クラウドファンディングで個人の生活費は集められる？物乞いや自分で稼げと言われないための対策も解説

結論から言うと、クラウドファンディングで個人の生活費を集めることは原則問題ありません。

なぜなら、ルールを守っていれば、目的はなんでも良いからです。

ただ、個人の生活費を集めるのであれば、適切な目標設定を設けて魅力的なリターンを用意し、目標金額を集めるための過程を示す必要があります。

一方で、乞食や自分で稼げと言われないための対策なども必要となるので注意してください。

今回の記事では、クラウドファンディングで個人の生活費を集めることは問題がない理由と成功事例、物乞いや乞食と言われないための対策について解説します。

記事を読むことで、生活費を集めるための方法がわかりますので、ぜひ参考にしてください。

クラウドファンディングで個人の生活費を集めること自体は問題ない

結論から言えば、 クラウドファンディングで個人の生活費を集めること自体は問題ありません 。

クラウドファンディングプラットフォームのルールを守っている場合、個人の生活費を集めても違反にならないのです。

ただし、クラウドファンディングで個人の生活費を集める場合は、以下のポイントを押さえる必要があります。

集めた資金を個人の生活費に使えないサービスもある

クラウドファンディングのサービスによっては、集めた資金を個人の生活費に使えない場合があります。

規約に「集めた資金を個人の生活費に使ってはいけない」という旨の記載があるサービスでは、生活費を集めるプロジェクトが違反となり、強制退会などにつながるおそれがあります。

クラウドファンディングで生活費を集めたいのであれば、 サービスごとの規約をよく確認し、生活費を集めるプロジェクトが違反にならないプラットフォームを選んでください 。

集まったお金は宣言どおりに使うべき

クラウドファンディングでお金を集める場合は、集まったお金を宣言どおりに使うべき です。

家賃を支払うためにプロジェクトを立ち上げたら、集まったお金は家賃の支払いに充ててください。

引越し費用のために支援を受けたのであれば、お金は引越し費用としてのみ使います。

「生活費を無理なく支払いたい」という事情を恥じていたとしても、嘘の理由を作ってはいけません。

宣言どおりに使わないと詐欺になる

クラウドファンディングで集めたお金を宣言どおりに使わなければ、詐欺になってしまうため、注意が必要です。

たとえば、「学費のため」としてプロジェクトを立ち上げた場合、集めたお金を生活費に使う行為は詐欺に該当します。

クラウドファンディングの支援者は、プロジェクトを立ち上げた背景や資金の用途などを確認し、賛同した結果お金を支払います。

そのため、 事前に伝えていたお金の使途を守らなければ炎上したり、詐欺罪や特定商取引法違反になったりする可能性が高い です。

クラウドファンディングで個人の生活費を集めた成功事例

クラウドファンディングで個人の生活費を集める行為は、 きちんと「生活費のため」と明記していれば問題ありません 。

生活費を集めることが禁止されていないプラットフォームを利用し、プロジェクトを立ち上げることが大切です。

ここでは、クラウドファンディングで個人の生活費を集めることに成功した事例を紹介します。

シングルマザー家庭の生活支援プロジェクト

ソーシャルグッドなクラウドファンディングが行われるプラットフォーム「For Good」で、2025年にタンザニアのとある一家を支援するためのプロジェクトが立ち上げられました。

佐々木願さんは、タンザニアを訪れた際に訪れた家族が、過酷な環境での生活や配偶者の裏切り、不当な金利での借金などの問題に直面していると知ります。

そこで、一家がスタートラインに立てるようにするために、約50万円を目標とするクラウドファンディングを立ち上げました。

集めた資金は借金の返済や失った家の奪還、生きていくための環境整備に使われる としています。

タンザニアの一家の生活費を集めるための本プロジェクトは、無事に達成されました。

学生の個人生活費調達プロジェクト

「For Good」では、個人が生活費の調達を目的としたプロジェクトが立ち上げられた事例があります。

2025年、京都大学の学生である多和実月さんが、 学生兼起業家として活動するために支援金を集めるプロジェクト を立ち上げました。

多和さんは学生でありながら、子どもたちの口腔衛生をサポートするためのサービス「お口のテーマパーク」を運営する起業家です。

夢の実現のために奮闘していましたが、資金不足が課題でした。

そこで、活動資金として100万円を集めるプロジェクトを立ち上げたのです。

活動資金の使い道には学費や引越し費用なども含まれますが、1年分の生活費や家賃なども含まれています。

支援者が多く集まった結果、本プロジェクトは無事に達成されました。

クラウドファンディングで個人の生活費集めを成功させるためのポイント

クラウドファンディングで個人の生活費を集めることは可能ですが、必ず成功するとは言えません。

クラウドファンディングは支援者が納得しなければお金を払ってもらえないため、成功させたいならいくつか押さえるべきポイントがあります。

以下では、個人がクラウドファンディングでの生活費集めを成功させるためのポイントを解説します。

適切な目標設定を行う

生活費を集めるクラウドファンディングを成功させるためには、まず適切な目標設定を行う 必要があります。

高すぎる金額を目標に設定すると、支援者から本当に必要なのか疑われ、信頼を損ねる可能性が高いです。

実際に必要な生活費を計算したうえで、現実的な目標金額を設定してください。

魅力的なリターンを用意する

目標金額が決まったら、支援額に合う魅力的なリターンを用意することが大切です。

リターンが魅力的であれば、支援者が集まりやすくなります。

しかし、個人が生活費を集めるためにクラウドファンディングを行う場合、企業が開発した新商品を提供するようなリターンを用意できません。

そこで、 自分ができる範囲で支援額に見合ったリターンを用意できないか考えてみてください 。

たとえば、カードやSNSで感謝のメッセージを伝える、オンラインイベントに招待したり限定コンテンツを提供したりするなどのリターンが考えられます。

支援者を集めるためのプロモーション戦略を練る

生活費を集めるクラウドファンディングを成功させるうえで、 支援者を集めるためのプロモーション戦略は必要不可欠 です。

プロジェクト内容が魅力的であっても、プロモーションに失敗すれば支援者は集まりません。

たとえば以下のような方法を活用し、プロモーションを行ってください。

目標金額を集めるための過程を示す

目標金額を集めるための過程を公開して示すことも、生活費を集めるクラウドファンディングをするうえで重要なポイントです。

現在いくらの支援が集まっており、目標達成までにあといくら必要なのかが具体的に示されていれば、支援者はプロジェクトを応援したくなります。

プロジェクトページをこまめに更新したり、SNSに投稿したりすれば、現状の見える化が可能 です。

共感を呼ぶストーリーを構築する

クラウドファンディングを成功させるためには、共感を呼ぶストーリーが必要です。

プロジェクトページを公開する前に、ストーリーを構築して支援者の気持ちを動かしてください。

ただ生活費が必要であると伝えるのではなく、支援者に共感してもらえるような文章を書くことが大切です。

困難を乗り越えて何かに挑戦しようとする姿勢を伝えることができれば、支援者の支持を集めやすくなります 。

クラウドファンディングで個人の生活費集めをする上での注意点

規約に禁止と明記されていないプラットフォームであれば、クラウドファンディングで個人の生活費を集めることは可能です。

しかし、いくつか注意しなければならないポイントがあるため、確認してください。

物乞いや自分で稼げと言われないための炎上対策を行う

クラウドファンディングを活用して個人の生活費を集める場合は、十分な炎上対策を行う必要があります。

生活費を集めるためのクラウドファンディングは、「物乞い」や「自分で稼げ」と言われて炎上するケースが多いです。

自己利益のみを満たし、支援者にとって利益がないプロジェクトは、炎上しやすい傾向があります。

そのため、 なぜ設定した金額の生活費が必要なのかを明確にし、リターンを示すことで、炎上を回避する ことが大切です。

支援者の信頼に応える

生活費を集めるためにクラウドファンディングを行う場合は、支援者の信頼に応えることを重視してください。

クラウドファンディングを成功させるためには、支援者と信頼関係を築く必要があります 。

プロジェクトの目的や将来的な計画に共感した人が支援をしてくれるため、信頼してお金を出してくれた人を裏切らないことが大切です。

支援者の信頼に応えるために、以下のポイントを意識してみてください。

融資型は借金になるので返済が必要

寄付型ではなく 融資型のクラウドファンディングは借金になるため、返済が必要 です。

融資型のクラウドファンディングは、多くの支援者に直接支援を呼びかけるものではなく、貸金業者が投資家から資金を集めて融資を行う仕組みです。

返済が必要になるほか、金利が高い、担保が必要となるなどのデメリットもあるため、使用すべきかどうかはよく考える必要があります。

クラウドファンディングで個人の生活費を集めることに関するよくある質問

クラウドファンディングで個人の生活費を集めたいと考えている方が、疑問に思いやすいポイントを解説します。

気になることがある場合は、よく確認したうえでクラウドファンディングを実践してください。

Q：個人的な理由でクラウドファンディングは行えますか？

Q：クラウドファンディングで女性が炎上した事例は何がありますか？

クラウドファンディングで個人の生活費を集める まとめ

クラウドファンディングで個人の生活費を集めることは、規約で禁止されていなければ可能です。

実際に成功した事例もあるため、利用を検討するのも選択肢のひとつです。

生活費を集めるためにクラウドファンディングを行う場合は、適切に目標設定をしたうえで魅力的なリターンを用意し、共感を呼ぶストーリーを構築する必要があります。

資金使途を明確にする、支援者の信頼に応えるなどのポイントを押さえなければ炎上するリスクもあるので、注意してください。