登記簿謄本・物件の売買契約書や重要事項説明書・不動産の登記情報など |
不動産担保融資とは、不動産を担保にして銀行から融資を受ける方法の一つです。
不動産担保融資は、不動産資産を保有する企業や個人が資金調達を行う際に利用されます。
不動産担保融資の一般的な手順は以下のようになります。
- 企業や個人が所有する不動産を銀行に担保として提供します。
- 銀行は担保となる不動産の価値を評価し、その価値に応じて融資額を決定します。通常、不動産の価値の約70%から80%程度までしか融資されないため、その範囲内で融資額が決定されます。
- 融資期間中、借り手は定期的に利息を支払います。利息は、融資期間や担保の価値に応じて決定されます。
- 融資期間終了後、借り手は融資残高を一括返済します。返済期限までに返済しない場合には、銀行は担保の売却を行い、その代金で融資残高を回収することがあります。
不動産担保融資は、不動産を担保にすることで、銀行から比較的低利率で融資を受けられます。
また、 不動産の価値が比較的安定しているため、借り手の信用力に関係なく融資を受けることができる というメリットもあります。
ただし、不動産価格の変動や、土地や建物の売却に伴う手続きなど、リスクや手間が伴うことがあるので注意してください。
不動産担保融資は、当然、不動産を保有している事業者が利用しやすい融資手法です。
そのため、不動産事業者がよく活用している資金調達方法です。
銀行融資とは
銀行融資とは、銀行からお金を借りること を言います。
たとえば、何らかの理由で、お金が必要な人がいたとします。
この場合、その人がお金を借りたい(融資を受けたい)と銀行に言った場合、銀行からその人にお金を貸してもらえます。
このとき、銀行は借りたお金に利子というお金を加えて、後で返してもらいます。
利子とは、借りたお金の一定の割合をお金として加えることです。
たとえば、100円を10%の利子で借りた場合、返すときには110円返さなければなりません。
銀行融資は、個人や企業がお金を借りて、そのお金を使って事業をしたり、生活費をまかなったりするために利用されます。
しかし、どんな人でも融資を受けられるかと言えば、そうではありません。
銀行融資を受けるためには、銀行側が設定した要件を満たす必要があります。
以下では、銀行融資が必要な場合を3つ紹介していきます。
- 運転資金が足りない
- 設備投資資金が足りない
- 開業資金が足りない
銀行融資が必要なケース
銀行から融資を受けるということは、何らかの理由で資金が足りないということです。
銀行では、様々な理由でお金を借りたいという人が集まるため、様々な条件が付された融資商品があります。
資金を調達する手段は様々なものがありますが、その手段の一つである銀行からの融資は、あとでも説明するように、審査が厳しく、金利も高く設定される傾向にありますが、多額の資金を融資してもらえることが特徴です。
そのため、特に、 事業をしている個人事業主や法人(大企業・中小企業)が銀行融資を利用するケースが多い です。
たとえば、会社の運転資金が足りないため、銀行から融資を受けて、会社を立て直す際に利用したり(運転資金)、生産性向上のために、新しい機械を購入する際に利用したり(設備投資資金)、新しくお店を開業したいときに利用したり(開業資金)するケースが多いです。
一方、個人でお金を借りる場合は、住宅ローンやマイカーローンなど、個人で一括で購入するのが難しい商品を購入するときに利用されます。
銀行融資の特徴
銀行融資は、他の資金調達方法に比べて以下のような特徴があります。
- 金利が低め
- 限度額が大きい
- 審査に時間がかかる
- 担保・保証人を要求されるケースも
金利が低め
銀行融資は、他の資金調達方法に比べて金利が低め な傾向があります。
金利が低く設定されていれば、支払う利息の金額が少なく済むため、返済時の負担を抑えることが可能です。
利率は借入先の銀行や、個人や企業の信用力によって異なりますが、1〜4%ほどに設定されることが多いです。
限度額が大きい
銀行融資は、限度額が高めに設定されている のが特徴です。
限度額は信用力や実績によって異なりますが、数百万円から数千万円を借りられる傾向があります。
有価証券や不動産などの担保を提供する場合は、さらに高額の借入も可能です。
事業を成長させるための設備投資など、まとまった資金が必要な場合に利用しやすいといえます。
審査に時間がかかる
金利が低くまとまった金額を借りられる銀行融資ですが、審査に時間がかかるというデメリットがあります。
銀行融資では、借り手の信用調査や書類の確認を念入りに行うため、融資開始までに時間がかかりやすいです。
審査に申し込んでから1ヶ月以上経ってから融資が始まるケースもめずらしくない ため、急いでいるときには別の資金調達方法も検討する必要があります。
消費者金融のローンなど、スピード感が売りの融資と比べると、銀行融資は実際にお金を借りられるまでの期間が長いと考えてください。
担保・保証人を要求されるケースも
銀行融資では、担保や保証人を要求されることがあります。
銀行は、資金回収ができなくなる事態を避けるために、有価証券や不動産などの担保の提供を求めることが多いです。
企業であれば対応できることもありますが、 個人事業主の場合は担保を用意するのが難しいため、保証協会を使った融資を利用するのが便利 です。
銀行の融資形態
銀行融資の形態は大きく分けると4つに分類することができます。
それぞれの融資形態について、その融資プロセスを踏まえて詳しく解説していきます。
- 手形割引による融資
- 手形貸付による融資
- 当座貸越による融資
- 証書貸付による融資
手形割引による融資
手形割引による融資とは、手形を割引して現金を調達することで、短期の資金調達を行う方法の一つです。
手形割引による融資の手順は以下のようになります。
- 融資を希望する借り手が、銀行や信用金庫などに手形を発行してもらいます。手形には、借り手が支払うべき金額、支払期日、支払先などが記載されています。
- 発行された手形を割引先の金融機関に持ち込みます。割引先の金融機関は手形を割引し、手形の額面から割引金利分を差し引いた金額を現金で支払います。
- 支払期日になった時点で、手形を発行した借り手が手形の額面分を割引先の金融機関に支払います。
手形割引による融資は、手形を保証する信用力がある企業や個人に限られます。
また、 手形の支払期日までに必要な現金を調達できるため、短期の資金調達に適した融資形態 です。
一方で、手形が支払われない場合には、割引先の金融機関が手形を保証することになるため、信用リスクがあるというデメリットもあります。
手形貸付による融資
手形貸付による融資とは、手形を担保にして銀行などから融資を受けることで、中長期の資金調達を行う方法の一つです。
手形貸付による融資の手順は以下のようになります。
- 融資を希望する借り手が、手形を発行してもらいます。手形には、借り手が支払うべき金額、支払期日、支払先などが記載されています。
- 借り手は手形を銀行などに提出し、手形貸付の融資を受けます。銀行は手形を担保にして融資を行います。手形貸付の場合、手形が担保となるため、借り手の信用力よりも手形の信用力が重視されます。
- 支払期日になった時点で、手形を発行した借り手が手形の額面分を銀行に返済します。
手形貸付による融資は、手形が担保となるため、一定の信用力がある企業や個人に限られます。
また、 手形には支払期日が設定されているため、中長期の資金調達に適しています 。
一方で、手形が支払われない場合には、銀行が手形の回収に苦戦する場合があるため、信用リスクがあるというデメリットもあります。
当座貸越による融資
当座貸越による融資とは、銀行口座の当座預金残高を超過して引き出すことで、短期の資金調達を行う方法の一つです。
当座貸越による融資の手順は以下のようになります。
- 融資を希望する借り手が、銀行口座を開設します。口座開設時に、当座貸越の利用枠が設定されます。利用枠は、借り手の信用力や取引実績などに基づいて決定されます。
- 借り手が口座から現金を引き出し、当座預金残高を超過した場合には、銀行は当座貸越の融資を行います。当座貸越の場合、銀行は口座開設時に設定された利用枠内での融資を行います。
- 銀行は、当座貸越の融資に対して利息を課します。利息は、融資期間に応じて計算されます。
- 借り手は、融資期間内に当座預金残高を超過した分を返済する必要があります。返済期限までに返済しない場合には、銀行は利息を含めた融資残高全額を一括返済を要求することがあります。
当座貸越による融資は、 借り手が短期間で必要な資金を調達できるため、急な出費や不測の事態に対応することができます 。
また、借り手の信用力や担保が不要であるため、手続きが簡単であるというメリットがあります。
一方で、利息が高い場合があるため、長期的に利用する場合にはコストがかかることがあるので注意してください。
証書貸付による融資
証書貸付による融資とは、企業が保有する債券や株券などの有価証券を担保にして銀行から融資を受ける方法の一つです。
有価証券を担保にすることで、借り手の信用力に関係なく融資を受けることができます。
証書貸付による融資の手順は以下のようになります。
- 企業が保有する有価証券を銀行に預けます。
- 銀行は、預けられた有価証券を担保に融資を行います。担保の価値に応じて、融資額が決定されます。担保の価値が高い場合、より多くの資金を調達できます。
- 融資期間中、借り手は定期的に利息を支払います。利息は、融資期間や担保の価値に応じて決定されます。
- 融資期間終了後、借り手は融資残高を一括返済します。返済期限までに返済しない場合には、銀行は担保の売却を行い、その代金で融資残高を回収することがあります。
証書貸付による融資は、有価証券を担保にするため、借り手の信用力に依存しない融資が可能 です。
担保の価値に応じて、より多くの資金を調達できる場合があるため、大きな資金調達が必要な場合に有効です。
一方で、有価証券を担保にするため、証券価値が下落した場合には、銀行が担保を売却することにより、融資残高を回収することがあります。
また、利息が高い場合があるため、長期的な融資には適していません。
銀行融資は定量的評価・定性的評価による格付けで決まる
銀行が融資先を検討する場合は、 定量的評価と定性的評価を行って、 融資を希望する企業や個人の信用度を格付けします 。
以下では、定量的評価と定性的評価がそれぞれどのような評価であるのかを具体的に解説していきます。
- 定量的評価
- 定性的評価
定量的評価とは?決算書などから収益性・将来性・成長性を評価
銀行融資における定量評価とは、銀行が融資先企業や個人の信用力を数値化し、リスクを評価することを指します。
定量評価は主に、財務諸表の分析やキャッシュフローの予測、抵当物件の査定などの数値に基づいた方法で行われる ものです。
具体的には、融資を希望する企業や個人の財務諸表から、収益性、流動性、財務安定性などの指標を算出し、評価します。
また、業種ごとの平均的な財務指標と比較して、融資先の財務状況がどの程度健全であるかを判断する場合もあります。
さらに、キャッシュフローの予測により、融資先の返済能力を見積もるケースも考えることが可能です。
抵当物件がある場合は、その査定額を算定して、担保価値を判断することもあります。
これらの評価に基づき、銀行は融資の可否や金利などを決定します。
定量評価は、銀行が融資先の信用リスクを適切に評価し、貸し倒れリスクを最小限に抑えるために欠かせない作業です。
定性的評価とは?経営者の姿勢・方針・将来性を評価
銀行融資における定性評価とは、 財務データだけでは評価しきれない、企業や個人のビジネスモデルや経営者の能力、市場環境などを総合的に評価すること を指します。
具体的には、融資を希望する企業や個人の事業計画や経営戦略、業界動向などの情報を収集し、リスクやチャンスを判断するものです。
また、経営者の人格や信念、社会的責任感なども評価対象となります。
さらに、業界専門家やコンサルタントなどのアドバイスを受け、企業や個人のビジネスモデルや市場環境などを分析し、将来の成長性や収益性を予測します。
融資先の信頼性や社会的評判なども定性評価の対象です。
これらの評価に基づき、銀行は融資の可否や金利などを決定します。
定性評価は、銀行が融資先の長期的な成長性や持続可能性を考慮し、事業を支援することを目的として実行されます。
銀行融資の審査に通らない理由【断られる個人・法人の特徴】
銀行融資を受けたくても審査に通らない場合があります。
銀行融資の審査に通らないことには必ず理由があります。
どの銀行から融資を受ける場合でも、程度の差こそあれ、審査に通らない理由は共通 です。
以下では、銀行融資の審査に通らない理由を解説していきます。
- 資金使途や希望額の根拠が不透明
- 決算書から返済原資を確認できない
- 信用情報に問題がある
- 赤字決算
- 銀行以外の借入が多い・融資限度額に達している
- 返済をリスケ中・過去にリスケしたことがある
- 事業計画書が雑に作られている
- 提出書類に虚偽がある
資金使途や希望額の根拠が不透明
銀行から融資を受ける場合、事業計画書を提出し、希望融資額がなぜその金額となるのか、その算定根拠を示す必要があります。
銀行は、融資をする際、なぜ融資が必要なのか、融資した資金は何に使うのか(資金使途)を重点的にチェックする のが普通です。
100万円の設備を購入する事業者が500万円の融資を受ける必要はありません。
したがって、資金使途や希望額の算定根拠が不透明である場合には、審査に落ちる可能性が高いので注意してください。
決算書から返済原資を確認できない
決算書をみても、現金がなかったり、赤字が続いているようなケースでは、審査に落ちる可能性が高くなります。
赤字であっても、総資産に対して保有している現金や現金同等物が多ければ、銀行は融資をしてくれます 。
その理由は、現金という返済原資が確認できるからです。
銀行は、返済の見込みがない法人に対して資金を提供してはくれません。
したがって、決算書から返済原資を確認できない場合には、審査に落ちる可能性があるので注意してください。
信用情報に問題がある
個人事業主の場合、個人の信用情報に問題があると融資を受けられません。
過去に融資を受けた資金の返済が滞っていたり、いわゆるブラックリストに載っていたりすると、確実に融資を受けられなくなります。
金融機関では、 信用情報を共有しているため、融資先を変更しても融資を受けられない可能性が高い ので注意してください。
赤字決算
継続して赤字決算が続いている場合、収益性に問題があると判断されて審査に落ちる可能性が高くなります。
赤字となっているということは、収益よりも費用の方がかかっている状態 です。
この状態が続けば、会社の資産は確実に減っていきます。
単年度の赤字であればそれほど問題ではないものの、継続的な赤字は融資を受けられない可能性を高めるので注意してください。
銀行以外の借入が多い・融資限度額に達している
銀行以外の借入が多い場合は、銀行融資に通らない可能性が高いです。
消費者金融やノンバンクからの借入が多い場合、厳しい銀行融資の審査に通らなかったのではないかと判断されてしまいます。
その結果、返済能力が低いと判断され、銀行融資に通らないケースが多いです。
また、 融資限度額に達している場合は、銀行融資の審査に通りません 。
借りることができる限度額は決まっているため、それを超えた借入はできないと考えてください。
返済をリスケ中・過去にリスケしたことがある
返済をリスケしていたり、過去にリスケしたりしたことがある場合は、銀行融資の審査に通るのが難しくなります。
リスケとは、業績が悪化して返済が厳しくなったときに、返済額を減らしたり期間を伸ばしたりすることです。
つまり、 リスケをしたことがある債務者は、財務状況が悪化していると判断されます 。
現在リスケをしていなかったとしても、過去に返済能力に問題があってリスケしたことがあるとわかれば、銀行融資の審査に通らない可能性が高いです。
事業計画書が雑に作られている
提出した事業計画書が、雑に作られていると判断された場合、銀行融資の審査に通らないことがあります。
事業計画書は、お金の使い道や必要な金額を明確にし、返済計画を示す書類 です。
お金の使い道や金額に正当性がなく、返済計画にも甘さが見られるような事業計画書を提出しても、銀行はお金を貸してくれません。
提出書類に虚偽がある
提出書類に虚偽がある場合は、銀行融資の審査に通るのは難しいです。
銀行は、お金を貸してもきちんと返済してくれると信頼した事業者に融資を実行してくれます。
必要な金額をかさ増しして申告したり、財務状況を偽ったりすると、信頼に値しないと判断されて融資を断られる可能性が高いです。
融資を受けたあとに虚偽の申告が発覚した場合、一括返済を求められるリスクがある ため注意しなければなりません。
銀行融資が降りるまでの期間の目安
銀行融資が降りるまでの期間は、銀行や方法によって異なります。
ここでは、融資の方法ごとに一般的な審査期間の目安を解説するので、参考にしてください。
プロパー融資は2週間から1ヶ月程度
プロパー融資で資金調達する場合、審査期間は2週間から1ヶ月程度が目安です。
融資額が小さい場合や申込者の信用力が高いケースでは、利用している銀行の支店長が融資の可否を判断できる ことがあります。
その場合は、銀行の本部にまで稟議書を回す必要がないので、2週間程度で審査が完了することも多いです。
一方、融資額が大きい場合や申込者の信用力が低いケースでは、支店長が融資の可否を判断できません。
銀行本部に稟議書を回して指示を仰ぐことになるため、審査に時間がかかります。
特に担保を提供する場合は、担保の評価にも時間がかかるので、1ヶ月程度かかることも少なくありません。
信用保証付き融資は1ヶ月〜1ヶ月半程度
信用保証付き融資の審査にかかる期間は、1ヶ月〜1ヶ月半程度が目安です。
信用保証付き融資では、 銀行だけでなく信用保証協会でも審査が行われるので、プロパー融資より審査が長くなる 傾向があります。
初めて信用保証協会の保証制度を利用する場合は、特に時間がかかると考えてください。
事業者向けフリーローンは1週間〜2週間程度
事業者向けフリーローンの審査にかかる期間は、1週間〜2週間程度が目安です。
プロパー融資や信用保証付き融資と比較して、フリーローンは審査が速やかに進みます。
提出する書類が少なく、審査の工数も少ない ので、できるだけ早く融資を受けたい場合に利用しやすいです。
銀行から融資を受けるまでの流れ【法人・個人共通】
銀行から融資を受けるまでの流れは、一般に、以下の3つのステップを踏みます。
担当者と融資について相談し、融資の申し込みを行う
融資に必要となる書類(決算書など)を提出し、融資可能かどうかの審査を受けます
融資条件を確認し融資契約を結びます。その後、融資が実行され指定の口座に入金されます。
以下では、それぞれのステップの内容について具体的に解説していきます。
STEP1 事前相談と申し込み
法人が融資を受けたいと思ったら、 まずは銀行の融資担当者と面談(相談)をする必要があります 。
融資額が少ないカードローンやビジネスローンは、相談のプロセスが簡略化されているのが普通です。
一般に、法人は、取引銀行を決めているためその担当者に融資の相談を行うことになります。
銀行ごとに提出を求められる必要書類は異なるので、融資申し込みを行う前に担当者とよく確認しておくことが大切です。
STEP2 必要書類の提出と審査
担当者と必要書類について確認したら、 提出を求められた書類を準備して、銀行に提出します 。
融資条件(融資期間・融資額・金利)などについては事前相談の際に確認するのが普通です。
条件に応じて必要書類が追加されるため注意してください。
提出された必要書類に基づいて銀行が審査を行います。
審査の内容については公開されていません。
一般に、事業計画や決算書類に基づいて、融資額、融資期間、金利などが決定されます。
STEP3 契約・融資実行
審査に通り、融資可能であることが銀行から通知されたら、その後、融資契約を結びます。
融資契約には、融資条件の詳細が記載されている ので、十分に確認してください。
融資契約を結んだあと、融資契約書に記載された入金日に融資が実行されます。
銀行融資以外に検討したいおすすめの資金調達方法
銀行融資には様々なものがありますが、 銀行融資以外にも資金を調達する方法はあります 。
資金調達手段によって、上限額、金利、審査の難しさなどは異なるので注意してください。
以下では、銀行融資以外に検討するべきおすすめの資金調達方法について解説します。
- 補助金・助成金
- 日本政策金融公庫の融資
- 消費者金融のビジネスローン
- ファクタリング
補助金・助成金
補助金・助成金は、 国や地方自治体が特定の事業を行っている法人、個人事業主に対して、資金を提供する仕組み です。
金利(手数料)がかからないことが最大の特徴ですが、補助金・助成金を受けるまでに長い期間が必要となるので注意してください。
日本政策金融公庫の融資
日本政策金融公庫は政府系金融機関であり、 民間の金融機関から融資を受けるよりも、低い金利で多額の融資を受けられることが特徴 です。
一方で、審査は厳しく、入金までに時間がかかるので注意してください。
開業資金・運転資金・設備投資資金など様々な資金使途で活用されており、個人事業主の方も利用しやすくなっています。
消費者金融のビジネスローン
消費者金融でもビジネスローンを提供しています。
銀行融資とは異なり、 消費者金融のビジネスローンは、主に個人事業主向けとなっており、上限額も低くなっている ことがほとんどです。
個人事業主にとっては審査が通りやすいと言えますが、銀行融資や銀行のビジネスローンと比較して金利が高い傾向にあるので、利用の際には注意してください。
ファクタリング
ファクタリングとは、保有する売上債権をファクタリング事業者に譲渡して、手数料を差し引いた対価を得られる資金調達方法です。
他の資金調達方法と比べて手数料は高くなるので注意してください。
審査にかかる時間も短く、融資までに時間を要しない ことから、短期的な資金繰りの改善などに活用されています。
銀行融資の種類に関するよくある質問
銀行融資には様々な種類がありますが、以下では、これに関するよくある質問に回答していきます。
- Q:融資の種類で法人向けはどれですか?
- Q:個人事業主が銀行から融資を受けるには?
Q:融資の種類で法人向けはどれですか?
- ビジネスローン
- 信用保証協会の保証付き融資
- プロパー融資
- 売掛債権担保融資
- 不動産担保融資
銀行融資のうち、法人向けの融資サービスは、概して、融資上限額が大きい 傾向にあります。
その理由は、法人の方が事業規模が大きいため、融資が必要な資金額も大きくなるからです。
Q:個人事業主が銀行から融資を受けるには?
ただし、 銀行融資は審査が厳しいことから、事業の実態が確認できるか、事業計画書は妥当であるか、融資額は適切であるか、確定申告書類を提出できるか、税金の支払いに滞りはないかなど、多くの審査書類の提出を求められるケースがほとんど です。
したがって、 銀行融資を希望する個人事業主の方は、スムーズに融資が受けられるようにするために事前に必要書類をしっかりと準備しておく ことが大切です。
銀行融資の種類 まとめ
銀行融資は金利が低く、限度額が大きいため、返済負担を抑えながらまとまった事業資金を借りたい場合に役立ちます。
銀行融資と一口にいっても種類はさまざまなので、それぞれの特徴を確認したうえで利用するものを決定することが大切です。
銀行融資の審査は厳しい傾向があり、さまざまな理由で審査に通らない可能性があります。
必要に応じて他の資金調達方法も検討しながら、銀行融資を受けるための準備を進めてください。
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