商工ローンとは?金利や大手と利用するメリットやデメリット、問題となった事件について解説

商工ローンとは、ノンバンクと呼ばれる金融機関が中小企業に対してお金を貸し出すサービスのことを指しています。
商工ローンはそのお金の借りやすさから一時期はブームとなっていましたが、根保証と呼ばれる債務者に不利な融資形態をとっていたことや悪質な取り立てによる債務者の自殺から、社会問題にまで発展しました。
なお、 現在の商工ローンはビジネスローンとなり、健全な形で運営されているため、過剰な取り立てはありません。
今回の記事では、商工ローンのサービスに関する概要や利用するメリットとデメリット、かつて社会問題となった商工ローン問題について紹介します。
安全な大手商工ローン業者についても解説しているので、借入を検討されている事業者の方はぜひ参考にしてください。
目次
商工ローンとは
商工ローンとは、
消費者金融などの銀行以外の金融機関(いわゆるノンバンク)が中小企業に対して行う融資
を指し、以下の特徴を有しています。
- 消費者金融などの銀行以外の金融機関が扱う
- 審査難易度は銀行融資より低いとされる
- 担保は必要ないが、連帯保証人が必要
- 保証契約は根保証となるケースが大半
- 金利は総じて高め(年15%~20%程度)
なお、根保証とは、将来発生する不特定の債務を保証する契約のことで、将来的な取引によって生じるすべての債務に対し、保証する義務を負わなくてはいけません。
つまり、ローンを借り入れる際は、将来の借り入れ分の返済についても保証する、つまり契約者が万が一返済できなくなったら代わりに返済する義務が生じます。
商工ローンとビジネスローンの違い
ビジネスローンとは、法人経営者や個人事業主を対象にした事業資金を借り入れるための融資商品のことです。
法律上、商工ローンとビジネスローンに厳密な差はなく、いずれも「は 銀行融資等に比べ審査が早く、最短即日~数日程度で資金調達ができる 」サービスとして位置づけられています。
融資元
商工ローンは消費者金融など、銀行以外の金融機関=ノンバンクが融資元となっているのが一般的です。
ビジネスローンはノンバンクでも扱いがある一方で、小規模事業者、小規模法人向けの融資商品として扱う銀行もあります。
ただし、現在は消費者金融などノンバンクで扱う事業者向けのローンを「商工ローン」と言わずに、「ビジネスローン」と言うのが一般的です。
そのため、名称はあくまで 融資元がイメージなどさまざまな事情を考えて決めているものに過ぎません 。
保証人の有無
商工ローンの場合、連帯保証人を付けるのが一般的であり、根保証契約での利用にも同意しなくてはいけません。
一方、ビジネスローンは 無担保・無保証人での融資が原則となっているため、特段保証人を探す必要がない という違いがあります。
ただし、保証人が必要など、商品の実態としては商工ローンに近くても、ビジネスローンや事業者ローンといった呼称を用いることもあるため注意が必要です。
実際に商工ローンやビジネスローンといった事業用資金の融資商品を使う場合は、保証人の有無を含めた利用条件をしっかり確認してください。
社会からのイメージ
ビジネスローンは社会から特段悪いイメージを持たれているわけではありませんが、商工ローンにはたどってきた歴史ゆえ、良くないイメージを持つ人もいる点に注意が必要です。
商工ローンはもともと、 銀行の融資が利用できない零細企業にとっての重要な資金調達手段として多用されてきました 。
しかし、商工ローンの融資者が顧客獲得のために審査を緩やかにしたことで、金利が異常に高くなったり、無理な融資が行われたりするという弊害をもたらしましたが、この点について詳しくは後述します。
商工ローンを利用するメリット
商工ローンを利用するメリットとして、以下の3つが挙げられる ので、詳しく解説します。
- 銀行融資と比較すると審査に通りやすい
- 融資されるまでの時間が短い
- 総量規制の対象外になる
銀行融資と比較すると審査に通りやすい
商工ローンの特徴として、銀行融資と比較すると審査に通りやすい ことが挙げられます。
前述したように、銀行からの融資など、他の融資が使えない事業主のための商品として位置づけられているためです。
銀行融資に通らず、他の銀行に切り替えても通過は難しいと考えられるなら、積極的に利用すべきです。
通常融資ほど厳格な審査が行われないと考えられるため通過可能性も高いと考えられますが、100%審査に通るわけではありません。
融資されるまでの時間が短い
融資されるまでの時間が短く、資金調達がスムーズになる のも、商工ローンならではの大きなメリットです。
一般的な銀行融資の場合、具体的な数字は個々の案件によっても異なりますが、審査開始から融資の実行まで1ヶ月~2ヶ月程度かかるのは珍しくありません。
しかし、商工ローンであれば、最短即日から融資が受けられるケースがあるため、急に資金が必要になった場合でも何かと重宝するはずです。
ただし、商工ローンであっても、書類が不足していたなど手続き上の不備があったり、申し込みが殺到したりした場合、審査が遅れることがあります。
総量規制の対象外になる
商工ローンは、 総量規制の対象外になるため、ある程度は年収に関係なく利用することができます 。
貸金業法では、利用者の保護の見地から問題がない貸付を「例外貸付」として分類していますが、商工ローンはこれに含まれるためです。
ただし、あくまで事業計画、収支計画、資金計画を精査したうえで、返済能力に問題がないと認められた場合のみ利用できます。
実際に利用できるかは、あくまで審査の結果によって決まるため、100%利用できるとは限らない点に注意してください。
商工ローンを利用するデメリット
商工ローンを利用することにはメリットがある一方で、デメリットもあることに注意しなくてはいけません。
商工ローンを利用する具体的なデメリットとして、以下の4点について詳しく解説します。
- 金利は銀行融資よりも高い
- 融資限度額が1000万円ほどと低め
- 契約に連帯保証人と根保証が必要
- 銀行融資の審査で評価が下がるリスクも
金利は銀行融資よりも高い
商工ローンの場合、金利は銀行融資よりも高いのが一般的である点に注意しなくてはいけません。
具体的な数字は個々の事例によっても異なりますが、銀行融資(プロパー融資)の場合、金利は年1%~4%と極めて低くなっています。
一方、商工ローンの場合、 年15%を超えることも珍しくないため、利息の負担が大きくなる点に注意が必要 です。
仮に1,000万円を借りる場合、金利が年1%であれば支払うべき利息は10万円で済みますが、年15%であれば150万円もの利息を支払わなくてはいけません。
融資限度額が1,000万円ほどと低め
融資限度額が1,000万円ほどと低めであるのも、商工ローンならではのデメリットといえます。
一般的な銀行のプロパー融資の場合、 利用者の状況など個々の事情にもよりますが、数千万円~数億円程度の融資が受けられる のは珍しくありません。
しかし、商工ローンは「小規模事業者が少額の事業資金を調達するために使う」前提で商品が設計されています。
そのため、融資限度額も1,000万円程度が上限となっている場合が多く、数千万円~数億円程度の事業資金を調達するには向いていません。
契約に連帯保証人と根保証が必要
商工ローンの契約にあたっては、
連帯保証人と根保証が必要であることにも注意しなくてはいけません。
保証人には本来、催告・検索の抗弁権といって、返済を請求されても「まずは債務者に先に請求し、差し押さえてほしい」と主張できる権利が認められています。
しかし、連帯保証人は保証人とは異なり、催告・検索の抗弁権が認められていません。
また、根保証とは前述したように、将来発生する不特定の債務を保証する契約のことです。
つまり、 商工ローンの連帯保証人になるということは、将来の借り入れ分の返済についても保証する必要 が出てきます。
銀行融資の審査で評価が下がるリスクも
商工ローンを利用したことが原因で、将来的に銀行融資の審査を受ける際、評価が下がるリスクもあります。
商工ローンを使ったことが、銀行から融資を受けられるだけの支払い能力がなかったことの証明と取られるためです。
もちろん、実際に審査に通過できるかどうかは、その時の状況も含め、さまざまな要素を勘案して決まります。
商工ローンを使ったからといって
銀行からの融資が受けられなくなるとは限りませんが、注意が必要
だということは覚えておいてください。
過去には悪質な取り立てによる事件を起こした商工ローンもある
前述したように、 商工ローンという言葉に対し、ネガティブなイメージを持つ人がいますが、背景にはいわゆる商工ローン問題が関係 しています。
1990年代に入るとバブル経済が崩壊し、銀行は中小企業など資金力の低い零細事業者に対する融資を見送るようになりました。
そのような中で、商工ローンは資金調達が難しい零細事業者への受け皿として機能してきましたが、悪質な行為を行う事業者も混じっていたのが事実です。
違法な過剰貸付や取り立て、利息制限法違反の高金利により、多数の利用者が廃業・倒産を余儀なくされ、中には自ら命を絶つ人まで現れました。
当然、これらの事実はマスコミにより報道され、深刻な社会問題として扱われるようになります。
安心して利用できる大手商工ローン一覧
前述のように、過去には商工ローンを巡る深刻な社会問題が起きましたが、 現在は法規制が行き届いており、特段問題なく使うことが可能 です。
ここでは、安心して利用できる大手商工ローンとして以下の3社を紹介します。
- アクトウィル
- キャレント
- オージェイ
アクトウィル
項目 | 詳細 |
---|---|
申し込み条件 | 法人 |
金利 | 年7.50%〜 15.00% ※ビジネスローン・事業資金融資の場合 |
担保・保証人 | 原則不要 ※ビジネスローン・事業資金融資の場合 |
融資限度額 | 300万円〜1億円 ※ビジネスローン・事業資金融資の場合 |
審査時間 | 即日 ※担当者面談の日の夕方に結果を通知するが、状況により遅れる場合もあるため事前確認が必要 |
最短融資 | 面談の翌日 ※面談当日の対応も可能(要事前相談) |
融資期間 | 1ヶ月〜3年 |
手数料 | 印紙代(実費) |
- 幅広い選択肢から融資商品を選びたい
- 高額の資金調達が必要
- できるだけ早いうちに資金調達したい
アクトウィルは、東京都豊島区に本社を構える消費者金融であり、一般的なビジネスローン以外にも、次の商品を扱っています。
- 信用保証融資
- 不動産担保融資
- 商業手形割引
- 有価証券担保融資
- 車担保融資
- 商業手形担保融資
- 売掛債権担保融資
最大で1億円の調達が可能なビジネスローン・事業資金融資だけでなく、 自社に合った方法で柔軟な資金調達をすることが可能 です。
また、審査結果は最短で面談の当日に回答され、翌日には融資が実行されるため、急ぎの場合にも何かと重宝します。
キャレント
項目 | 詳細 |
---|---|
申込条件 | 法人 |
金利 | 年7.8%〜18.0% |
担保・保証人 | 担保は不動産・株式、保証人は不要 |
融資限度額 | 1万円〜500万円 |
審査時間 | 即日 ※14時までの手続き完了 |
最短融資 | 即日 ※14時までの手続き完了 |
融資期間 | 要確認 |
手数料 | 要確認 |
- 担当者との対面・オンラインでの面談をしたくない
- 高額の資金調達は必要としていない
- 不動産や株式など、担保にできそうなものがある
キャレントは、東京都品川区に本社を構えるIPGファイナンシャルソリューションズが提供するビジネスローンの名称です。
日本全国のどこからでも、オンラインで申込ができるうえに、担当者との面談も必要ありません。
時間がない、面談が面倒という場合にも向いている商品と言えますが、利用限度額が500万円までと幾分低めなことに注意が必要です。
また、不動産や株式など、担保を求められるケースがあるため「
高額
の資金調達が必要なく、担保が提供できそうな場合
」に向いていると言えます。
オージェイ
項目 | 詳細 |
---|---|
申込条件 | 法人または個人事業主 ※無担保融資(ビジネスローン・事業資金融資)の場合 |
金利 | 年10.0%~18.0% ※無担保融資(ビジネスローン・事業資金融資)の場合 |
担保・保証人 | 原則不要(法人は代表者保証が必要) |
融資限度額 | 30万円~1億円 ※無担保融資(ビジネスローン・事業資金融資)の場合 |
審査時間 | 原則即日 ※担当者との面談終了後 |
最短融資 | 要確認 ※審査結果通知後、原則として来社での契約が必要(難しい場合は要相談) |
融資期間 | 最長60ヶ月 |
手数料 | 要確認 |
- 多額の資金が必要
- 東京都およびその近辺に住んでいる
- 即日融資にはこだわっていない
株式会社オージェイは、東京都中野区に本店を構える貸金業者で、事業者向けに無担保融資を中心としたさまざまなサービスを提供しています。
「無担保融資(ビジネスローン・事業資金融資)」では、最大1億円までの融資が受けられるため、多額の資金が必要な場合にも適しています。
ただし、審査においては担当者との面談が必須であるうえに、通過後も対面での契約手続きが原則として必要であることに気を付けなくてはいけません。
現実的には、 東京都もしくはその近辺に事務所を構えていて、即日融資にはこだわっていない場合 に適したサービスと言えます。
商工ローンのまとめ
ここまでの内容をポイントとしてまとめたので、振り返る際の参考にしてください。
- 法的に商工ローンとビジネスローンの差はないが、実務上は融資元・保証人の有無・社会からのイメージなど細かい点が異なる
- 商工ローンは銀行融資と比べ、審査に通りやすく、迅速な資金調達が可能
- 一方、金利が高く、融資限度額が低めで、連帯舗装人と根保証が必要であることにも注意
- 過去には深刻な社会問題を起こしたが、現在は安全に利用できる
商工ローンに関しては、過去に社会問題が起きたこともあり、ネガティブなイメージを持つ人が一定数いるのも事実です。
しかし、現在は法律が整備され、コンプライアンス面から見て問題がある事業者には厳しいペナルティが科せられるようになりました。
ただし、お金を借りることには変わらない以上、よく調べずに利用すると、思いがけないトラブルに巻き込まれる恐れがあります。
利用する際は、融資元に問い合わせ、疑問点を解消したうえで、できるだけ早めに完済できるよう綿密に計画を立てて ください。
昨日は0人が事業資金の調達に成功しました。
今日は0人が事業資金の調達に成功しました。
無料診断がされました。
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