診療報酬ファクタリングとは？仕組みや手数料とメリット・デメリット、おすすめの優良業者7選

上記のような疑問・お悩みを解決します。

医療機関向けの資金調達方法として「診療報酬ファクタリング」というものがあります。

診療報酬は通常であれば約2ヶ月かかるところ、 診療報酬ファクタリング利用によって1〜1.5ヶ月も早く受け取ることができます。

事業所を経営する上で、資金繰りが厳しい時やお金が必要になる場面があるかと思います。

そんな時に利用したいのが診療報酬ファクタリングです。

今回は診療報酬ファクタリングの仕組みや市場規模、手数料やメリット・デメリットについて説明します。

診療報酬ファクタリングを取り扱っているおすすめ業者も紹介するので、「どこの業者を選ぶべき？」と悩んでいる人は参考にしてくださいね！

診療報酬ファクタリングとは？診療報酬債権の入金を早期化する資金調達

「そもそも診療報酬ファクタリングってどんな仕組み？」と疑問に思うかもしれません。

ファクタリングは売掛金を業者へ売却する資金調達方法ですが、悪質業者などによって悪いイメージを持っている人もいるはず。

また海外に比べると利用者が少なく、ファクタリングを融資だと思って敬遠されることも多いです。

そこで、こちらの章では診療報酬ファクタリングについて詳しく紹介します。

診療報酬ファクタリングの仕組み

医療機関は「診療報酬債権」という診療報酬のレセプト（明細書）で、国保連や社保に対して請求することができます。

このような診療報酬債権を売買する方法を「診療報酬ファクタリング」、または「医療ファクタリング」といいます。

「資金繰りに困っている」「設備投資に資金が足りない」「借入はしたくない」という人に最適な資金調達方法です。

またファクタリングには「2社間」と「3社間」の2種類がありますが、診療報酬ファクタリングの場合は基本的に3社間ファクタリングとなります。

2社間では「利用者」「ファクタリング会社」の2社間だけで行われますが、3社間の場合は「利用者」「ファクタリング会社」、そして「売掛先」を含めて契約します。

診療報酬ファクタリングの市場規模

診療報酬ファクタリングの市場規模は、少しずつではありますが年々拡大してます。

引用：令和2年度診療報酬等債権譲渡・差押等処理状況｜社会保険診療報酬支払基金

社会保険診療報酬支払基金の報告書によると平成30年から令和2年にかけて、758施設も増えていることがわかります。

診療報酬ファクタリングに限った話ではありませんが、ファクタリング全体が資金調達方法として浸透しつつあります。

今後も診療報酬ファクタリングの需要が高まり、利用者の増加が想定できます。

診療報酬ファクタリングを提供するおすすめの優良業者7選

今回紹介するおすすめの優良業者は以下の7社です。

それぞれの会社の特徴や基本情報について詳しく紹介します。

GCM

GCMは東京を拠点としており、診療報酬債権、介護給付費または自立支援給付費等債権など医療ファクタリングに特化しています。

医療に特化したファクタリング会社は多いですが、GCMの場合は補助金や給付金なども対象債権として対応しています。

GCMでは会社役員も公認会計士、医療関係者、大手都市銀行で構成されているため信頼性も高いといえます。

ただし、GCMは一般事業者のファクタリングには対応してないので、医療関係以外の事業者は要注意です。

ビートレーディング

ビートレーディングは2012年4月に設立された、比較的新しいファクタリング会社です。

東京の本社を拠点に、大阪や仙台、福岡にも支店を構えています。

「手軽で素早い資金調達を可能にします」もモットーに、スピーディーな対応を心掛けています。

月間の取引実績は800件、累計買取額は900億円を達成しており、会社の信頼性の高さがうかがえます。

手続きを簡素化しているため審査資料は2点だけと少なく、オンライン完結にも対応。

また、資料提出から30分以内で買取金額の提示、契約も最短5時間で完結するため 急ぎで資金が必要な人におすすめしたいファクタリング会社です。

診療報酬ファクタリング以外にも幅広い業種に対応しています。

エヌエスパートナーズ

エヌエスパートナーズは医療に強いファクタリング会社です。

東証一部上場ノーリツ鋼機グループの一員であるエヌエスパートナーズは、ノーリツ鋼機の経験を活かしてファクタリングを提供しています。

医療に特化していることから診療報酬ファクタリングを中心に、経営見直しと改善のためにコンサルティング事業も行っています。

「返済で苦しい」「資金繰りを見直したい」「業務を効率化したい」など、 経営する上で起きる問題に対して改善プランを提案してくれる親切なサービスです。

入金スピードは早いとは言えませんが、資金調達以外に経営で苦労している人におすすめしたいファクタリング会社です。

三菱HCキャピタル

三菱HCキャピタルは三菱グループのリース会社であり、ファクタリングや債権回収、コンサルティングを行っています。

大手グループ企業なので、「ファクタリング利用に抵抗がある」という人でも安心してファクタリング利用が可能です。

三菱HCキャピタルは手数料が0.2%〜と安く、良心的な料金設定となっています。

原則非対面でお申し込みから契約までできるので、日本全国でエリアを問わずに対応してくれます。

入金スピードは最短5営業日と早く、安心安全に利用したい、少額取引をしたい人向けのファクタリングです。

カイポケ

カイポケは診療報酬、介護ファクタリングや調剤ファクタリングを取り扱っており、約1,800法人が利用している実績のある会社です。

上場企業の株式会社エス・エム・エスは、介護経営をサポートする「カイポケ」というアプリケーションを提供、そして「カイポケ早期入金サービス」のファクタリングを行っています。

カイポケの最大のメリットは「審査通過率が99.8%」と「手数料が業界最安値水準の0.8%」という点です。

ファクタリングは審査が緩いとされていますが、それでも審査通過に不安になる人もいます。

しかしカイポケではほとんどの人が通過しており、手数料も0.8%と安いので初めて利用する人も安心できます。

その上、契約期間の縛りがなく最短3ヶ月から利用可能です。

途中解約の違約金や審査料、また更新料も0円なので、一時的に資金調達したい人向けのファクタリングです。

アクリーティブ

アクリーティブは1999年5月に設立された会社です、東京に本社があり、大阪・福岡・愛知に支店を構えています。

アクリーティブではFPS（フレックスペイメントサービス）というサービス名で、ファクタリング提供をしています。

資金使途には制限がなく、ニーズに応じて自由に利用OKと記載されており、柔軟に対応していることがうかがえます。

またアクリーティブでは審査通過率が94%と高く、赤字決算や債務超過であっても審査に通る可能性があります。

公式ホームページでは「資金調達かんたん診断」ができるので、申し込み前に金額を見積もることが可能です。

医療・介護報酬等前払いサービス(ファクタリング)｜セゾン

セゾンの医療・介護報酬等前払いサービスは、2021年3月から開始したファクタリングサービスです。

近年、外来患者の減少が原因で医療事業者や介護事業者、調剤事業者に影響を及ぼしています。

事業経営に影響を受けた医療関係の支援をするためにサービスを開始し、手数料も業界最安値の0.6%〜に設定されています。

買取上限額は審査によりますが、2ヶ月間の確定債権の最大100%まで対応。

まだ新しいファクタリングサービスですがセゾンが提供していることもあり、「悪質業者かもしれない」といった心配はありません。

診療報酬ファクタリングのメリット

診療報酬ファクタリングのメリットについて紹介します。

診療報酬ファクタリングを利用することによって、どのようなメリットがあるのか確認してください。

通常2ヶ月前後かかる入金を早めることができる

診療報酬はファクタリングを利用することで 一週間前後でお金を受け取ることができます。

通常であれば約2ヶ月前後と入金までの期間かかるところ、 ファクタリングによって支払い期日より約1〜1.5ヶ月も早くなります。

事業経営していると「急遽資金が必要になった」ということもあると思います。

融資ではないので信用情報に影響しない・負債が増えない

ファクタリングは融資ではないので信用情報に影響はなく、もちろん負債も増えません。

診療報酬ファクタリングは売掛先の売買となるため、銀行ローンなどの借入とは別物です。

そのため、 現在ローンが残っていたとしてもファクタリング利用は可能です。

銀行融資に比べて審査が甘い

ファクタリングは銀行融資と比べると、かなり審査が緩く設定されています。

ファクタリングは売掛先の信用度を重視しているため、 銀行融資のように個人の返済能力は関係ありません。

特に診療報酬ファクタリングのような医療ファクタリングは、売掛先が国保や社保にあたるため信頼性が高く、売掛金の未回収リスクが極めて低いです。

診療報酬ファクタリングの手数料は1％前後とかなり安い

診療報酬ファクタリングの手数料は1%前後と安価になっています。

手数料が安い理由は、診療報酬ファクタリングは基本的に3者間ファクタリングだからです。

2者間よりも3者間の方が売掛金の未回収リスクが低いので安く設定されています。

その上、国保・社保からの入金を担保にするので未払いになることはほとんどなく、一般事業のように売掛先が倒産する心配もありません。

診療報酬ファクタリングのデメリット・注意点

診療報酬ファクタリングのデメリットと注意点を紹介します。

メリットもあればデメリットもつきものです。

診療報酬ファクタリングを申し込む前に、診療報酬ファクタリングの悪い部分も理解しておくと良いです。

リピートしてしまうと財務悪化を招く可能性も

ファクタリングはローンよりも気軽に利用できる一方で、リピートばかりする恐れがあります。

審査が緩く負債にならないため依存性が高く、利用を繰り返してしまうと財務悪化になってしまう可能性があります。

手数料は安いものの、実際の利益よりも減った金額しか受け取ることができません。

利用すればするほど利益も減ってしまうので、経営改善目的で利用していたつもりが、逆に経営困難に陥ることも。

掛け目により請求額の80%が初回に支払われる

診療報酬ファクタリングには「掛け目」があるので、すぐに全額支給されるわけではありません。

最初は掛け目によって減額された金額が入金され、売掛債権を回収した後に差額分が返金されます。

掛け目の相場は70〜95%程度で、回収リスクによって掛け目が変動することもあります。

悪徳業者・違法業者も存在する

ファクタリングは法的な規制が緩く、資金繰りに困っている利用者に弱みに付け込む悪徳業者が存在します。

例えば、ファクタリングを装って融資を行う違法業者や、法外な手数料を要求する悪徳業者などがいます。

前述した通り、ファクタリングは融資ではないので、ファクタリングを装って融資を行うのは「闇金」のケースが多いです。

悪質なファクタリング会社には以下のような特徴があります。

このような業者には注意してください。

ファクタリング会社を選ぶ時は公式ホームページを見る、口コミを調べて安心安全な業者かどうか確認すること。

そして複数のファクタリング会社で見積もりを出してもらい、契約時には契約書にしっかりと目を通してください。

診療報酬ファクタリングを利用すべき人の特徴

診療報酬ファクタリングを利用すべき人の特徴を紹介します。

銀行融資を検討している人は、これから紹介する特徴に当てはまっていればファクタリング利用をおすすめします。

資金繰りが厳しく、入金日まで待てない

資金繰りにが厳しく、入金日まで待てない人は診療報酬ファクタリングを検討してください。

診療報酬は約2ヶ月まで待たないと支給されません。

厳しい状況の中で経営を続けると精神的なストレスとなる可能性があります。

経営困難に陥る前に、 早めに資金化することで事業所は安定して気持ち的にも余裕が出てくるはずです。

開業直後で売り上げが不安定

開業直後は売り上げが不安定な上に、診療報酬も2ヶ月待つ必要があります。

また開業直後にローンが残っている場合や将来性、経営状況によって銀行融資が難しいことも。

そんな時は審査通過率が高い診療報酬ファクタリングがおすすめです。

急に資金が必要になった

「急にお金が必要になった！」といった場合でもファクタリングを検討してください。

入金スピードはファクタリング会社によって異なりますが、 おおよそ一週間前後で受け取ることができます。

3者間がほとんどなので、2者間と比べると時間はかかりますが、 銀行融資よりも素早い対応で入金を行ってくれます。

診療報酬ファクタリングのまとめ

診療報酬ファクタリングについて紹介しました。

今回「診療報酬ファクタリングを提供するおすすめの優良業者7選」で紹介した業者は、 実績のあるファクタリング会社ばかりです。
初めて診療報酬ファクタリングを利用する人は、審査や手数料に関して不安に思う人もいるはず。

診療報酬ファクタリングの場合は、 売掛先の倒産リスクがないので審査が通りやすく、基本的に3者間で取引が行われるので手数料も安いです。

もし審査なしでOK」と言われたり、相場以上に手数料が高い場合は悪徳業者の可能性「があります。

少しでも怪しいと感じた時は契約せずに、他の信頼できるファクタリング会社を選んでください。

資金繰りで苦労している時に助けとなるのが診療報酬ファクタリングです。

入金まで待てない時は、一度相談して見積もりを出してもらってくださいね。