創業融資の審査は厳しい?おすすめの金融機関と落ちる人の特徴や審査期間から入金までの流れ

運営事務局
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更新日2024/7/26
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創業融資 審査 アイキャッチ

創業融資審査に通りやすい金融機関は?

創業融資の審査に落ちる理由とは?

創業融資の申し込みから審査までの期間とは?

上記のような創業融資に関する疑問についてお答えしていきます。

創業融資とは、起業をしたい人に対して資金を融資する制度のことです。

開業するには多額の資金が必要なため、自己資金だけでは足りないケースが多いはずです。

そこで今回は、創業融資のおすすめの金融機関や審査に落ちる人の特徴、審査から入金までの流れについて紹介します。

起業の支援を行っているため 銀行ローンよりも審査が通りやすく、多額の資金を受け取れる可能性があるので、これから開業を検討している人は役に立ててくださいね。

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創業融資で審査に通りやすい金融機関3選

創業融資 審査 金融機関3選
開業する際に多額の資金を必要とする場合、自己資金だけでは足りないことがあります。

そんな時に利用するべき制度として「創業融資」が用意されています。

創業融資とは言っても金融機関によって審査基準が異なるため、審査に通るかどうか不安に思うこともあるはず。

創業融資で審査に通りやすい金融機関を3つ紹介するので、どの金融機関を選ぶべきか参考にしてくださいね。

創業融資で審査に通りやすい金融機関3選
  • 日本政策金融公庫の創業融資
  • 地方自治体の創業融資
  • 民間の金融機関が提供する創業融資

それぞれの特徴について説明していきます。

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日本政策金融公庫の創業融資

日本政策金融公庫は、国が100%出資している政府系金融機関になります。

日本政策金融公庫では中小企業や小規模な事業の立ち上げに対して積極的に支援をしており、 創業融資に特化している金融機関です。

日本政策金融公庫では「新創業融資制度」という融資を行っています。

項目 詳細
ご利用いただける方 次のすべての要件に該当する方
対象者の要件
新たに事業を始める方または事業開始後税務申告を2期終えていない方(注1)
自己資金の要件(注2)
新たに事業を始める方、または事業開始後税務申告を1期終えていない方は、創業時において創業資金総額の10分の1以上の自己資金(事業に使用される予定の資金をいいます。)を確認できる方

ただし、「現在お勤めの企業と同じ業種の事業を始める方」、「産業競争力強化法に定める認定特定創業支援等事業を受けて事業を始める方」等に該当する場合は、本要件を満たすものとします(注3)。

資金のお使いみち 新たに事業を始めるため、または事業開始後に必要とする設備資金および運転資金
融資限度額 3,000万円(うち運転資金1,500万円)
ご返済期間 各融資制度に定めるご返済期間以内
担保・保証人 原則不要
※原則、無担保無保証人の融資制度であり、代表者個人には責任が及ばないものとなっております。法人のお客さまがご希望される場合は、代表者(注4)が連帯保証人となることも可能です。その場合は利率が0.1%低減されます。

引用:新創業融資制度|日本政策金融公庫

新創業融資制度の融資限度額は3,000万円で、担保と保証人は原則不要です。

新創業融資制度では「新たに営もうとする事業について、適正な事業計画を策定しており、当該計画を遂行する能力が十分あると認められる方」が対象となります。

MEMO
日本政策金融公庫では、審査するにあたって創業計画書が重要視される傾向にあると言えます。

地方自治体の創業融資

地方自治体にも創業融資の制度が用意されています。

地方自治体では起業家の支援をしており、起業家に対する融資制度や融資以外の支援も行っていることがあります。

さらに 地方自治体では「低金利」「無担保」「無保証」の融資、そして創業融資の利子相当額や全額を補助してくれる制度もあります。

例えば、埼玉県の「県融資制度」であれば限度額3,500万円までの「起業家育成資金」という制度があるので紹介します。

項目 設備資金 運転資金
限度額 3,500万円
※設備・運転併用の場合は、合計3,500万円
3,500万円
設備・運転併用の場合は、合計3,500万円
(利率)
5年超10年以内
3年超5年以内
1年超3年以内
※令和4年10月1日現在の利率です。
(固定金利)
年1.0%以内
年0.9%以内
年0.8%以内
年1.0%以内
年0.9%以内
年0.8%以内
期間・償還方法 1年超10年以内
据置1年以内 元金均等月賦償還
1年超10年以内
据置1年以内 元金均等月賦償還
担保 不要 不要
保証人 個人:不要
法人:原則として、代表者以外の連帯保証人は不要
個人:不要
法人:原則として、代表者以外の連帯保証人は不要
信用保証 付する(保証料 年0.80%以内) 付する(保証料 年0.80%以内)

引用:起業家育成資金|埼玉県

上記のように担保や保証人(個人であれば不要)という、地方自治体の制度として用意されています。

MEMO
地方自治体の創業融資を利用したい場合は、自分の地域にも同じような制度がないか探してみてください。

民間の金融機関が提供する創業融資

日本政策金融公庫のような政府系金融機関以外にも、民間の金融機関でも創業融資を行っています。

民間の金融機関では創業向けになると、原則として信用保証付きの創業融資制度の取り扱いとなります。

創業融資を行っている民間の金融機関は下記の通りです。

創業融資を行っている民間の金融機関
  • 中国銀行
  • 十六銀行
  • さわやか銀行
  • 横浜信用金庫
  • きらぼし銀行など
MEMO
他にも創業融資を取り扱っている金融機関はあるので、民間の金融機関で創業融資を受けたい人は一度探して相談してみてください。

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創業融資で審査に落ちる人の特徴

創業融資 審査 審査に落ちる人の特徴
創業融資では開業に向けての制度ではあるものの、必ず審査に通るとは限りません。

審査に落ちる人の特徴は下記の通りです。

創業融資で審査に落ちる人の特徴
  • 自己資金なし
  • 創業融資の貸付条件を満たしていない
  • 融資を受ける人の事業に対する経験や信用力が低い
  • 赤字が続いている事業計画書を提出した
  • 個人で消費者金融などから借金あり
  • 融資の使い道に根拠がない

落ちる原因を探っておくと次の審査に通過する可能性が高まるので、把握しておいてくださいね。

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自己資金なし

自己資金がないまま申し込みをしても、審査に落ちる可能性が高いです。

日本政策金融公庫は創業時のサポートをしてくれる制度ではありますが、創業資金総額の10分の1以上の自己資金が申し込み時の要件となっています。

日本政策金融公庫では通帳の提出が求められ、開業のためにお金を貯めているのか、計画的にお金を管理しているかなどをチェックします。

しかし、いきなり多額のお金が振り込まれていると見せ金と判断されて、審査落ちする可能性が高くなります。

見せ金とは
銀行の預金残高を増やすためだけに資金調達する行為です。

ローンや知人から借りているお金は見せ金となり、自己資金とは見なされないので要注意です。

MEMO
半年前から自己資金が増えてない状態だと準備不足だと思われてしまうので、コツコツと定期的に貯金していくことで審査に落ちにくくなります。

創業融資の貸付条件を満たしていない

創業融資には貸付条件があるので、条件に満たしていない場合は審査に落ちてしまいます。

日本政策金融公庫の新創業融資制度には以下のような要件が必須となっています。

次のすべての要件に該当する方
対象者の要件
新たに事業を始める方または事業開始後税務申告を2期終えていない方(注1)
自己資金の要件(注2)
新たに事業を始める方、または事業開始後税務申告を1期終えていない方は、創業時において創業資金総額の10分の1以上の自己資金(事業に使用される予定の資金をいいます。)を確認できる方

ただし、「現在お勤めの企業と同じ業種の事業を始める方」、「産業競争力強化法に定める認定特定創業支援等事業を受けて事業を始める方」等に該当する場合は、本要件を満たすものとします(注3)。

引用:新創業融資制度|日本政策金融公庫

対象者となる条件が「新たに事業を始める方または事業開始後税務申告を2期終えていない方」が必須となっています。

MEMO
創業融資を申し込む前に、融資を受ける金融機関の条件をよく確認してください。

融資を受ける人の事業に対する経験や信用力が低い

融資を受ける際は、事業の経験なども重視されます。

事業に関係する仕事の経験がない場合、「事業に対する手法などを理解していない」と判断されて審査に落ちることがあります。

経験がないと必ず落ちるとは限りませんが、仕事経験の有無について重要視されていることは間違いありません。

ただし、経験がなくても他にアピールする方法はあります。

例えば、 自己資金をコツコツと増やしていく、開業したい業界について勉強するなど対策を挙げることができます。

審査に通過しやすい経験の長さは大体6年程度ですが、時間がある人は1年だけでも経験を積むことで審査時に有利に働きます。

創業融資を受ける前に、開業したい業界の知識を身につけておくと良いです。

赤字が続いている事業計画書を提出した

赤字が続いている状態のまま事業計画書を出すと、創業融資を受けることは難しいです。

大幅な赤字となると資金も少なくなり、さらに審査通過には不利になっていきます。

しかし、 事業の経験があり他社での借入が少なく、創業資金総額の10分の1を自己資金として提示できるのであれば赤字でも審査に通ることがあります。

MEMO
審査時は総合的に見て判断を下すので、赤字になっている原因を突き止めて改善し、尚且つ他にアピールできることを探してください。

個人で消費者金融などから借金あり

創業融資の審査時は必ず信用情報を照合するので、個人で消費者金融から借金があると評価がマイナスになってしまいます。

とくに信用情報に傷がついていると、審査に通過する可能性が低くなります。

借金の返済が滞っている、債務整理・自己破産をしている、携帯電話の支払いが遅れていると信用情報に傷がつきます。

数回にわたり滞納をしていると信用情報に記録が残っているので、金融機関側は「返済能力に欠けている」と見なして融資を断ります。

返済を何度も遅延、または延滞している場合は 1年以上は滞納せずに返済することで、審査落ちを防ぐことができます。

MEMO
融資を検討している人は、申し込み前に信用情報に傷がついているかどうか確認してください。「信用情報開示」で調べることができます。

融資の使い道に根拠がない

融資の使い道に根拠がないまま申し込みをしても、事業拡大を見込めないため審査落ちの原因となります。

融資を受ける際は、資金の用途に応じた正確な経営計画が必須となります。

数字の立て方が雑で経営計画に矛盾が生じてしまうと、審査時に良い印象を与えることができません。

融資の使い道をしっかりと示した計画書はもちろんのこと、 面談でも矛盾が生じないように伝えることが大切です。

MEMO
事業計画書の作成に不安がある人は、代行や専門家に頼るのも審査を通りやすくする1つの対策となります。

創業融資の審査期間と入金までの流れ

創業融資 審査 入金までの流れ
次は創業融資の審査期間と入金までの期間は、金融機関によって異なります。

創業融資の審査期間と入金までの流れ
  • 日本政策金融公庫の創業融資は1ヶ月~2ヶ月
  • 信用保証協会の創業融資は2ヶ月~3ヶ月

日本政策金融公庫と信用保証協会の2つの金融機関の流れをそれぞれ紹介します。

日本政策金融公庫の創業融資は1ヶ月~2ヶ月

日本政策金融公庫の創業融資の審査期間は1ヶ月~2ヶ月程度です。

日本政策金融公庫の創業融資を利用する流れは下記の通りです。

STEP1
事前相談

STEP2
申し込み

STEP3
面談と審査

STEP4
融資が行われる

STEP5
返済する

日本政策金融公庫では、まずは「事業資金相談ダイヤル」で相談してから、創業融資に申し込むことをおすすめします。

事前申し込みでは融資を受ける時に必要な書類から面談について教えてくれるので、融資を受ける時の不安を払拭できます。

事前申し込みは電話の受付、もしくは窓口でも申し込みが可能です。

続いて申し込みに必要な書類を見ていきます。

日本政策金融公庫で必要な書類
  • 借入申込書
  • 創業計画書
  • 月別収支計画書
  • 履歴事項全部証明書の原本(法人のみ)
  • 見積書(設備資金として利用する場合)
  • 不動産の登記簿謄本、または登記事項証明書

業種や使用目的によって必要書類が異なりますが、「借入申入書」と「創業計画書」は必ず提出をします。

上記の必要書類に加えて、さらに面談時に必要な書類は下記の通りです。

面談時に必要な書類
  • 預金通帳
  • 自己資金の額や蓄積状況を把握できるもの
  • ローンの支払明細
  • 固定資産税明細書、固定資産税の領収書
  • 賃貸借契約書
  • 勤務時の源泉徴収票
  • 本人確認資料(運転免許証やパスポートなど)

申し込みから数日後には審査担当者から面談通知が届くので、面談に必要な書類を確認します。

面談は30~1時間30分程度で、創業計画についてしっかりと説明し、創業に対する熱意をアピールしていきます。

創業計画書をそのまま暗記するのではなく、質問に応えられるように練習を積み重ねておきます。

面談した後に1~2週間程で審査が完了し、 無事に審査が通過した場合は合格通知が届き融資が実行されます。

融資された後は返済をしていきますが、返済方法は原則月賦払いとなっています。

指定日にきちんと返済することで、次に融資を受ける際も審査が通りやすくなります。

信用保証協会の創業融資は2ヶ月~3ヶ月

信用保証協会の創業融資の審査期間は2ヶ月〜3ヶ月程度です。

信用保証協会の創業融資を利用する流れは下記の通りです。

STEP1
地方自治体の窓口で申請

STEP2
金融機関に融資の申し込み

STEP3
信用保証協会に申し込み

STEP4
信用保証協会の審査と面談

STEP5
金融機関の最終審査

STEP6
融資が行われる

STEP7
返済をする

日本政策金融公庫に比べると信用保証協会の審査期間は少し長めとなっています。

長くなる理由としては、信用保証協会の場合は「地方自治体」「信用保証協会」「金融機関」の3つの機関で審査が行われるからです。

まず最初に地方自治体の窓口で融資を利用したいことを伝え、そのまま面談や創業計画書について指導が入り、地方自治体から招待状が発行されます。

次は、地方自治体から招待された金融機関で融資の申し込みを行います。

金融機関で必要な申し込み書類は下記の通りです。

金融機関で必要な書類
  • 事業計画書
  • 地方自治体からの紹介状
  • 登記事項証明書
  • 印鑑証明書
  • 借入申込書
  • 履歴事項全部証明書
  • 見積書
  • 不動産の賃貸借契約書
  • 許認可証
  • 印鑑証明書
  • 水道光熱費の支払資料
  • 関連会社の決算書
  • 身分証明証(運転免許証やパスポートなど)

金融機関での申し込みが完了すると、次は信用保証協会で申込手続きを行います。

信用保証協会で必要な提出書類も用意します。

信用保証協会で必要な書類
  • 信用保証委託申込書
  • 申込人(企業)概要
  • 信用保証依頼書
  • 個人情報の取扱いに関する同意書
  • 確定申告書
  • 商業登記簿謄本
  • 印鑑証明書

上記以外の書類が必要な時もあるので、 信用保証協会で一度確認しておくことをおすすめします。

これらの書類を提出すると審査に入りますが、提出書類に不備や不明点があった時は面談や訪問によって書類を追加する必要があります。

審査期間はおおよそ2~3週間程で完了し、最後は金融機関でも2〜3週間程の期間で審査が行われていきます。

3つの機関で審査が無事に通ると融資が実行されて、指定の銀行口座に入金を行います。

信用保証協会の融資の返済方法は、信用保証協会ではなく金融機関に返済していく流れになります。

もし返済が滞った場合は信用保証協会が肩代わりとなり返済をし、後から事業者が信用保証協会に返済しなければなりません。

MEMO
滞納した場合のみ信用保証協会が返済を行ってくれますが、決して事業者側の返済義務がなくなるわけではないので要注意です。

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創業融資の審査 まとめ

創業融資 審査 まとめ

創業融資の審査 まとめ
  • 創業融資で審査に通りやすいのは「日本政策金融公庫の創業融資」「地方自治体の創業融資」「民間の金融機関が提供する創業融資」
  • 審査に落ちやすい人の特徴は「自己資金なし」「貸付条件を満たしていない」「事業の経験の有無」「赤字の事業計画書の提出」「借金がある」「融資の使用目的が曖昧」
  • 申し込みから融資までの期間は金融機関によって異なる。「日本政策金融公庫は1ヶ月~2ヶ月」「信用保証協会は2ヶ月~3ヶ月」

創業融資の審査について紹介しました。

創業融資には日本政策金融公庫以外にも「地方自治体の創業融資」「民間の金融機関が提供する創業融資」の3種類があります。

創業融資は銀行などのローンよりも審査が通りやすいと言われていますが、多額の融資を行うことから事業に対する計画や熱意がなければ審査通過は厳しいです。

また、創業向けの制度ではありますが、自己資金が0の状態では申し込みすら受け付けてくれません。

創業融資の審査を通りやすくするには 自己資金を貯めて、事業の経験を積むことからスタートすること、そして審査の担当者に創業計画を伝えられるように明確なビジョンを持つことが重要です。

今回の記事を参考にして、少しでも創業融資の審査で有利になるように働きかけてくださいね。

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