21年度の大企業設備投資は2桁増、「K字回復」鮮明に
【記事のポイント】
・2021年度の大企業の設備投資計画は、20年度からの伸び率が2桁となった
・製造業中心に持ち直す一方で出遅れる業界もあり「K字回復」が鮮明に
・海外拠点や仕入れ調達先の分散など、レジリエンス対応が進んでいる
日本政策投資銀行は2020~22年度に全国の大企業(有効回答数1823社)が予定している設備投資計画に関する調査の結果をまとめました。レポートによると、21年度の設備投資額は全産業で20年度比12.6%増と2桁の伸び率を示しています。このうち製造業は12.6%増、非製造業は9.7%増となっており、製造業を中心に改善していく状況が見てとれます。
(出典・日本政策投資銀行ホームページ)
ここで「大企業」とは原則として資本金10億円以上の民間法人企業(金融保険業を除く)を指します。
21年度の設備投資計画の特徴は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により20年度中の投資が低調だった反動が出ていることです。20年度は全産業が19年度比10.2%減(製造業は11.6%減、非製造業は9.5%減)で9年ぶりに前年度の実績を割り込んでいました。21年度は20年度に見送った投資の実行分が上乗せされているというのです。
この点について、調査では21年度の計画の中に、20年度に実施するはずだったが見送った投資案件が含まれているとした回答が全体の39%を占めました。この設問では「見送った投資はない」とした回答が52%あったので、20年度に投資を見送った経験を持つ会社だけに限ると、8割が先送りした計画を21年度に実行する計画のようです。
売り上げ「年内にコロナ前回復」が4割
好調な設備投資計画の背景には、売り上げの回復ぶりがあります。
調査では現在の売上高が新型コロナウイルスの感染拡大前を「上回っている」とする回答が全産業で21%、年内に回復するとした答えが19%を占めました。合計すると、大企業の4割が年内にコロナ禍前の売り上げを確保できる見通しとなっています。
年内に売り上げがコロナ拡大前を回復すると答えた比率は、製造業で計46%に上ります。一方、非製造業は計36%。一見、それほど大きな差ではないかも知れませんが、1823社を対象とした調査であることを考えると、回復ぶりには温度差があるようです。レポートでは不況からV字回復する企業と、さらに落ち込む企業に2極化する「K字回復」の状況が見てとれると結論付けています。
こうした主張の裏付けとして「新型コロナを契機に、製品やサービスの中長期的な需要見通しはどう変わるか」を尋ねた設問に対する集計結果があります。大企業では「不変」が57%ある以外に「増加」が14%、「減少」が29%でした。これが都市部の中堅企業では増加が12%に減り、減少が33%に増えます。地方部の中堅企業ではさらに増加が減り、減少が増えます。
増加 | 減少 | 変わらない | |
大企業 | 14% | 29% | 57% |
中堅企業(都市部) | 12% | 33% | 55% |
中堅企業(地方部) | 10% | 43% | 47% |
※表幅が画面に収まりきらない場合はスライドできます。
こうした点から、業種ごとに回復ペースが異なるだけでなく、企業規模や都市部・地方部によっても差が生まれているようです。
コロナ後へレジリエンス高める動き
新型コロナによる事業上のマイナス影響を尋ねる設問(複数回答可)では「国内需要の減少」との答えが7割に上りましたが、前回調査よりわずかに減っています。一方、移動制限やサプライチェーンの寸断を挙げる企業が増えました。
そんな中、サプライチェーンを見直した企業が多くなっています。そうした企業のうち、最もたくさんの企業が着手したのは「海外仕入れ調達先の分散、多様化」で、5割近くとなっています。「海外拠点の分散、多様化」は2割を超え、いずれも前回調査を上回りました。
サプライチェーンの改善に加え、テレワークの実施、インバウンド減少の穴埋めなど、アフターコロナ、ウィズコロナ時代を見据え、レジリエンス(しなやかさ)を高めるための投資を進める動きが加速しています。
脱炭素の推進「政策だから」が大多数
レポートでは、脱炭素に向けた取り組みを進める理由(複数回答可)として「国内の政策動向」を挙げたのが大企業で82%、中堅企業(都市部)で77%、中堅企業(地方部)で78%になりました。
同じ質問で「取引先からの要請」は3割程度、「事業機会の拡大」は2割ほどにとどまります。
脱炭素の加速が事業に与える影響としては「事業拡大の契機」という回答が3割程度なのに対して「長期的な移行戦略の策定・開示が必要」と課題を認識している声が6割近くに上りました。
こうした点から考えると、現時点では、気運の高まりや時代の要請に応じようと受け身ながら取り組みを始めてはみるものの、課題が先行するという企業の現状がうかがえます。取り組みがさらに進めば、今後は技術開発やコスト面がネックになってきそうです。
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