創業融資上半期実績　前年同期比で半減、コロナ禍前の同期比は6.6％増　日本公庫

参考データ：2021年11月5日ニュースリリース｜株式会社日本政策金融公庫

【この記事の要約】

☑　創業融資全体では、前年同期比はほぼ半減、コロナ禍前の2019年同期比はプラス

☑　内訳別の前年比は、「創業前」融資が増加し、「創業後1年以内」融資は減少

☑　「創業前」融資のうち若年層の女性向けの伸びがサービス業中心に顕著

日本政策金融公庫が5日に公開した「創業融資令和3年度上半期実績」によると、創業融資全体の実績は前年同期比で半減、前々年同期比は6.6％増とのことです。

2021年度上半期の創業前と創業後を合わせた融資実績は、融資先数が14,171。

2020年同期に比べ47.6％減と約半分になりましたが、コロナ禍前の2019年に比べると6.6％増加し、回復基調に転じていることを示しています。

融資金額は760億円で、2020年同期比54.5％減。

コロナ禍前の2019年同期比では9.7％の減ではありますが、融資先数の回復基調を反映していることがわかります。

出典：2021年11月5日ニュースリリース｜株式会社日本政策金融公庫

「創業前」融資は若年女性層の回復が顕著

融資実績を創業前に絞ると、2020年5月を底に緩やかな回復傾向が続いており、2021年に入ると一貫して前年同月を上回る水準を維持しています。

創業前の女性向けの実績を年代別に分けてみると、「34歳以下」の年代ではコロナ禍前2019年同期をかなり上回っていることがわかります。

※△増、▼減

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日本政策金融公庫の創業支援策

日本政策金融公庫の創業支援策は「創業前支援」「創業時支援」「創業後支援」の3段階に分けて提供され、創業を目指す人の状況に応じて、さまざまなメニューが用意されています。

創業前支援

創業に向けてのアドバイスや情報を提供するのが狙いです。

• 電話相談 ホットライン
• 来店、オンライン相談（予約制）
• メール配信サービス（登録制）
• セミナー情報
• 創業の手引き ポイント集
• 資料請求

創業時支援

• 創業計画書の作り方
• 融資制度の紹介：新規開業資金、女性／若者／シニア起業支援資金、生活衛生新企業育成資金、新創業融資制度

融資制度の中の「女性／若者／シニア起業支援資金」は上限7,200万円。

「女性」または「35歳未満か55歳以上」「新規に事業を始める人」」「事業開始後おおむね7年以内の人」を対象にしています。

創業後支援

「事業者サポートマガジン」「セミナー情報・交流会」「ビジネスマッチング・商談会」などを通じて販路開拓などを支援しています。

ネット上で運営している「日本政策金融公庫インターネット ビジネスマッチング」もその一環です。

出典：日本政策金融 公庫創業支援

第10回女性×若者向け創業相談ウィーク 開催中

日本政策金融公庫は2021年11月1日（月）～12月10日（金）の期間、創業に興味のある女性や若者（学生を含む）を対象に、全国で「創業イベント」と「創業相談会」を開催しています。

地域により形式はさまざまですが、コロナ禍が完全に収束していないことを受けて、会場に集うリアルだけでなくオンライン企画も豊富に用意されています。

過去5年間の累計参加者は6,407人にのぼり、この企画が若年女性向け創業前融資の伸びに貢献していることがうかがわれます。

出典：第10回　女性×若者向け創業相談ウィーク｜日本政策金融公庫