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ベンチャーキャピタルから4.5億円の資金調達。クラウドサービスを通じてビジネスの生産性向上を支援する株式会社スマイルワークス/代表取締役社長 坂本恒之氏

坂本社長の経歴を含めて自己紹介をお願いします。

株式会社スマイルワークス大学を卒業後、国内大手流通会社で商事事業に携わった後、インターネットセキュリティ関係のベンチャーに未経験で転職しました。その後、外資系ソフトウェア会社であったロータス株式会社に入りましたが、ロータス株式会社が日本IBM株式会社に買収されたことで、IBM全体のソフトウェアマーケティングの責任者となりました。
そして、中小企業のIT活用支援を志して、独立をしました。そのベンチャーでは債権流動化システムをWebサービスとして提供し、最終的には同社はNTTデータに売却となりました。
その後、個人でコンサル業を行いながら、弥生株式会社で当時の社長であった平松社長と一緒に事業に携わらせて頂きました。弥生株式会社の全株をライブドアに譲渡した後に、再度ファンドにバイアウトするまでの約5年間、サービス事業開発と会計業界の担当執行役員として関わらせて頂きました。そして、その後クラウドを活用した新しいビジネスアプリケーションサービスを提供する株式会社スマイルワークスを設立し、現在に至ります。

会社名「スマイル」「ワークス」の起源になりますが、実はこのコンセプトは私の学生時代に遡ります。
大学1年生の時から始めた個別学習塾での講師のアルバイトに携わる中で、大学2年生の時に転機が訪れました。アルバイトながら能動的に仕事をみつけて進める姿勢を塾長に認められ、従来の塾とは完全に独立した塾を塾長としてやってみないか、と抜擢頂きました。新しい塾のコンセプトや指導方法も任され、「生徒が来るのが楽しくなる塾」というコンセプトで始めました。【楽しい塾】では、生徒に楽しく勉強をしてもらうために陰で講師が大変な労力をかけて生徒一人ひとりに合ったやり方を探し出し、結果として成績を上げることができました。
生徒の多くが「この塾で本当に良かった。先生もみんな大好きです。ありがとうございました」と言って卒業していきました。このコンセプトを引き継いだのが【楽しい仕事】=スマイルワークスです。

 

初めの転職時に、IT業界に入ろうと思われたキッカケを教えてください。

もともと、大学で情報コミュニケーションを専攻していて、情報伝達の仕方やメディアが変わると、経済・社会にどのような変化をもたらすのかを研究していました。その後社会人5年目くらいに、インターネットという新しい情報の伝達手段が社会に出てくることの大きなインパクトを実感しました。
初めの転職時は、丁度インターネットが日本で普及するタイミングであり、大きな可能性を感じたためIT業界に入ることを決意しました。

 

ロータス株式会社に移られた時、経営とITの将来像どちらに興味を持たれて転職をされましたか?

その当時は、経営ではありませんでした。最初に転職したベンチャーはインターネットセキュリティベンチャーで、事業開発を担当していました。一方でロータスはインフラではなくソフトウェアベンダーであるため、利用者様側に一歩踏み込んだビジネスができることにやり甲斐を感じ、転職をしました。

 

起業までのキッカケやビジョンを具体的に教えてください。

株式会社スマイルワークス社員として働いたのは、日本IBMが最後です。日本IBMは非常に良い会社でしたが、働く中で私自身は「中小企業の生産性向上を実現させるためにITを上手く活用する」ことを働くテーマに掲げていました。日本IBMでは、どんなに小さくても従業員1,000人以上の企業様がマーケットでした。そこで、中小企業のIT化支援というテーマにそぐわなくなり、ビジョンを実現させるために起業をしました。
また、国内大手企業・ベンチャー企業・外資系企業に所属したことで、それぞれの良いところと悪いところを実際に体験してきました。その中で転職の選択をしても、これからチャレンジする分野の中で、私自身で取り組めることが限られてしまうので、中小企業の生産性向上を実現することのできる企業の立ち上げを決意しました。

 

資金調達をする際に、苦労されたことや気をつけたことはありますか?

株式会社スマイルワークス資金調達をするまで、弊社は100パーセント私の個人資本の会社でした。リードキャピタルのグロービスに入って頂く前は、3期連続で増収・増益で推移していました。さらにそこから大きく成長するために、資金調達を決意してサービス改善とマーケティングに充てました。
リードキャピタルのグロービスを選択したのは、現ベンチャーキャピタル協会会長の仮屋薗さんをもともと存じ上げていたことから、個人的にもキャピタリストとしても信頼できる仮屋薗さんにご相談したのがきっかけです。
資金の提供だけでなく、仮屋薗さんには社外役員として入って頂き、VC業界で数々の素晴らしい実績を上げてこられた知見を弊社にも注いで頂けることになりました。また弥生株式会社時代でお世話になった平松さん(現:小僧.com会長)にもアドバイザーとして携わって頂いております。
お金の調達だけでなく、経営メンバーも非常に重要なので、誰がステークホルダーになるかは資金と同等かそれ以上に重要なことだと思います。

 

今年度8月に調達された、4億5,000万円の資金使途を教えてください。

2014年5月に調達した2億5,000万円の資金使途と大きくは変わらず、製品の開発とマーケティングに充てています。

 

FinTechの幅広い領域でどこまで事業を広げていきますか?

FinTechそのものは幅広い概念ですので、我々の場合は、この幅広い概念を大きく使おうと考えています。我々は会計だけでなく、給料計算・販売・仕入・在庫管理などとも会計仕訳連動ができるシステムを持っていますので、動産管理・債権債務管理・会計・給与など、全てがFinTechのマーケットだと考えて挑戦していきます。

5年後・10年後の展望を教えてください。

株式会社スマイルワークス今後はクラウドが当たり前になるはずですので、その上で何が出来るかが付加価値になってくると考えています。そこで2つの考え方があります。一つが「FinTech」の考え方と、もう一つが「働き方」です。クラウドを使って生産性を上げるために、どのような働き方をするべきかを重要視しています。そこで、クラウドを使った生産性を上げるノウハウをサービスとして展開できればと思っています。
なぜ中小企業の生産性を向上させたいかというと、日本の労働生産性は、OECD(経済協力開発機構)の加盟各国の中でも低く、アメリカの半分ほどしか生産性がありません。日本国内の大企業と中小企業を比べると、中小企業は大企業の約半分の労働生産性です。では、アメリカの中小企業と日本の中小企業を比べるとどうでしょうか?比較した結果、日本の中小企業はアメリカの中小企業の1/4の利益率にとどまります。
当然会社が儲からないと、従業員に昇給やボーナスなどの還元ができないのは明らかです。

加えて、今後日本は生産人口がどんどん減ってゆくと言われています。労働集約型でやっていくと当然、国全体の生産力が落ちます。
そうなると、日本の全生産人口の78パーセントが中小企業従事者ですから、中小企業の生産性を大幅に上げなければならないということになります。
これを解決するために、クラウドを活用して日本の生産性を上げていくと同時に、眠っている労働力(主婦・若年者あるいは高齢者)の活用も併せて進める必要があります。
例えば、女性の労働力は大きなテーマだと思っています。女性の様々なライフステージ上で、仕事が継続できないことや断続的な仕事に成らざるをえない場合があります。クラウドを活用することで、そうした女性が在宅・地方・短時間労働で活躍できる就業形態が不可欠となります。少ない労働人口をいかに有効活用するかという意味での、「生産性の向上」も非常に重要だと思っています。
このことから弊社でも在宅・地方・短時間労働制なども導入しています。我々自身がクラウドを活用して多様な就業形態を採用し、働き方の自由度を上げた場合でも生産性を落とさずに仕事ができるのか、ということに挑戦しています。5年後・10年後には、弊社内で培ったクラウドを使った生産性を上げるノウハウを、サービスとして展開できるのではないかと思っています。

 

貴重なお話、誠にありがとうございました。

株式会社スマイルワークス | クラウドサービスを通じてビジネスの生産性向上を支援します。
https://www.smile-works.co.jp/
Clear Works | 会計・販売・給与のクラウド型統合業務システム
https://www.clear-works.jp/

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proroom

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建築系の大学を卒業後、住宅メーカーで注文住宅の営業として従事。その後、暮らし、不動産、ファイナンス、建築関係、ITスタートアップ関連のライターとして活動。資金調達プロには運営中期からライターとして携わり、資金調達ニュースのインタビューアーや1億円調達済み企業のまとめ記事を主に担当している。また、デッドファイナンス、エクイティファイナンス両方を経験していることで当事者目線で執筆活動を行えることが強み。

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