住民税が払えないときの対処方法4選!催促から差し押さえまでの流れや免除の条件とは
この記事では、上記のような疑問や不安を解決します!
住民税は、毎年1月1日時点でその地域に住所のある方に課される地方税です。
基本的に免除の制度はないため、無職でも前年に一定の所得があれば支払わなくてはなりません。
そこで本記事では、住民税が払えないときの対処法を解説します。
最後まで読めば、住民税の仕組みや非課税になる条件、期限内に払えなかったときのリスクなどが分かります。
- 前年の所得が一定基準以上の方に課される地方税
- 毎月1月1日時点に住所のある地域で課税される
- 住民税の免除制度は基本的になく、無職でも支払い義務がある
- 市区町村の担当窓口に相談すれば、分割納付や猶予を受けられる可能性がある
目次
住民税とは?都道府県税・都民税と市町村民税を合わせたもののこと
住民税(個人住民税)とは、その地域に住む個人に課税される地方税です。
私たちは、日々公共施設や上下水道、教育など、さまざまな行政のサービスを利用しています。
その行政サービスを維持するために必要となるのが住民税です。
厳密に言うと、住民税は市町村民税と道府県民税を合わせたもので、1月1日にその地域に住所のある人に対して課税されます。
個人住民税は、地域社会の費用の負担を住民が広く分かち合う「地域社会の会費」的な性格を有する税です。市町村民税と道府県民税があり、1月1日にその市町村(都道府県)に住所を有する者に対し、当該住所地団体が課税するものです。
なお、「個人住民税」に対して法人が納めるものを「法人住民税」と言います。
また、個人の所得に応じて課税される税金には「所得税」もあります。
住民税が自治体に納める地方税であるのに対し、所得税は国に納める国税です。
住民税の金額は所得割と均等割に分かれている
住民税の金額は、所得割と均等割に分かれています。
- 所得割:所得金額に応じて負担するもの
- 均等割:所得にかかわらず定額で負担するもの
均等割の金額は、5,000円(市町村民税3,500円、道府県民税1,500円)の定額です。
ただし、条例の定めで標準税率を超えた税率で課税される「超過課税」がとられている自治体では、金額が異なります。
一方、所得割は、前年の所得金額に応じて10%の税率で課税される仕組みです。
所得割 | 均等割 | |
---|---|---|
道府県民税 | 4% | 1,500円(本来は1,000円) |
市町村民税 | 6% | 3,500円(本来は3,000円) |
合計 | 10% | 5,000円(本来は4,000円) |
※均等割は、2023年までの間、1,000円(市町村民税500円、道府県民税500円)が引き上げられています。
原則住民税を免除する制度はないので無職でも支払い義務がある
原則として、住民税を免除する制度はありません。
なぜなら住民税は、住民生活を送るうえで欠かせない行政サービスを維持するための税金であり、住民が公平に負担すべきものだからです。
また、住民税は前年の所得をもとに決まります。
そのため、現在無職の方でも、前年の所得が一定基準以上であれば、その金額に応じて住民税を支払わなくてはなりません。
会社都合退職や災害・事故、生活保護などの限られた人は減免が適応
ただし、 限られた条件を満たす方のみ、住民税が非課税または申請により免除されます。
住民税が免除されるのは、以下のようなケースです。
- 生活保護を受けている
- 廃業や倒産などで失業した方
- 災害による被害を受けた方
- 障がい者・未成年者・寡婦・ひとり親で収入が一定以下の方
- 前年の所得が一定以下の方
住民税が課税される基準の所得は、各自治体が定めています。
例えば、大阪市の基準は以下のとおりです。
所得割・均等割ともに非課税になる基準
同一生計配偶者または扶養親族がいる場合 | 35万円×(本人+同一生計配偶者+扶養親族の人数)+21万円+10万円 |
---|---|
同一生計配偶者および扶養親族がいない場合 | 35万円+10万円(給与所得者の場合、年収100万円以下) |
所得割のみ非課税になる基準
同一生計配偶者または扶養親族がいる場合 | 35万円×(本人+同一生計配偶者+扶養親族の人数)+32万円+10万円 |
---|---|
同一生計配偶者および扶養親族がいない場合 | 35万円+10万円(給与所得者の場合、年収100万円以下) |
自治体により非課税になる条件、収入の基準が異なるので、お住まいの市区町村のホームページなどで確認してくださいね。
住民税が払えないときの対処方法4選
住民税は、前年の所得に応じて課税されます。
原則として免除などはなく住民が公平に負担する税金であるため、失業した場合などは住民税の負担は少ないとは言えません。
そこで、住民税が払えないときの対処法をまとめました。
- 分割納付の相談をする
- フリマアプリなどで資金を作る
- 債務整理(任意整理・民事再生・自己破産)を行う
- 生活保護を受ける
住民税が払えないときの対策① 分割納付の相談をする
住民税は、毎年6月から年1回または年4回で納付します。
そのため、一度にまとまった金額を用意しなければなりません。
一度に支払うのが難しい場合は、分割納付の相談をしてみてください。
納期限どおりに納税いただくことが原則ですが、事情があって難しい場合には、各担当課にご相談ください。
状況によって分割納付を受け付ける場合があります。
自治体によっては、分割納付や猶予のための相談窓口を設けています。
ただし、期限内に納付している方との公平性を保つため、分割納付の期限を守っている場合も延滞金がかかります。
当初、自治体から届いた納税通知書の納期限から延滞金が計算されることになるので慎重に検討してください。
また、分割納付を受け付けている自治体でも、世帯の状況などにより利用できるかどうかは異なります。
住民税が払えないときの対策② フリマアプリなどで資金を作る
使わなくなったものを売却し、住民税に充てる資金を作ることも検討してください。
ブランド品や家電、ゲーム、ベビー用品などをフリマアプリで売れば、まとまったお金が手に入る可能性があります。
スマホがあれば自宅から誰でも出品できるので簡単です。
ただし、どのタイミングで売れるかが分からず、売れてからも実際にお金を受け取るまでには日数がかかります。
そのため、住民税の納付期限が迫っている場合は対応できない可能性が高いです。
即日に現金が必要なら、街のリサイクルショップに持ち込んで売却する方法もあります。
住民税が払えないときの対策③ 債務整理(任意整理・民事再生・自己破産)を行う
借金がある方は、専門家に債務整理の相談をするのも手段の1つです。
住民税が減免されるわけではありませんが、 借金が減額されたり支払いの猶予などが受けられる可能性があります。
債務整理の種類は主に以下の4つです。
任意整理 | 債権者に交渉して、返済の負担を少なくするための手続き |
---|---|
個人再生 | 裁判所に申立をして借金を大幅に減額してもらう手続き |
特定調停 | 裁判所に申立をして、利息を減らして毎月の返済負担を少なくするための手続き |
自己破産 | 借金の返済ができないことを裁判所に認めてもらい、返済を免除してもらう手続き |
住民税が払えないときの対策④ 生活保護を受ける
どうしても住民税が払えないときは、生活保護を受けることも検討してください。
生活保護を受けると、 原則として住民税が課税されません。
住民税だけでなく、国民年金保険料も免除となります。
そのほか、固定資産税や個人事業税などの税金も、減免となる場合があります。
ただし、生活保護を受けるためには以下の要件を満たさなければなりません。
生活保護は世帯単位で行い、世帯員全員が、その利用し得る資産、能力その他あらゆるものを、その最低限度の生活の維持のために活用することが前提でありまた、扶養義務者の扶養は、生活保護法による保護に優先します。
生活に使っていない土地や家屋など、売却して生活費に充てられるものはすべて活用しなければならないことになっています。
さまざまな調査を受けたうえで保護を受けられるかが決定するので、まずは担当窓口に相談してくださいね。
住民税を払えないとどうなる?差し押さえまでの流れ
住民税を払えないと、最終的には財産の差し押さえが行われます。
差し押さえが行われるまでの流れを以下で解説します。
納付期限から20日以内に催促状が届く
住民税を期限内に納付しないと、納付期限から20日以内に「督促状」が届きます。
20日以内に督促状を発送しなければならないことは、地方税法第329条で定められています。
督促状が届いたら、早急に納税してください。
また、期限を過ぎると、その翌日から延滞金がかかります。
催告状が届く
督促状が届いたあとも納付が確認できない場合は、「催告状」が届きます。
催告状が届いてしまった場合は、記載されている期限内までに納付してください。
どうしても納税できない事情のある方は、放置せず相談してくださいね。
催告状が届いてもなお放置していると、差し押さえが行われることになります。
差押予告書発送から10日以上経過で差し押さえ実行
督促状・催告状が届いたあとも支払えなかった場合は、差し押さえが実行されます。
法律では、督促状を発送した日から起算して10日を経過した日までに完納しないときは、財産を差し押さえなければならないと決められています。
差し押さえの対象となるのは、金銭的な価値を有する財産です。
- 給与
- 預金
- 生命保険
- 不動産
- 自動車など
差し押さえられた財産は自由に使えなくなり、税金に充てられることになります。
また、未納となっている税額に加えて、延滞金もあわせて納付しなければなりません。
さらに、差し押さえが行われると、会社にもバレてしまう可能性が高くなります。
このような事態になるまで放置しないようにしてください。
法的に税金は5年の時効があるが迎えることはない
地方税法では、
住民税は5年で時効となり、納税義務がなくなります。
第十八条 地方団体の徴収金の徴収を目的とする地方団体の権利(以下この款において「地方税の徴収権」という。)は、法定納期限(次の各号に掲げる地方団体の徴収金については、それぞれ当該各号に定める日)の翌日から起算して五年間行使しないことによつて、時効により消滅する。
5年経てば、納税しなくてもよいと考える方もいるかもしれません。
しかし、5年の時効を迎えるのは不可能であるのが実情です。
督促状の発送や差し押さえは、法律で定められている義務であり、自治体は住民税を徴収するために必ずこれらを実行します。
差し押さえなどが行われると時効は中断となるため、5年が経過したからといって時効を迎えることはできません。
住民税が払えないから放置するは絶対にダメ!
住民税が払えないからと、放置してしまうのは最もやってはいけないことです。
説明したとおり、住民税を納付せず放っておくと、督促状・催告状が届きます。
最終的には財産の差し押さえが行われ、給与や預金などが使えなくなると生活を続けるのがたちまち難しくなります。
法律で定められているため、これらを避けることはできません。
住民税が支払えないことを事前に相談すれば、 分割納付や支払い猶予などを受けられる可能性があります。
まずは自治体に支払うのが難しい旨を相談してくださいね。
住民税が払えない際の相談先
住民税が払えないときに、具体的にどこに相談すれば良いのか分からない方のために、相談先をまとめました。
- まずは市区町村窓口に相談
- 住民税以外の税も相談できる税理士
- 住民税のお金をどうやって捻出するか相談できるファイナンシャルプランナー(FP)
まずは市区町村窓口に相談
まずは、お住まいの市区町村の住民税担当窓口に相談してください。
期限に間に合わない理由やいつまでに納付できるのかなど、納付する意思を伝えることが大切です。
相談の受付方法は、自治体により異なります。
電話で相談を受けている自治体やインターネット上で分割納付の申請ができる自治体もある ので、事前に確認してくださいね。
住民税以外の税も相談できる税理士
税金の専門家である税理士に相談する方法もあります。
税理士に相談すれば、 住民税のことだけでなく、節税のアドバイスを受けられたり確定申告の方法なども相談できます。
ただし、税理士への相談は基本的には有料です。
無料相談を利用する方法もありますが、初回のみ無料や短時間での相談になるなど、制約があります。
住民税のお金をどうやって捻出するか相談できるファイナンシャルプランナー(FP)
ファイナンシャルプランナーに相談する方法もあります。
ファイナンシャルプランナーとは、将来の資金計画やアドバイスを行うお金の専門家です。
現在の家計の課題点や一般的な税制の説明なども行ってくれます。
ただし、税金に関して一般的な説明は受けられますが、個別の税務相談はできないことになっているため、注意が必要です。
住民税は免除できないが節税により減らすことが可能!
住民税には原則として免除制度はありません。
そのため、住民税の金額を直接下げることはできませんが、節税により軽減することが可能です。
- iDeCo(個人型確定拠出年金)で住民税を節税する
- 個人年金保険の控除で節税する
- ふるさと納税を活用する
iDeCo(個人型確定拠出年金)で住民税を節税する
iDeCo(個人型確定拠出年金)とは、公的年金の上乗せとして加入できる年金制度です。
毎月掛金を拠出して自分の選んだ方法で運用し、60歳以降に年金として受け取ることができます。
iDeCoは、3つの税金の優遇を受けられるのが大きなメリットです。
- 掛金が全額所得控除の対象となる
- 運用益が非課税になる
- 受け取る際に退職所得控除/公的年金等控除の対象となる
拠出した掛金全額が「小規模企業共済等掛金控除」の対象となり、その年の所得税と翌年の住民税の負担が少なくなります。
例えば、毎月20,000円、年間240,000円の掛金を拠出している場合、年間24,000円分の住民税が軽減されます。
ただし、原則として60歳まで引き出しができない点には注意が必要です。
個人年金保険の控除で節税する
個人年金保険で保険料を払い込んでいる方は、所得控除が受けられます。
個人年金保険は、公的年金を補完することを目的に自分で備える年金保険です。
一定の条件を満たす個人年金保険は、個人年金保険料控除の対象となり、 払い込んだ保険料の金額に応じて所得税が最大40,000円、住民税が最大28,000円控除されます。
所得控除される分課税所得が少なくなるため、節税につながります。
仮に住民税で28,000円の控除が受けられるとすると、28,000円×10%=2,800円分住民税が少なくなる計算です。
ただし、個人年金保険料控除の対象となるのは、「保険料払込期間が10年以上ある」などの一定条件を満たす保険のみなので注意してください。
ふるさと納税を活用する
ふるさと納税を利用すれば、 寄付額から自己負担分の2,000円を差し引いた全額が所得から控除されます。
- 所得税:寄付金控除
- 住民税:寄付金税額控除
確定申告をすれば所得税が還付され、住民税は翌年の納税額から控除される仕組みです。
また、確定申告の手続きが不要となる「ワンストップ特例制度」を利用した場合は、住民税から2,000円を除いた全額が控除されます。
つまり、ワンストップ特例制度で年間30,000円の寄付をすれば、翌年の住民税が28,000円安くなります。
さらに、2,000円の自己負担で返礼品も受け取れるためお得です。
住民税が払えない・困っている人のよくある質問
最後に、住民税が払えずに困っている方のよくある質問を紹介します。
- 引っ越しをした場合の住民税はどこに納税すれば良いですか?
- 会社員の住民税はどうなっているのですか?
- 住民税の納付はいつから?
- 無職でも住民税は払わなきゃいけないのですか?
Q:引っ越しをした場合の住民税はどこに納税すれば良いですか?
1月1日時点で住所のあった自治体に納付します。
そのため、仮に1月2日に引っ越した場合、その年は引っ越す前の自治体に納税する仕組みです。
翌年から、新しい住所地の自治体に住民税を納付します。
Q:会社員の住民税はどうなっているのですか?
会社員は、「特別徴収」という方法で住民税を納めるため、納付書で納税する必要はありません。
毎年6月から5月までの12回に分けて、毎月の給与から天引きされ、事業主が代わりに納めてくれます。
退職して「普通徴収」となった場合は、自治体から送られてくる納付書を金融機関などに持参して納める手続きが必要です。
Q:住民税の納付はいつから?
前年の所得に応じて住民税の金額が決まり、毎年6月から住民税を納付します。
普通徴収は年1回または年4回に分けて納付、特別徴収の場合は毎月の給与から12回に分けて天引きされます。
普通徴収の場合は、1回あたりの納付金額が大きくなるため、計画的に用意しておくことが必要です。
Q:無職でも住民税は払わなきゃいけないのですか?
前年に一定以上の収入があるなら、無職でも住民税を支払わなくてはなりません。
住民税は、前年の所得金額に応じて決まります。
退職して収入がなくなった年は、退職前の所得で住民税が課税されるため、一時的に負担が大きくなります。
住民税が払えないのまとめ
住民税は、行政サービスを維持するための重要な財源であり、前年に一定以上の所得がある方は納税義務者です。
基本的に減免制度は設けられておらず、生活保護を受けている方や前年の所得が自治体の定める基準以下の方など、一定の方のみが非課税となります。
- 前年の所得が一定基準以上の方に課される地方税
- 毎月1月1日時点に住所のある地域で課税される
- 住民税の免除制度は基本的になく、無職でも支払い義務がある
- 市区町村の担当窓口に相談すれば、分割納付や猶予を受けられる可能性がある
減免は受けられないものの、iDeCoやふるさと納税などを活用して節税することは可能です。
住民税を期限内に払わないと、督促状が届き、最終的には給与などの財産を差し押さえられてしまいます。
放置しても事態は悪化するばかりなので、住民税が払えないかもと思ったら、まずはお住まいの市区町村の住民税担当窓口に相談してくださいね。
昨日は0人が事業資金の調達に成功しました。
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