7~9月期の信用保証利用企業の資金繰りは「やや悪化」 日本公庫調べ

奥井 久雄
奥井 久雄
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信用保証協会

この写真はイメージです。

【この記事の要約】

☑ 21年7~9月期の信用保証利用企業の資金繰りは、やや悪化している

☑ 同期の借入難易感がやや拡大し、借入実施企業が減少した

☑ コロナ禍の期間中、信用保証付融資の利用企業は約7割で、半数が信用金庫から

 

日本政策金融公庫(日本公庫)は10月28日、「第210回の信用保証利用企業動向調査結果の概要」として21年7~9月期実績と同10~12月期見通しを発表しました。

 

概況として信用保証利用企業の資金繰りは、やや悪化している。景況は、一部業種に持ち直しの動きがみられるものの、厳しい状況が続いている。
引用:2021年10月28日|日本政策金融公庫

 

概況や景況をはじめ、金融関連や保証利用、生産等の実績に加え、「特別調査」として設けている「新型コロナウイルス感染症の影響及びコロナ禍における信用保証付融資の利用状況等について」の結果も含めてお知らせします。

 

7~9月期の信用保証利用企業の資金繰りは、やや悪化

日本公庫が4半期ごとに公表している信用保証利用企業動向調査の21年7~9月期の実績は、概況で「信用保証利用企業の資金繰りは、やや悪化している」とし、前回調査の「資金繰りは改善している」から一転「やや悪化」となりました。

 

また「景況」は「一部業種に持ち直しの動きがみられるものの、厳しい状況が続いている」と、前回同様の言い回しながら「一部業種に持ち直しの動き」との表現となりました。

 

調査は2021年9月中旬に全国9地域(北海道、宮城、東京、愛知、石川、大阪、広島、香川、福岡)の各信用保証協会の利用先16,000企業を対象に実施。

 

有効回答は32.5%に当たる5,200企業からで、このうち、約81%が従業員20人以下の小規模企業となっています。

 

10~12月期の資金繰り指数も「ほぼ横ばい」の見通し

まず、金融関連の資金繰り指数(DI=Diffusion Index、「好転」と「悪化」の回答割合の差、季節調整値)は、4~6月期のマイナス19.1に比べ2.6ポイント上昇し「マイナス21.7」となり、マイナス幅がやや拡大しました。

 

資金繰りDIは、4~6月期こそマイナス19.1と1~3月期のマイナス25.4より縮小となったものの、今期のマイナス幅の上昇により、来期の見通しも「マイナス22.1」と、ほぼ横ばいの数字を予想しています。

 

借入難易感DI(「容易」と「困難」の回答割合の差、原数値)は、「横ばい」とした前回のマイナス6.7から1.7ポイント増えて「マイナス8.4」となり、やや拡大しています。

この結果、「今期に借入を実施した企業の割合は減少」となりました。

 

借入難易感DIの動きは、1~3月期がマイナス6.1、4~6月期がマイナス6.7、7~9月期がマイナス8.4と微増で推移していることから、来期の見通しを「マイナス14.5」と大幅な上昇を見込んだ数値としています。

 

次に借入状況です。

 

前年同期の43.9%が、続く20年10~12月期に26.7%へとダウンし、2021年1~3月期は横ばいの28.0%、4~6月期にさらに減って20.8%、今期は11.3%となり、前期比でほぼ半減となる減少でした。

 

また、1社あたりの借入金額別構成比は、「1千万円以下」が前期の31.5%から今期は43.9%へと大幅に増加した一方、「1千万円超~5千万円」が、同49.2%から今期は37%へと大幅減少となっています。

 

さらに借り入れた資金の使途は、運転資金84.2%、運転・設備資金4.6%、設備資金11.2%でした。設備資金の割合が増加し、2019年7~9月期以来、8期ぶりに10%を上回りました。

 

借入での全額保証利用の企業割合は大幅に減少

7~9月期に借り入れを実施した企業のうち、保証を利用した企業は、20年同期の80.8%から、10~12月期の74.5%、21年1~3月期の80.9%、4~6月期の68.7%から今期は51.7%と大幅に減少しました。

 

特に全額か一部かの保証利用割合では、「全額利用」は1~3月期の70.7%から4~6月期の58.8%、今期の42.9%へと大幅な減少となったことが分かりました。

 

こうした背景もあってか、来期となる10~12月の保証利用要請DI(「強くなると思う」企業と「弱くなると思う」企業の割合の差)は、マイナス3.0と過去最低となりました。

 

生産・売上DI(「増加」企業と「減少」企業の割合の差、季節調整値)は、マイナス30.1と横ばい(4~6月期はマイナス30.0)だったことからか、来期の見通しをマイナス19.1としました。

 

生産・売上DIは建設業、小売業でマイナス幅が拡大

業種別(製造、建設、卸売、小売、サービスの5業)の生産・売上DIは、建設業(4~6月期27.5、7~9月期が35.1で7.6ポイント増)と小売業(同39.8から43.4と3.6ポイント増)でそれぞれマイナス幅が拡大した一方で、製造業(同25.4から17.8の7.6ポイント減)とサービス業(32.3から26.8の5.5ポイント減)がマイナス幅を縮小、という結果となりました。

 

なお、次期の見通しは、今期横ばいだった卸売業を含めて全業種とも10~20台のマイナス幅となることが示されました。

 

最後の採算DI(「好転」企業と「悪化」企業の割合の差、季節調整値)は、マイナス32.5と4~6月期のマイナス30.1から、やや拡大した数値となり、来期見通しもマイナス21.3としています。

 

長期のコロナ禍は7割の企業が「現在も影響あり」

なお、「新型コロナウイルス感染症の影響及びコロナ禍における信用保証付融資の利用状況等について」と題した暫定的な特別調査の各項目は、以下のような結果となりました。

 

最初の「新型コロナウイルス感染症の影響について」は、「現在影響あり」と回答した企業が70.4%となり、20年4~6月期以降、7割前後での推移となっています。

 

ただ、建設業は「現在影響あり」が54.1%で、他業種と比べて低い割合でした。また、従業員規模別では、従業員規模が小さい企業ほど「回復の兆しなし」の割合が高い傾向となりました。

 

次の「信用保証付融資の利用状況について」では、コロナ禍の期間(20年2月~21年9月)に資金繰り対策として信用保証付融資を「利用した」と答えた企業が71.7%。

 

利用した金融機関は「信用金庫」が48.9%も最も高い割合となり、利用した企業の事業への効果では「当面の手元余裕資金を確保することができた」が70.7%と高い割合を示しました。

 

続く「金融機関との対話状況について」は複数回答の結果、「財務・経営状況に関すること」が6割に達したほか、「自治体の制度融資(保証付)に関すること」の信用保証制度の拡充期(20年2月~21年3月ごろ)が37.9%、同現在(21年4月~9月ごろ)が22.4%で、「各種給付金・助成金の申請等に関すること」が拡充期22.8%、現在16.7%と続く順番となっています。

 

コロナ禍での融資未利用企業の4割が「必要なし」と回答

最後の「信用保証付融資の未利用の状況について」は、コロナ禍の期間中、信用保証付融資を利用しなかった主な理由として「資金繰り等に問題がなく、新たに利用する必要がなかったから」が約4割と高い割合を占め、次いで「政府系金融機関の融資を利用したから」「これまで以上に借入を増やすことによる、返済の不安があったから」の順に高い割合となりました。

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