ベンチャーキャピタルで起業資金を調達しよう!メリット・デメリット

資金調達プロ編集部
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更新日2024/7/4
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ベンチャーキャピタルで起業資金を調達

 

ベンチャーキャピタルから資金調達する方法をご存じでしょうか?

 

一般的に起業するための資金の調達方法は、大きく分けて2種類あります。

 

  1. 銀行や信用金庫などからによる融資
  2. 個人投資家やベンチャーキャピタルからの出資

 

この記事では、それぞれの調達方法に関して下記を網羅して解説しています。

 

  • ベンチャーキャピタルから「起業資金」を調達するために必要なこと
  • 出資を受けるためにはどうすべきか、「必要な行動4つ」
  • 経営者として必要な「6つの心構え」

 

そして最後には、便利な2つの情報集を準備しました。

 

  • ラウンドやシリーズといった特有の「金融用語」の解説
  • 80を超えるベンチャーキャピタルの特徴を記載した「リンク表」

 

いいアイデアを思いついたけど、起業するための方法がわからない方、ベンチャーキャピタルから出資を受けたい方、これからシリーズを上がって行きたい方にとって必見の内容となっています。

ぜひ最後までご覧ください。

 

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目次

1.ベンチャーキャピタルから投資を受ける前に知っておきたい5つのこと

ベンチャーキャピタルとは何か?

ベンチャーキャピタルとは何か?

 

ベンチャーキャピタルとは、これから成長していく企業に対して自社の資金を供給し、ベンチャーキャピタルが保有している「経営ノウハウ」、「人的ネットワーク」を活かして経営の支援を行う組織のことです。

 

日々、成長企業を探しては、電話やメールなどで企業に対してコンタクトを取っています。

そして企業と資金供給の合意を得るまでにおいても、ベンチャーキャピタルは企業に対してあらゆる側面からアドバイスを提供していきます。

 

企業の成長段階において、必要な調達資金の額は異なってきます。

そのためベンチャーキャピタルによって、「スタートアップ」という創業したばかりの企業への出資に特化したベンチャーキャピタルもあれば、ある程度成長した段階で億単位の出資を行うベンチャーキャピタルもあります。

 

ベンチャーキャピタルの出資をする目的とは?

ベンチャーキャピタルが出資をする目的は大きく2つに区分されます。

 

  1. 出資した企業が、他の企業に自社を売却するときに発生する売却益。
  2. 出資した企業が株式市場へ上場した時に発生する売却益。

 

ベンチャーキャピタルは、将来有望な企業の規模が小さいうちに出資を行います。規模が大きくなり、会社が成長していくと成長に伴って株価も上がっていきます。

そして最終的に、安く買った株式を高く売って利益を得るのです。ベンチャーキャピタルは5年で10倍の利益を求めます。

投資をするかしないかの判断をする際には、その利益率を中心に考えながら現在の会社の価値と今後の将来性を加味して検討していきます。

 

【事業計画書】の書き方

事業計画書は非常に重要なもので、ベンチャーキャピタルから起業資金などの出資を得る時でも、銀行から融資を得る時でも、誰かにあなたの事業を説明するためには必要となる資料になります。

事業計画書に盛り込むべきポイントは下記のようなものがあります。

 

  1. あなたの会社が持つ「ミッション、想い」
  2. 会社概要、組織体制
  3. 外部環境
  4. 内部環境
  5. ビジネスモデル
  6. 今後の展望
  7. 収支計画
  8. 問題点や課題、対策

 

1つずつ簡単に説明していきますね。

 

あなたの会社が持つ「ミッション、想い」

 

事業計画書の中でも軸となる部分です。あなたがどんな「想い」でこの会社を立ち上げたのか、ここで思う存分「想い」を伝えてください。

そこではあなたの原体験から起業に至った経緯を、ストーリー立ててイメージしやすいように表現していきましょう。

 

会社概要、組織体制

 

ホームページに掲載しているような、会社名や住所、資本金などの「基本情報」に加え、どんな人があなたの会社にいて、どんなスキルを持っているのかを伝えます。

特に、あなたが今後推し進めていきたい事業の方向性で、必要となるであろう知識やスキルが、ここで紹介するメンバーがいるから問題が無いということを説明していきましょう。

 

外部環境

 

あなたの会社を取り巻く一般的な「経済状況」や「業界動向」を分析します。あなたの事業に影響を与えるようなデータを取り上げるようにしましょう。

葬儀業界であれば、会社周辺の死亡率や、月ごとの傾向を調べ、ニーズが拡大しているのか縮小しているのかなどを示していきます。

 

内部環境

 

あなたの会社内部でどのような資源があるのか分析します。

ヒト、モノ、カネ、情報の4つの観点を軸にしながら、事業の「推進力」となる部分を掘り下げて分析していきます。

 

ビジネスモデル

 

ベンチャーキャピタルが投資をするのは、このビジネスモデルです。あなたの会社が、誰に、何を、どのようにサービスや商品を提供するのかを文章や図で表現していきます。

そして、このビジネスモデルに至った「背景」も、改めてまとめておくといいですね。

 

今後の展望

 

現在の会社の「立ち位置」と、今後数年間の「立ち位置」を示します。会社がターゲットとするユーザ層が拡大するのか、または商品やサービスの種類を拡充するのかなど、どのような方針で「黒字化」を目指していくのかを示します。

ただ、スタートアップ段階なので、そこまでシビアに「黒字化」を求められるわけではありません。

 

収支計画

現在の事業収支と、今後の売上や経費、利益を算出して示します。

そのデータは今後の展望で示した内容をもとにしながら、どのような売上の推移となるのか、資金が無くなり事業ができなくなる恐れはないかどうかを示します。

 

問題点や課題、対策

 

現在の立ち位置と今後の展望、そして外部環境や内部環境の状況がわかると、現在できていない問題点が浮かび上がります。

その問題点に対して、どんな課題を設定し、どのように対策を打っていくのかを具体的に示します。例えばこのように分析をしていくことになります。

 

フェーズ 分析
現在 自社が提供するWebサービスの利用者が増えない
未来 多くの利用者にWebサービスを利用してもらう
問題点 Webサービス利用者数の低迷
課題 Webサービス利用者の増加
対策 ・新機能を増やしてプレスリリースを出す。
・Webサービスを頻繁に利用してくれる人にインタビューをする。
・利用者の動線を分析し、人気/不人気の機能をあぶりだす。
・複数のインターフェイスを公開し、A/Bテストを実施する。

 

このような分析結果を、事業計画書にも記載していく場合があります。

ここまで各項目について、簡単に内容をご説明しましたが、ベンチャーキャピタルが出資するスタートアップ企業にとってアピールしなくてはならない重要な項目は、「あなたの会社の将来性」です。

 

現在は売上が少なくてもこのまま事業を進めていき、数年後には売上が何倍にもなっていれば、ベンチャーキャピタルは喜んで起業資金などを出資してくれて応援してくれるでしょう。ここまで挙げた項目は、必ず入れなくてはならないものではありません。

 

あなたが説明をする人が、いったいどんな情報を求めているのかを考えて事業計画書を作成していきましょう。

 

ここで、実際に企業を経営する経営者が作成した事業計画書をご紹介します。

事業計画書の構成や内容は多くのことで参考になります。また、中には投資家からのコメントが入っているものもありますのでぜひ参考にしてみてください。

 

nanapi (3億3,000万円を調達する際に作成)

未来食堂 (創業時に作成)

 

ベンチャーキャピタルから起業資金などの投資を受けるために会社を設立する必要はあるのか?

必ずしも会社を設立している必要はありません。起業のアイデアを聞いて応援してくれるベンチャーキャピタルもあります。

ただ、実際は自分のお金で会社を設立して、運営を開始し、集客などの実績を作ることができればベストです。

 

スタートアップ企業は、最初の段階では利益を度外視して「サービスの普及」に努めます。なぜなら、人が増えればお金を得るための課金サービスの選択肢が増えていくからです。

インターネットで学ぶE-Learningでおなじみの「schoo」という会社も、人が集まったら月額課金を2倍に上げ、新たに月額約3,000円の技術サポートサービスを始めています。うまい具合に「課金体制」を強化しているんですね。

 

事業が失敗してしまった場合は?

 

事業が失敗してしまっても、ベンチャーキャピタルに対して資金の「返還義務」はありません。

ただ、失敗しないようにベンチャーキャピタルがサポートをしているので、事業を1人で行っていくことと比較すると失敗しにくいとも言われています。

銀行からの融資の場合では、事業が失敗すると資金の「返還義務」があるので、資金面においてベンチャーキャピタルから出資を受けることは大きなメリットの1つですね。

 

2.ベンチャーキャピタルから投資を受ける為の必要な行動4つ

ベンチャーキャピタルから投資を受ける

 

ベンチャーキャピタルに問い合わせをする

ベンチャーキャピタルに電話をしたり、ホームページから問い合わせをすることはかなり原始的な方法ですが、何億もの資金出資を受けている企業は行っていることです。

このページの一番下にはベンチャーキャピタルの一覧表を掲載しています。気になるベンチャーキャピタルがあれば片っ端から問い合わせをして接触を試みましょう。

シードラウンドの段階に入っていたとしても、シリーズAに向けて「コミュニケーション」を取るといいでしょう。相談がある旨を伝えれば、少しの時間でもベンチャーキャピタルは確保してくれるはずです。

 

自分のネットワーキングを使う

創業者ではなかなか人的ネットワークが弱いものですが、あなただけではなく友達や先輩、上司には、ベンチャーキャピタルと繋がっている人がいる可能性があります。

自分には人的ネットワークが無いと嘆くのではなく、可能性があるものにはどんどん当たっていきましょう。

 

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スタートアップのピッチコンテストに参加する

スタートアップ企業を対象にした「ピッチコンテスト」と呼ばれるプレゼンテーション大会が、様々な場所で開催されています。

そこでは、著名な経営者や投資家の前で自分の会社の商品やサービスのプレゼンテーションを行います。

プレゼンテーションが経営者や投資家の目に留まり、出資へとつながることも多いようです。いかに短時間の間で自分たちの想いや商品・サービスの将来性を伝えることができるかがポイントですね。

 

ここで、国内で定期的に開催されているスタートアップ向けのピッチコンテストをご紹介します。

応募すること自体はハードルが低く設定してありますのでぜひ1度参加してみてくださいね。ベンチャーキャピタル自身が開催しているイベントが多くなっていますね。

 

・サムライベンチャーサミット

Infinity Ventures Summit(インフィニティ・ベンチャーズ・サミット)

TechCrunch Tokyo

mashupaward

THE BRIDGE Mixer Tokyo

 

イベントや交流会に参加する

 

インターネットが普及して、Facebookだけではなくイベントを取りまとめてくれるキュレーションサイトも登場してきました。

そのイベントの中には、スタートアップ企業を対象としたものも数多くあります。そこで多くの人と知り合いになっておくことで、事業連携につながったり新たな気づきにつながることも多くなっています。

 

ここで、日本国内で開催されているスタートアップ向けのイベントや交流会をご紹介します。

いろいろな気づきが得られる場所となっていますので、ぜひ足を運んでみてください。

 

Startup Reality Night
http://everevo.com/event/27282

 

3.ベンチャーキャピタルから投資を受ける為の必要な6つの心構え

ベンチャーキャピタルから投資を受ける方法

 

事業に対する「情熱やパッション」

 

スタートアップ企業の経営者へインタビューをしていく中で、投資を受けるために必要な項目として「情熱やパッション」が挙げられました。

お金を儲けるために会社を起業したのではなく、何かを実現したり、問題を解決するために起業しているかどうかが問われます。

そして、その想いがあなたの「実体験」から来ているものなのかどうかにも興味が持たれます。

 

なぜならベンチャーキャピタルは、お金を儲けるために起業した会社が長続きしないことを知っているからです。

ピッチコンテストなどでも、あなたの想いをどれだけ伝えられるかがポイントになります。

 

寝食を忘れて事業に没頭する決意

 

ベンチャーキャピタルから出資を受けたら、事業のこと以外は何もできないと覚悟しておいた方がいいでしょう。

それだけ事業に没頭しないと会社を成長させることができないのです。

 

また、経営をしているとやるべきことが次から次へと湧いてきます。それに追われるだけでも、大変な日々を送ることになるでしょう。

 

自らの事業を端的に説明する

 

あなたの想いがいっぱい詰まった会社の事業。投資家などに伝えたいことが多かったとしても、どれを一番伝えたいのか取捨選択するようにしましょう。

目安として10秒以内にあなたの会社の特徴を伝えられればベストです。

 

ユーザーの視点でものごとをみる

 

一般的にサービスを提供する上で大事と言われるのが、ユーザーの視点でものごとを見て、考え、施策を実行していくということです。

これは、システムであればユーザーの利便性や操作性だけではありません。あなたが、サービスの提供者ではなく、サービスの利用者となり、実際にお金を払ってサービスを使いたいかということです。

 

無料であれば試しに使ってみようという人も多いでしょう。ところが、お金を少しでも払うとなると、使ってくれるまでのハードルが一気に上がることになります。

そのハードルを乗り越えられるくらい、利用者にとって価値があるものなのか考えてみることが大切です。

 

市場環境が良好な時には多めに調達をする

 

日経株価などを見ていると、日本全体の景気によって株価が乱高下しています。リーマンショックが起こった時のように景気が悪くなると株価は一気に下がります。

一方、現在のように市場環境を示す数値(例えば失業率など)が上がり、景気が良くなってくると株価も上がっていきます。

これは証券取引所を通さないベンチャーキャピタルとのやり取りでも言えることです。

 

シリーズが変わると設定している株価も、相手が相応の価値があると判断してくれれば上がっていきます。

そのため、景気が良く株価が上がりやすい時には景気が悪くなる時に備えて多めに資金を調達しておきましょう。

 

調達したい金額とベンチャーキャピタルの投資方針が合致しているか確認する

 

会社の成長段階において必要となる金額は変わってきます。創業段階であれば500万円程度で十分で、2,3億もの金額は必要ありません。

一方、会社が成長してきて何億もの資金が必要なのに、創業したばかりの会社に投資をしているベンチャーキャピタルと話をしても、500万円程度の金額を提示されて両者の意向が合致しません。

 

資金調達プロニュースでインタビューをしたBitflyerの加納社長も、下記のように述べています。

 

基本的にラウンドがミスマッチしていると、話が進みません。僕らも次はシリーズCなので、その時にシードのインベスターが1,000万円出資しますとなっても、多分お互いの利益が合わない可能性が高いです。僕らが昔やってしまったのは、シードの時にシリーズCの投資家に話してしまいました。ワンショット10億円ですと言われてどうにもならないです。ラウンドがミスマッチしている状況ってお互い時間の無駄なので、そこからはこの規模のファンドならこれくらい出せるから、自分達のラウンドとマッチしているということは意識するようにしました。

 

企業がいる段階と、ベンチャーキャピタルが主に投資をしている投資段階が合致しているかどうか、確認しておく必要があります。

 

この人であれば一生涯付き合える人を選ぶ

 

投資をしてくれる人を選ぶ時に最も重要視しなくてはならないことが、この人であれば一生涯付き合えるかどうかということです。

株価を高く評価してくれて金銭的にいい条件だったとしても、投資家との「価値観」や「考え方」が合っていなければ中長期的な成長は見込めません。

あなたが投資家に選んでもらうことと同時に、投資家を選ぶという意識も置いておきましょう。

 

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4.ラウンド・タイミングについての解説

 

ベンチャーキャピタルから出資を受ける際、スタートアップ企業の成長段階によりラウンドやシリーズといった区分に分けられます。

スタートアップ企業の経営者が、「私たちの企業はシリーズBまで完了している。」という言い方をしますが、それは会社の規模をシリーズ◯と置き換えて説明をしていることになります。

そして、ベンチャーキャピタルに詳しい人であれば、「シリーズAであればこのくらいの資金調達をして、まだ成長段階の企業なんだな」ということがわかります。

 

シードラウンドからシリーズA,B,Cと上がっていくにつれて、会社が必要とする資金額も増え、その要求額に伴ってベンチャーキャピタルが出資する金額も大きくなります。

製品やサービスを公開して利用者が増えていくと、それらをプラットホームにして会社は様々な施策を実行に移さないといけません。

スピードを上げて、利用者に対して付加価値を提供しないと課金モデルを構築することが難しいんですね。

 

様々な施策を実行するためには優秀な人を雇う必要がありますし、システムやITに対して投資を行う必要も出てきます。

そのため、会社の規模が大きくなるに従ってベンチャーキャピタルからの出資額も増え、シリーズも上がっていくことになります。

 

ベンチャーキャピタルから出資を受けている企業は、最終的には株式市場への上場や他の企業への売却を考えています。

シリーズが上がるに従って上場や売却の段階に近づいていると言っていいでしょう。それでは、各ラウンドやシリーズについてどのような企業のことを指しているのか説明をしていきます。

 

シードラウンド

 

シードラウンドは、創業者が初めて出資を受ける段階のことです。

それが「起業資金」となる場合も数多くあります。

 

ベンチャーキャピタルはシリーズAから登場するため、シリーズAにつなげるための出資という位置付けです。

シードラウンドの資金提供者は、起業家を育成するプログラムを持っているところが多くなっています。

プログラムを使って経営のノウハウを起業家たちに教え込み、約3ヶ月ほどで卒業させていきます。

 

シードラウンドでの投資額の相場は300〜500万円です。この段階で大きく株式の割合を投資家に取られないことが大切です。

この段階で10〜20%以上の割合で株式を持たれてしまうと、その後のシリーズでの資金調達も困難になってきます。

最終的には、創業者なのに自由に経営権を行使することができないという事態にもなりかねません。注意しておきましょう。

 

シリーズA

 

シリーズAからベンチャーキャピタルが登場してきます。シードラウンドでアイデアレベルだったビジネスプランを実現させた後、シリーズAで得る資金を使ってよりブラッシュアップさせていきます。

経営者はとにかく時間がありません。あれもやりたい、これもやりたいという気持ちになりますが、事業にとって重要なものを見極めてそれを深掘りしていくことがポイントです。

 

また、サービスや製品の改善にはお客様の声を反映させることが大切です。しかし、あなたの事業のメインユーザーではない人に話を聞いても意味がありません。

会社立ち上げ時のメインユーザーは非常に大切なお客様です。絶対に手放してはなりません。メインユーザーの声を聞き、素早く、柔軟に改善を続けていく必要があります。

 

シリーズB

 

この段階では、シリーズAでお客様の声を聞きながら改善活動を繰り返し、商品やサービスの完成度がある程度高まっています。

そして経営陣も創業者1,2名という体制ではなく、5名程度まで増やして、経営層を厚くしておく必要があります。

 

さらに何よりも大事なことは、投資家が数年後の将来を予測した時に、その会社の売上や利益が大きく増加するイメージを与えられるかどうかです。

シリーズAでは得た資金を使ってビジネスモデルを固めていく段階でした。一方、シリーズBでは将来性を強く意識した投資になります。

そのため、シリーズBの段階でも事業の黒字化の優先度は低くなっています。

 

調達額の相場は3〜10億円なので、ベンチャーキャピタル1社による投資というものは考えにくくなっています。

複数のベンチャーキャピタルがタッグを組み、同じタイミングで投資を行うことになります。

シリーズBの企業価値や調達額はシリーズAでの頑張り次第で大きく変わってくることになります。

 

シリーズC

 

シリーズBの次の段階がシリーズCです。日本ではシリーズCに行く前に、会社の売却や株式市場への上場というケースもあります。

シリーズC以降での資金調達は、商品やサービスの質を高めたり、企業の方向性を強める、加速度を早めるために行われることが多くなっています。資金調達の額もシリーズBより多くなりますね。

この段階では、黒字化がシリーズBよりも意識されます。

 

5.他の資金調達方法との違いを徹底比較!

ベンチャーキャピタルのメリット

 

メリット① 資金的なリスクが無い

 

もし企業による経営が赤字続きで資金が底をついてしまった時、会社をつぶさなくてはなりません。

その時に銀行などからの融資を受けていた場合には、会社が無くなっても返済義務が残ります。

一方、ベンチャーキャピタルなどによる出資を受けていた場合にはお金の借入は行っていないため、資金を返還しなくてはならないというリスクがありません。

 

メリット② 人脈ネットワークを活用することができる

 

企業が成長してくると、本業の知識だけでは経営が立ち行かなくなることが多くなります。財務やIT、マーケティング、法務など、取り扱う分野は様々です。

そんな時にベンチャーキャピタルが保有している人脈ネットワークを大いに活用できます。

一般の人であればアプローチできない優秀な人財を紹介してくれるので、足りない知識が大きく補強されます。

 

メリット③ 経営ノウハウを活用することができる

 

ベンチャーキャピタルは、様々な企業を成長へ導いています。その度に、成長のために必要だったことを経験則として持っているのです。

創業者は、経営を始めたばかりなので経営ノウハウをあまり知りません。そこへベンチャーキャピタルの経営ノウハウが注入され、事業を正しい方向へ加速させてくれるのです。

 

メリット④ ディスカッションによるブラッシュアップ

 

ベンチャーキャピタルから出資を受けると、週に1回のペースでベンチャーキャピタルとディスカッションを行うことになります。

どうしても目の前のことに精一杯となりがちな経営者の考えや方針を、このディスカッションで正しい方向へ修正させることができます。

 

資金調達プロニュースでインタビューをした、アカウンティング・サース・ジャパンの佐野社長もこのように語っています。

 

私自身、事業をやっているので、どうしても目の前のこと – 明日の売り上げがどうなるかとか、いかに費用を削減していくかみたいな話 – を考えていると、非常に目線が下がっていってしまいます。そこをディスカッションすることによって、目線をぐっと上げてもらっていますね。

 

メリット⑤ 資金提供の大きさ

 

ベンチャーキャピタルからの出資は、シリーズが上がるごとに調達額も大きくなってきます。

4億、5億という金額はよくあるお話です。銀行からの融資ではなかなかこんな大きな資金を借りることは難しいでしょう。

 

デメリット① 経営権を奪われてしまう可能性がある

 

ベンチャーキャピタルからの出資は、第三者割当増資という方法を取るケースが多くなっています。

この方法は、今まで株式を持っていなかった第三者に新たに株式を発行して出資を受けるというものです。

株式を増やすことになるので、創業者が持っている株式の割合が低くなります。

 

そして、株主総会による「特別決議」を拒否できる33.3%の割当を下回ると、創業者なのに自由に経営の決定ができないという状況になってしまいます。

 

デメリット② 調達コストが高い

 

ベンチャーキャピタルからの出資は、資金の調達コストが高いと言われています。

銀行からの融資であれば低い利率の利息を返せば問題はありません。

 

一方、ベンチャーキャピタルからの出資は、ベンチャーキャピタルが大きなリスクを背負っている分、上場時の多額な売却益や定期的な配当によってお金を還元していかなくてはなりません。

 

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デメリット③ 投資資金回収が義務付けられる

 

ベンチャーキャピタルから出資を受けるということは、以下の2つを暗示しています。

 

  1. 他の企業へ自分の会社を売却する。
  2. 株式市場へ上場する。

 

ベンチャーキャピタルは慈善事業でお金を提供しているわけではありません。リスクを持っている分、成功した際には相応の報酬を要求します。

その報酬が上記2つによる株式の売却益なのです。

ベンチャーキャピタルから得た資金の回収が義務付けられるのです。

 

6.ベンチャーキャピタル一覧表

 

ここでは、全国に点在しているベンチャーキャピタルを種類別に一覧表としています。

それぞれのベンチャーキャピタルに関する特徴も明記してありますので、自分たちの企業がベンチャーキャピタルの思想に該当するのかという点をチェックして、該当するベンチャーキャピタルがあったらどんどんアクションを起こしていきましょう。

 

アクセレレーター・インキュベーター

 

創業間もない起業家たちをサポートしてくれるベンチャーキャピタルです。起業家養成施設や起業家を育成するためのプログラムを実施しているところが多くなっています。

経営ノウハウ、人的ネットワークを強めたい方にはぴったりのベンチャーキャピタルですね。

 

会社名 特徴
East Ventures シンガポール、インドネシア、東京に拠点を構える。エンジニアに特化したプログラムも開催。
KDDI∞Labo 大手通信会社であるKDDIが運営。グローバルに通用するインターネットサービスを生み出そうとするスタートアップを3ヶ月にわたり支援。
MOVIDA JAPAN 創業間もない起業家を全面的にサポートする「Seed Acceleration Program」と、世の中の課題を解決したい起業家と、それを支援する人が集まるコミュニティ「s.school」を運営。
Open Network Lab シリコンバレーの最先端のノウハウなどを基に、短期育成を目的とした「Seed Accelerator Program」を提供し、スタートアップの企業価値を向上させるための支援を実行。
サムライインキュベート 「義・礼・勇・誉・仁・誠・忠・挑」の8つのサムライスピリットを重んじている。”やるかやらないかで世界を変える”をミッションとしている。
サンブリッジグローバルベンチャーズ 世界市場に挑む若い起業家を国境を越え、シリコンバレー&サンフランシスコ、東京、大阪の3拠点でシームレスに支援。
Incubatefund gumi、みんなのウェディング、Sansan、Aiming等の有力企業を輩出しているベンチャーキャピタル。過去5年間で総額170億円の資金を運用。
J-Seed Ventures 起業家育成施設「Venture Generation」を運営。入居者は、創業間もないベンチャー企業や、まだアイデアやコンセプトの段階で設立準備をしている人たちで、お互いに切磋琢磨できる人たちを想定。オープン席が3万円/月~。
Femto Startup インターネット関連ベンチャーに対して300万円程度の投資を実施。企業価値を向上させるための支援を行う。
Nippon Technology Venture Partners 1998年設立という長いキャリアを持つ。投資から株式の公開まで幅広い経験を企業へ注入していくハンズオン型の支援が特徴。
partyfactory 著名な投資家である入家氏や松山氏が参画しているpartyfactory。理念が、「悪ふざけ起業創造企業」と銘打っています。ちょっとした悪ふざけのエッセンスを持って企業を作り出していく方針をかかげている。
アーキタイプ インターネット領域を中心に幅広い知見や経験を保有。企業支援、戦略実行、新規事業のコンサルティングを行っている。

 

独立系ベンチャーキャピタル

 

シードラウンドやシリーズAにおける企業を投資対象とするベンチャーキャピタルが多い傾向にあります。

グローバルを強く意識しているベンチャーキャピタルも多いですね。

 

会社名 特徴
DCM 運用総額28億ドルを超えるベンチャーキャピタルです。グローバルに強く、シリコンバレー、北京、東京にオフィスを構えている。モバイル、インターネット、ITソフトウェア&サービス等の業界に投資。
IVP 毎年開催されているIVSのLaunch Padというピッチコンテストで有名なベンチャーキャピタルです。投資対象は日本と中国のインターネットやモバイル分野で、アーリーステージを中心としています。
WiL 日本のベンチャー企業と大企業やシリコンバレーとの架橋となることを標榜しているベンチャーキャピタルです。
GLOBIS CAPITAL PARTNERS 日本で最大のハンズオン型ベンチャーキャピタルです。グループ会社にグロービス経営大学院という経営を学ぶ場も用意されています。
VoyageVentures 広告のプラットフォーム事業を展開しているVOYAGEグループの子会社です。インターネット関連企業を投資対象としています。
ImproVista シードラウンドからシリーズAの段階にいて、インターネットやモバイルを使った事業を展開する企業に対して投資を行っています。
insprout シードラウンドからシリーズA段階の企業に対して投資を行っています。自らもインターネットサービスやシステム開発事業を展開しています。
モバイル・インターネットキャピタル NTTドコモ、インターネット総合研究所、みずほ証券を中心に構成されているベンチャーキャピタルです。スマートフォンやモバイルといった次世代ICT技術を持つ企業を中心に投資を行っています。
リード・キャピタル・マネジメント ハンズオン支援だけではなく、現場での実践まで先導していくリード型支援も行っているベンチャーキャピタルです。
サンエイトインベストメント 健康や福祉、教育、生活文化などの人間的ニーズを解決する事業や、環境、コミュニティ、生産性向上などの環境に役立つニーズを解決する企業に対して投資を行っています。
B DASH VENTURES インターネット業界の有望な企業に対して投資を行っています。また、B Dash Campというイベントを開催し、業界のキーパーソンと経営者との交流を促進させています。
NVCC 日本ベンチャーキャピタル 投資対象となる業界については特に制約は無く、アーリーステージにいる企業を中心に、レイター、社歴の長い企業までを投資対象としています。
日本アジア投資 アジアの中でも特に中国とのネットワークに強みを持ち、提携先の紹介などを通じて企業を強力にサポートしています。
日本みらいキャピタル バイアウト投資ファンドを運営しており、将来有望な企業に対して能動的に関与し、企業価値を向上させています。
アイシーピー 成長性の高いIT技術・サービスを持つ企業を中心にハンズオン投資を行っています。対象ステージはシードラウンドからシリーズAまでとしています。
ウィズ・パートナーズ バイオとITを融合したバイオテック企業や、価値の高い技術を持つ企業を対象に投資を行っています。
バイオフロンティアパートナーズ バイオ関連企業に対して投資を行っています。すべての会社に対してハンズオンで経営サポートをしていることも特徴の1つです。
UTEC 大学で研究されている技術を社会に還元させるための事業を支援しているベンチャーキャピタルです。シードラウンドやシリーズAに特化して投資を行っています。
エンゼルキャピタル株式会社 関西地域の企業を対象にして、シードラウンド、シリーズAの段階において投資を行っています。
フューチャーベンチャーキャピタル 将来性を重視し、経営者の資質や市場の規模・成長性、事業の実現性や参入障壁を中心に投資審査を行い、投資を実行しています。
北海道ベンチャーキャピタル ライフサイエンスなどの新分野や、流通・サービスの分野においての投資実績が多いことが特徴。
広島ベンチャーキャピタル 事業承継、アグリ、事業再構築、事業再生投資を主な投資対象としています。

 

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事業会社系ベンチャーキャピタル

 

大手企業を親会社に持つベンチャーキャピタルが名を連ねています。投資対象としてはインターネットやモバイルなどのIT業界を中心としている傾向が強くなっています。

gumiやグリーのように自分たちがベンチャーキャピタルに投資をしてもらった世代が、今度は投資をする側へ回っていることが印象的です。

 

会社名 特徴
ANOBAKA(旧: KVP) KLabとSBIグループがタッグを組み展開しているベンチャーキャピタルです。インターネット領域を中心にスタートアップから起業後2,3年程度の会社を対象に投資を行っています。
Gree Ventures グリーをグループ会社に持つベンチャーキャピタルです。インターネットやモバイル関連の業界を中心に、スタートアップから起業後2,3年程度の会社を対象に投資を行っています。
GMOベンチャーパートナーズ GMOインターネットをグループ会社に持つベンチャーキャピタルです。投資対象はシリーズAに特化しています。「問題を発明し続ける」をコンセプトとしています。
gumi ventures gumiをグループ会社に持つベンチャーキャピタルです。新生銀行投資とタッグを組み、スマートフォン分野に特化して投資を行っています。ステージはスタートアップ、起業2,3年程度の企業としています。
サイバーエージェント・ベンチャーズ サイバーエージェントをグループ会社に持つベンチャーキャピタルです。シードラウンドからシリーズAを中心に、インターネット関連ビジネスでグローバル進出を視野に入れている企業を投資対象としています。
Z Venture Capital(旧:YJキャピタル) ヤフーをグループ会社に持つベンチャーキャピタルです。インターネットに関連する事業に投資を行っており、投資ステージも幅広くカバーしています。
ベンチャーユナイテッド スマートフォンアプリ事業を手掛けるユナイテッドをグループ会社に持つベンチャーキャピタルです。投資対象はアーリーステージにいるインターネットに関連する事業を行っている企業となっています。
Intel Capital Japan インテルをグループ会社に持つベンチャーキャピタルです。1999年に初めて日本で投資を行ってから、インターネットやソフトウェア、クラウド関連の企業を中心に投資を行っています。
DG Incubation 価格.comでお馴染みのカカクコムを子会社にもつデジタルガレージ。そのグループ会社であるのがDG Incubationです。インターネット分野においてグローバル展開を視野に入れている企業に対して投資を行っています。
コンチネンタル・インベストメント・グループ(旧:きずなキャピタルパートナーズ) 三菱商事および科瑞集団(Creat Group)の日中の企業と連携して投資を実行。今後中国への進出、またはすでに進出している企業が投資対象となっています。
アイ・シグマキャピタル 丸紅をグループ会社に持つベンチャーキャピタルです。ただ資金を提供するだけではなく、投資先のパートナーとなって経営支援をしていくことを方針として掲げています。
SXキャピタル(旧:インテックITキャピタル) インテックをグループ会社に持つベンチャーキャピタルです。ITベンチャーを投資対象としています。
伊藤忠テクノロジーベンチャーズ 伊藤忠をグループ会社に持つベンチャーキャピタルです。IT業界において先進的な創造性のある企業や、グリーンテック、ライフサイエンス関連を投資対象としています。

 

金融機関系ベンチャーキャピタル

 

大手金融機関をグループ会社として持つベンチャーキャピタルです。

都市銀行や地方銀行、信用銀行など、それぞれ特有のある投資を行っていることが特徴です。

 

会社名 特徴
ジャフコ 人体に関するサイエンスを研究している機関や大学への出資にとどまらず、ステージを問わない成長性のあるベンチャー企業へ投資も行っている。運用中のファンド数が37、投資総額が4,000億円を超えるビッグベンチャーキャピタルです。
三菱UFJキャピタル 三菱UFJ銀行グループのベンチャーキャピタルです。株式の引き受けなどはもちろんのこと、ストックオプション発行や株式上場の準備に対するサポートなどが充実していることも特徴となっています。
みずほキャピタル みずほ銀行グループのベンチャーキャピタルです。上場させた企業の数が800社を超えるなど、株式上場に関するノウハウを多く蓄積していることが特徴です。
SMBCベンチャーキャピタル SMBCグループのベンチャーキャピタルです。投資対象は限定せず、将来性があり創造性のある事業を行っているのであれば投資対象になるとうたっています。
ニッセイ・キャピタル 日本生命保険グループのベンチャーキャピタルです。すべての業種が投資対象にはなっていますが、ITサービスの業種、シリーズA,Bにいる企業を中心に投資を行っています。1社あたり平均投資額は1.6億円となっています。
新生企業投資 新生銀行グループのベンチャーキャピタルです。出資という選択肢だけではなく、銀行グループだからできる融資という選択肢も用意。状況に応じた資金供給で企業をサポートしています。
大和企業投資 大和証券グループのベンチャーキャピタルです。IT、ライフサイエンス関連を中心に、国内6割、アジア2割の割合で投資を実行。
ティーキャピタルパートナーズ(旧:東京海上キャピタル) 東京海上グループのベンチャーキャピタルです。主にバイアウト投資をメインにしており、議決権の半数以上を獲得して経営に深く関与し、その結果企業の価値向上を目指していく手法をとっています。
三井住友海上キャピタル 三井住友海上火災保険グループのベンチャーキャピタルです。新技術やサービスを創出する会社、アジアをターゲットとする会社、大学における基礎研究を基盤としている会社を投資対象としています。大学発ベンチャー向けの投資が全体の25%以上を占めています。
SBIインベストメント SBIグループのベンチャーキャピタルです。投資方針として、企業を健全に成長させることのできる経営者がいること、高い技術力や新しいアイデアを保有していること、SBIグループが保有する資産により企業価値を向上させることができることが挙げられています。
りそなキャピタル りそなグループのベンチャーキャピタルです。昭和63年からの投資先公開会社累計は438社にも及びます。2015年は5社が上場を果たしています。(シンデン・ハイテックス、中村超硬、ナガオカ、クレステック、PCIホールディングス)
西武しんきんキャピタル 西武信用金庫グループのベンチャーキャピタルです。スタートアップ企業を支援するための西武インキュベーションオフィスも開設。地域に根ざしたベンチャーキャピタルとして投資を行っています。
信金キャピタル 信金中央金庫グループのベンチャーキャピタルです。中小企業に特化して投資を行っており、信金中央金庫、東京商工会議所などと連携してサービスを提供しているため全国がネットワーク基盤となっています。
ちばぎんキャピタル 千葉銀行グループのベンチャーキャピタルです。千葉県で創業していて新産業を生み出す力を持っている企業や、地域活性化につながる事業を行っている企業などに投資を行っています。
八十二キャピタル 八十二銀行グループのベンチャーキャピタルです。株式公開支援だけではなく、監査法人や公認会計士など専門家の斡旋や持株会の組成など幅広いサービスを提供しています。
池田泉州キャピタル 大阪府に本社を置いている池田泉州銀行グループのベンチャーキャピタルです。毎月勉強会や交流会が開催されています。
とっとりキャピタル 鳥取県の地元金融機関を中心に設立されたベンチャーキャピタルです。投資業務や経営コンサルティング、業務提携の紹介や仲介などを行っています。
ごうぎんキャピタル 山陰総合リース等の合銀関連・関係会社を中心に構成されているベンチャーキャピタルです。投資分野は特定しておらず、地域も山陰両県に限らず、広島、岡山、兵庫や大阪、東京の会社にも投資を行っています。山陰両県については、地元の産業を盛り上げていく企業や企業を再生していく企業に対しても投資を行っています。
大分ベンチャーキャピタル 大分銀行グループのベンチャーキャピタルです。大分県の将来性のある企業を中心に投資を行っています。
三生キャピタル 三井生命グループのベンチャーキャピタルです。三井生命グループの強いネットワークを活用した経営支援が大きな強みになっています。

 

政府系ベンチャーキャピタル

 

国や政府が中心となり運営をしているベンチャーキャピタルです。

ちなみに投資育成会社とは、中小企業投資育成株式会社法で定められた目的や運営方針をもとに設立されている会社のことを示しています。

 

会社名 特徴
DBJキャピタル 日本政策投資銀行の100%子会社。事業分野や規模は限定しておらず、グローバルでも通用するベンチャー企業に対して支援を行う。経営の支援だけではなく、日本政策投資銀行グループのネットワークを活用した付加価値が特徴。
産業革新機構 官民ファンドではあるものの、約95%を国が出資していることが大きな特徴で、案件の組成、投資の実行、投資をした後の価値向上、投資の回収を行っている。代表取締役会長は、日産副会長の志賀氏が務める。
東京中小企業投資育成 中小企業への投資を大きく打ち出していることが特徴。資本の充実化に重点が置かれており、相談の際には最近3期分の決算書、株主名簿が必要。
名古屋中小企業投資育成 昭和38年の事業開始から、約40社の株式上場を果たした実績を持つ。起業家やベンチャー経営者だけではなく、中小・中堅企業も出資の対象となる。
大阪中小企業投資育成 投資事業と成長支援事業を行い、中堅、中小企業の成長をバックアップする。新規の投資対象会社は右肩上がりとなっていて、現在は1,800社にも及ぶ。

 

まとめ

 

ここまでベンチャーキャピタルから起業資金などの出資を得るために、必要となる情報をお伝えしてきました。

最後のベンチャーキャピタル一覧表を見ていただければわかる通り、資金を供給してくれる場所が昔に比べて格段に増えています。

そしてベンチャーキャピタルは、ただのお金儲けの手段ではなく、社会の課題や不便さを解消してくれる企業の経営者と出会うことを望んでいます。

 

ベンチャーキャピタルとのコンタクトも、電話やホームページ経由はもちろんのこと、TwitterやFacebookからでもアクションを取ることができます。

あなたの事業にかける想いを事業計画書などにまとめてどんどん積極的にベンチャーキャピタルへぶつけてください。

 

ベンチャーキャピタルが支援できる会社は、問い合わせ100社に対して2、3社とも言われています。投資金額に制限があるため、ベンチャーキャピタルも選定を行わなくればなりません。

そのため少しのベンチャーキャピタルに断られたからといってめげずに、数多くのベンチャーキャピタルと接触するようにアクションを取っていきましょう。そうすれば「起業資金」を獲得することにつながっていくはずです。

 

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