加藤忠男税理士事務所

まずは自己紹介をお願いします。

加藤忠男税理士事務所の加藤忠男です。埼玉県蕨市出身で、地元蕨市にて事務所を開業して30年になります。税理士は専門の税務以外にもあらゆることを相談されるので、経営についても幅広く勉強に励んでおり、毎年かなりの金額を勉強のために使っています。最近では船井幸雄さんの「成功塾」のDVDを見て非常に共感し勉強になりました。プライベートでは、家族構成は大学生と高校生の子どもが3人いて、とてもお金がかかる時期です（笑）。子どもたちが幼いときに捕まえてきたドジョウの他、ナマズ、ウーパールーパーといったペットも飼っています。車は日産の電気自動車リーフに乗っていて、空気を汚さない車でお客様のところを周って頑張っています。

なぜ今の事業をはじめようと思ったのですか？

実家がお茶の小売店を営んでいたので、親が帳簿をつけたり確定申告をしたりしていたのを子どものころから普通に見ていました。そして中学生のときにふと親が「税理士事務所に行くと、威張った人がいて怖くて嫌だ」とこぼしたんです。確定申告の書類を見るとそれほど難しいものではないと思ったので、高校生のときから自分で書類を作り始めました。こんな感じだったので、自然と税理士を目指すようになりました。
大学に入学した後、税理士や公認会計士を目指す学生が集まるサークルに所属して、本格的に税理士の勉強を始めました。卒業後は不動産会社、税理士事務所などで働きながら勉強を続け、27歳のときに全科目に合格しました。合格した翌年に独立して、加藤忠男税理士事務所を設立いたしました。一般的に設立直後はお客様が少なくて大変な時期ですが、私の場合は不動産会社での営業の経験が非常に役に立ちまして、元の職場の人に開業することを伝えたところ、たくさんのお客様を紹介していただいたのです。多くは個人の確定申告の案件でしたが、その後事務所が拡大する土台となりました。非常に運が良かったと思います。
資金調達に関してですが、特別なサービスを設けているわけではありません。顧問料の範囲で資金調達のお手伝いをしています。ただ最近は融資の審査が比較的緩いので、特にお手伝いをすることなく経営者の方は調達できることが多いです。創業融資の場合は初めてということなので、事業計画書の作成を手伝ったり金融機関との交渉に同席したりすることもあります。

御社の特長や強みを教えてください。

スタッフは総勢17名、うち専門スタッフが8名で、中規模の事務所です。弊所の特長としては、開業当時、不動産会社からご紹介いただいたお客様が多かったことから、開業後30年経った今では相続の案件が非常に多く、事例も豊富です。相続税専門のスタッフもいます。強みとしては、スタッフがベテランで信頼できるという点です。10年以上うちで勤務しているスタッフが6名いて、私よりも仕事ができて困っています（笑）。

最近、手がけた案件の事例があれば、差し支えない程度で教えて下さい。

サービス業の企業で日本政策金融公庫さんから300万円の融資を受けられた案件がありますね。あと個人の方の事例ですが、3億円の融資を受けました。相続税対策でマンションを建てるために調達したという案件です。

資金調達を検討されているお客様へのメッセージをお願いします。

先ほども話した通り、最近は金融機関の審査が比較的緩くて借りやすい環境にあると思いますが、必要な金額以上借り過ぎないように注意してほしいです。必要以上に資金があると不要なことに使ってしまう危険性もありますので。ベンツとか買いたくなりますし（笑）。

起業を成功させるためのアドバイスがあれば、お願いします。

自身がこれまでに経験してきた業界や仕事で起業することが、成功する確率を上げると思います。他人がやっていて儲かっているからといって経験がないのに始めても、やはり成功する確率は低いです。3年から5年、できれば10年以上経験した仕事で起業すれば、私が見てきた範囲ではうまくいく確率はかなり高いです。起業後、起業する前に働いていた会社よりも大きくなったというケースも少なくありません。
あと最初の自己資金ですが、自分で出すようにしましょう。親から全額援助してもらったというような自分の痛みを伴わないで始めた事例が過去にありましたが、失敗してしまいました。当たり前ですが、やはり他力本願では失敗するように思います。経営者の皆さん頑張ってください。