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5分でわかる上場の全て。株式公開・IPOのメリット・デメリットなど徹底まとめ

みなさんは、株式公開やIPOの仕組みをご存じですか? 本記事では『5分でわかる上場の全て』と題して、株式公開・IPOの仕組みから、株式上場(またはIPO)のメリット・デメリットについて、解説したいと思います。

IPO株式公開

株式公開やIPOについて詳しく知っておけば、上場を検討中の方は『どのような準備をすれば良いのか』詳しい手順が分かります。

 

また上場を果たすことができれば、大規模な資金調達ができるほか、銀行や金融機関からの評価アップにも役立ちますよ! 経営者の方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。

 

参考記事:銀行融資を勝ち取る「格付け」を120%アップさせる5つのコツ

 

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▊ はじめに|上場(じょうじょう)とIPOとは?

 

まずはじめに、本記事のテーマである「上場」と「IPO」の仕組みについて確認しておきましょう。

 

上場(じょうじょう)とは?

 

上場(じょうじょう)とは、自社の株式を証券取引所(東京証券取引所や大阪証券取引所等)に上場させることを指します。

 

上場(じょうじょう)

東京証券取引所や大阪証券取引所などの取引所において、証券や商品の取引を開始すること。または、証券や商品が取引所などにおいて取引されていることを指す。店頭市場の場合は「登録」と呼ぶこともある。

上場にあたっては、業績推移、財務体質、将来見通し、株主構成といった、取引所などが定める上場基準を満たし、上場審査に合格しなければならない。

出典:コトバンク「上場」より一部抜粋

 

証券取引所は、東京と大阪以外にも札幌、名古屋、福岡に拠点があります。以下に全国の証券取引所をまとめてみました。

 

全国の証券取引所

取引所名拠点市場
東京証券取引所(Tokyo Stock Exchange,Inc.)〒103-8220 東京都中央区日本橋兜町2-1

TEL: 03-3666-0141

・ 一部

・ 二部

・ マザーズ

大阪証券取引所(Osaka Exchange, Inc.)〒541-0041 大阪府大阪市中央区北浜1-8-16

TEL: 06-4706-0800

・ 一部

・ 二部

・ JASDAQ(ジャスダック)

札幌証券取引所(Sapporo Stock Exchange, Inc.)〒060-0061

札幌市中央区南一条西5丁目14番地の1

TEL: 011-241-6171(代表)

・ 既存市場

・ アンビシャス

名古屋証券取引所(Nagoya Stock Exchange, Inc.)〒460-0008
名古屋市中区栄三丁目8番20号TEL: 052-262-3171(総務グループ)
・ 一部

・ 二部

・ セントレックス

福岡証券取引所(Fukuoka Stock Exchange, Inc.)〒810-0001
福岡県福岡市中央区天神2-14-2 福岡証券ビル3F
・ 既存市場

・ Q-Board

 

証券取引所の中にも市場の区分があります。例えば東京証券取引所(東証)には、東証一部、東証二部、マザースなどの種類があります。

 

東京証券取引所

 

以下に、市場の違いをまとめてみました。

 

市場の違い(東京証券取引所の場合)

拠点内容
東証一部
大企業が上場する市場
東証二部中堅企業が始めに上場する市場
マザーズ新興市場といい、ベンチャー企業が上場する市場を指す

 

各証券取引所の中にはベンチャー企業など、新興企業のサポートを目的に開設された「新興市場」をそれぞれ持っています。例えば、先程説明した東京証券取引所には「マザーズ」のような新興市場があります。

 

以下は、全国の新興市場をまとめた表です。

 

各証券取引所の新興市場一覧

拠点名称
東京証券取引所マザース
大阪証券取引所JASDAQ(ジャスダック)

※ 2010年10月12日に、それまで運営していたヘラクレスと新興企業向け市場『旧ジャスダック』、NEOを市場統合し「新ジャスダック」としている。

札幌証券取引所アンビシャス
名古屋証券取引所セントレックス
福岡証券取引所Q-Board(キューボード)

 

こうした、全国の証券取引所をとりまとめるのが『JPX・日本取引所グループ』です。

 

日本取引所グループ

画像:日本取引所グループ(公式サイト)

 

日本取引所グループでは、上場を検討中の方、個人や一般投資家、機関投資家に向けて『取引に関わる』様々な情報を提供しています。

 

また本記事で取り上げる「新規上場の手続き」から、上場の審査概要など、これから上場される方に向けて有益な情報が多数リリースしています。上場を検討中の方はぜひ、日本取引所グループのサイトをチェックしてみてください。

 

参考リンク:上場をご検討中の皆様(JPX日本取引所グループ)

 

上場企業について

 

前項で説明した通り「上場」とは、証券取引所に証券や取引を開始することを意味しました。このため上場企業(じょうじょうきぎょう)とは、実際に株式を発行できる企業のことを指しています。

 

IPOとは?

 

IPOとは新規公開株の略称で、直訳すると「最初に公開する株」という意味を持ち、日本語で言う『新規公開株』や『新規上場株』のことを指します。IPOは証券会社に買い付け予約を行い、抽選で当たれば(株が)購入できます。

 

IPO(新規公開株)

IPOとは、「Initial(最初の)Public(公開の)Offering(売り物)」の略で、未上場企業が、新規に株式を証券取引所に上場し、投資家に株式を取得させることを言います。
株式上場に際し、通常は新たに株式が公募されたり、上場前に株主が保有している株式が売り出されます。これら株式を証券会社を通じて投資家へ配分することをIPOといいます。

出典:カブドットコム証券|新規公開株(IPO)とはより一部抜粋

 

新規公開株は『IPO株投資』として、投資家の間で人気があります。なぜなら、新規公開株は上場日に付く初値(はつね)で株を売ると利益が出せるからです。実際に、IPO株を手に入れると簡単に利益が出せます。

 

取引所

 

例えば、公募価格と上場後の初値を比較すると『初値が高くなって』いるケースが約80%に登り、投資の初心者でも簡単に利益が出せる状態にありました。

 

Fringe81の初値は公開価格の2.3倍となる6060円に
東証マザーズに上場したFringe81(6550)の初値は公開価格であり2600円の2.3倍となる6060円となった。本日東証マザーズに上場したFringe81は、午前を買い気配のまま終え、初値をつけたのは、大引け間近の14時58分。

直後に6000円もあったが、最終的には6430円の高値引けで初日の取引を終えている。
出典:会社四季報ONLINE/2017年06月27日掲載記事より一部抜粋

 

このように利益が出しやすい『IPO株を買う権利』は、厳正な抽選によって決定されます。

 

またIPOの上場予定カレンダーは、ネット上でも(投資上場サイト等で)こまめにデータが公表されています。投資に興味のある方は、ぜひ一度チェックしてみてください。

 

参考リンク①:資産運用の方法10選!100万円~1000万円まで金額別資産を増やす方法 

参考リンク②:資産運用で失敗しない7つのコツ!初心者のあなたも確実に1000万円増やせる 

 

上場と株式公開との違い?

 

みなさん、上場と株式公開の違いをご存じですか?

 

実は現在『上場=株式公開』と同じ意味で使われることがほとんどです。また、上場と株式公開を混同される方は多いのですが、両者には(2004年まで)明確な違いがありました。

 

まず上場は、証券取引所で取引がされるようになる(株券を発行できる)ことを指します。一方の株式公開(かぶしきこうかい)は、自社(または自社の関わる者が)が保有する株式を自由に売買できることを指していました。

 

取引所

 

ご存じの方も多いでしょうが、2004年までは証券取引所の他にも『店頭市場』と呼ばれる場所があり、証券取引所で売買されることを上場、店頭市場での取引を「株式公開」と呼んで区別していたのです。

 

また通常、証券取引所で売買されない株は、店頭市場にて売買が行われました。

 

店頭市場(てんとうしじょう)とは?

1 取引所を介さずに証券や商品を売買する市場。OTC市場。店頭取引市場。
2 証券取引所(金融商品取引所)の売買市場以外の市場。非上場株式・公社債・端株(はかぶ)などが相対(あいたい)売買により、証券会社の店頭で取引されている。第三市場。→ジャスダック

出典:コトバンク「店頭市場」より

 

しかし、2004年になると店頭市場で扱われていた株は、すべてジャスダックで扱う事となり、結果『店頭市場』という取引の場が消滅してしまったのです。

 

このため、現在では上場と株式公開に明確な違いはありません。どちらもほぼ「同じ意味合い」で使用しています。その後2013年には、ジャスダック証券取引所も東京証券取引所の傘下に入ってしまいました。

 

参考リンク①:店頭市場・証券用語集(東海東京証券)

参考リンク②:ジャスダック(Wikipedia)

 

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▊ IPOが上場を行うメリット・デメリット

 

ここでは、IPOが上場を行う際のメリット・デメリットについて解説します。

 

IPOが上場を行うメリット

 

以下に、IPOが上場を行うメリットをまとめてみました。

 

IPOが上場を行うメリット
☑️ 知名度が向上する(株式市況欄、新聞・雑誌・Webコンテンツによる報道)
☑️ 資金の調達がしやすくなる(時価発行増資、新株予約権、新株予約権付社債等)
☑️ リスクを意識した強化体制が、形成しやすくなる(内部管理体制の充実)
☑️ 監査法人から『信頼される企業』へと成長できる
☑️ 従業員の資産が形成できる
☑️ 従業員のモチベーション確保に繋がる
☑️ ベンチャーキャピタルから資金調達できる
☑️ 創業者の利益が確保できる

 

このように、上場を行うと様々なメディアに取り上げられるため、企業の知名度が向上します。

 

また、上場は「資金調達」にも良い影響が与えられます。なぜなら、上場をすることで時価発行増資、新株予約権、新株予約権付社債等が発行が行え『事業資金の調達がしやすくなる』からです。

 

実際に、上場をすることでどのようなメリットがあるのか。日本取引所グループは、各界のトップや注目される経営者・起業家にインタビューを行い、記事として分かりやすくまとめています。

 

上場を希望される方は、参考として一読されてはいかがでしょうか?

 

参考リンク:上場会社トップインタビュー「創」(日本取引所グループ)

 

IPOが上場を行うデメリット

 

次に、上場のデメリットをまとめてみました。株式上場は「良い点ばかり」がクローズアップされがちですが、いくつかデメリットもあるので、共に確認しておきましょう。

 

株式公開のデメリット
☑️ 株式公開の準備が大変、準備コストも掛かる
☑️ 上場維持費用・管理コストの負担が続く
☑️ 社会的責任の増加、プレッシャーが大きくなる(企業価値向上、業績など)
☑️ 買収のリスクが増える(売買の取引が自由になってしまうため)
☑️ オーナーの発言権が希薄になる

 

いかがでしょうか? このように、株式上場にもいくつか「注意すべきポイント」が潜んでいます。上場を目標にされる方は多いですが、デメリットがあることは、必ず忘れないようにしてください。

 

▊ 株式上場前の価格と、上場後の価格のしくみ

 

上場前の価格と、上場後では価格に違いが生じます。既にIPOの部分で解説しましたが、新規公開株は上場後の初値で利益が出しやすく、投資家の中には「IPOに当選したい!」と心待ちにする人も多いです。

 

取引所

 

実際に、株式上場前の価格と上場後の価格はどのように変化するのか、本項で詳しく見ていきましょう。

 

IPOの株価が、最も上がりやすいのはマザーズ!

 

本記事の冒頭で、さまざまな証券取引所と各「新興市場」について説明しましたが、全ての取引所の中で、最もIPOの株価が上がりやすいのが、マザーズです。

 

マザーズはベンチャー企業など、急成長が見込める企業が多いことで、投資家の期待も大きく、初値が跳ね上がる確率が非常に高いです。

 

マザーズに続いて値上がりが期待出来るジャスダック

 

マザーズ程ではありませんが、比較的安定した銘柄を持っているのが、ジャスダックです。本記事の冒頭でも説明をしましたが、マザーズは大阪証券取引所が旧ジャスダック証券取引所を合併して出来た新興市場です。

 

新規上場基本情報画像:市場第一部、市場第二部、マザーズ、新興市場(日本取引所グループ)

 

また意外かもしれませんが、市場の規模を見るとマザーズの上場企業数が約229社なのに対し、ジャスダックの上場企業数は約754社に上ります(2017年5月時点のデータ)。

 

ジャスダックは時価増額が50億円以上、マザーズは時価総額が10億円以上など、上場基準が違う。マザーズは、もともと10年以内に東証1部にステップアップするための市場としてスタートした経緯もあり、上場後10年経ったら、東証1部や2部への市場変更を考えねばならない(マザーズで継続の場合も成長性の点などで条件あり)。このため、若い会社が多く、銘柄数も200銘柄強と少ないのが特徴だ。

出典:ZAi ONLINE|2017年5月2日掲載記事より一部抜粋

 

前述のマザーズ同様、ジャスダックなど新興市場の銘柄は「成長が見込める」ため、常に投資家の熱い視線を集めやすい特徴があります。このため、マザーズのように価格が高騰するチャンスは大いにあります。

 

東証一部は現実的に利益を求める人におすすめ!

 

マザーズ、ジャスダックに比べると、堅実な路線を進んでいるのが東証一部です。これまでの例を見ても『最も安定感のある値動き』をするのが東証一部の銘柄です。

 

本来、一番安定感があるのは東証1部の銘柄なのですが、東証1部に上場する銘柄は時価総額が250億円以上と規模が大きいので、なかなか株価も値上がりしにくい。たとえば、無料通話アプリのLINE(3938)なども、成長力こそあるものの時価総額が大きいので、いかに人気があっても株価は暴騰していませんよね。短期決戦でなく、今後も成長を緩やかに見守っていくつもりなら、東証1部の銘柄を買っても良いのではないでしょうか。

出典:プロが教える IPO株を取引する前に知っておきたい知識!(投資・資産運用/価格.com)

 

長期的な目線で、値上がりを期待するのなら、東証一部のIPOが最もオススメと言えるでしょう。みなさんもそれぞれの特徴を掴んで、取引を行ってください。

 

法人・個人事業主の方で今すぐ「事業資金が必要だ」という方には、当サイトに登録されている1,300人の専門家がおすすめの調達方法を紹介しています。500万円くらいの資金であれば『最短1日』で資金調達が可能。お急ぎの場合はすぐに以下の記事をどうぞ。

参考記事:今すぐ借りたい!法人向けビジネスローンおすすめランキング【2020年最新版】

 

また、毎月200万円以上の安定した売掛金が発生するBtoBの事業をしている方は、ファクタリング(売掛金を売却して資金調達する方法)もオススメです。

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※ 資金調達の成功を確実にしたい場合は、どちらかの審査に落ちても大丈夫なように、ファクタリングとビジネスローンの両方に今から申し込んでおいて下さい。両方申し込んでおくことで資金ショートを確実に回避出来ます。

 

▊ 株式を取引所に上場させる具体的方法と流れ

 

株式を取引所に上場させる具体的な方法と、手続きの流れについて説明しましょう。

 

株式を取引所に上場させる条件

 

上場の条件は、各市場によって異なります。例えば『市場が大きく』なれば、その分求められる株主の数、流通株式の単位、流通株式の比率、時価総額、事業継続年数、純資産額も大きくなります。

 

各市場の実質基準画像:各市場の実質基準(日本取引所グループ)

 

ここでは『株式上場の条件』を市場別に比較してみましょう。

 

【東証一部】株式上場の条件

 

まずは、東証一部に上場する場合、求められる条件(形式基準)です。東証一部に上場するには、非常に厳しい条件をクリアする必要があります。

 

いきなり、東証一部に上場することも可能ですが『はじめに東証二部に上場し、厳しい基準をクリアした後で、東証一部に上場』するのが一般的な流れです。

 

【東証一部】株式上場の条件

株主数2,200人以上
流通株式数20,000単位以上
流通株式時価総額10億円以上
流通株式比率35%以上
公募または売出し等の実施
時価総額250億円以上
事業継続年数3年以上
純資産額(連結・上場時見込み)10億円以上
利益の額(連結)または、時価総額次のaまたはbに適合すること

a)経営利益の額が最近2年合計5億円を超えている

b)時価総額500億円以上、直前期売上高100億円以上

 

多くの経営者にとって、東証一部に上場すること「=ステイタス」であることは、間違いありません。また東証一部に上場した企業であれば、信用力もトップクラスに引き上げられ、資金調達の能力も比例して大きくなります。

 

【東証二部】株式上場の条件

 

引き続き、東証二部に上場する場合の条件(形式基準)を見てみましょう。

 

【東証二部】株式上場の条件

株主数800人以上
流通株式数4,000単位以上
流通株式時価総額10億円以上
流通株式比率30%以上
公募または売出し等の実施
時価総額20億円以上
事業継続年数3年以上
純資産額(連結・上場時見込み)10億円以上
利益の額(連結)または、時価総額次のaまたはbに適合すること

a)経営利益の額が最近2年合計5億円を超えている

b)時価総額500億円以上、直前期売上高100億円以上

 

このように、東証二部の条件は(東証一部よりも)かなり条件が緩和されています。多くの企業にとって、東証二部への上場は「上を目指すためのスタート」として機能します。

 

もちろんベンチャー企業等の場合は、マザーズやジャスダックなど「新興市場」において上場をスタートさせることができます。

 

【マザーズ】株式上場の条件

 

次に、東証マザーズに上場するための条件(形式基準)をまとめてみました。新興市場なので、東証一部、東証二部に比べるとかなり、上場しやすい条件が整っています。

 

【マザーズ】株式上場の条件

株主数200人以上
流通株式数2,000単位以上
流通株式時価総額5億円以上
流通株式比率25%以上
公募または売出し等の実施公募500単位以上
時価総額10億円以上
事業継続年数1年以上
純資産額(連結・上場時見込み)
利益の額(連結)または、時価総額

 

IPO(新規公開株)の売買においても、マザーズには常に(投資家方の)注目が常に集まっています。

 

【JASDAQ・スタンダード】株式上場の条件

 

JASDAQは、大阪証券取引所が旧ジャスダックを吸収する形で出来た新興市場です。ジャスダックにも『スタンダードとグロース』の二種類があるのですが、両者には以下のような違いがあります。

 

ジャスダック|スタンダードとグロースの違い

JASDAQ市場においては,一定の事業規模と実績を有し,事業の拡大が見込まれる企業群を対象とした「スタンダート」と,特色ある技術やビジネスモデルを有し,将来の成長可能性に富んだ企業群を対象とした「グロース」の2つの基準があります。

出典:JASDAQ上場銘柄について(日興イージートレード)より

 

JASDAQ(スタンダード)に上場する場合の条件(形式基準)を表にまとめてみました。

 

【JASDAQ・スタンダード】株式上場の条件

株主数200人以上
流通株式数
流通株式時価総額5億円以上
流通株式比率
公募または売出し等の実施①1,000単位以上

②上場株数10%以上

①もしくは②のうち、いずれか多い数の公募・売り出し

時価総額
事業継続年数
純資産額(連結・上場時見込み)2億円以上
利益の額(連結)または、時価総額直前期1億円または、時価総額50億円

 

なお、新興市場の位置付けとしては、以下のようなランク(=上に行くほど基準が厳しい)に区分されます。

 

ジャスダック(スタンダード) > マザーズ > ジャスダック(グロース)

 

このようにジャスダックは、マザーズよりも規模、格式、基準の厳しさの面において「格上」に位置しています。

 

【JASDAQ・グロース】株式上場の条件

 

続いて、JASDAQ(グロース)に上場する場合の条件(形式基準)を以下にまとめてみました。

 

【JASDAQ(グロース)】株式上場の条件

株主数200人以上
流通株式数
流通株式時価総額5億円以上
流通株式比率
公募または売出し等の実施①1,000単位以上

②上場株数10%以上

①もしくは②のうち、いずれか多い数の公募・売り出し

時価総額
事業継続年数
純資産額(連結・上場時見込み)(直前期末)
利益の額(連結)または、時価総額

 

ジャスダックのグロースは『将来、成長する可能性に富んだ企業群』が上場する市場です。このため上場後、大きく価格が跳ね上がるような「お宝銘柄」を探す楽しみを含んでいます。

 

参考リンク:値上がり率:株式ランキング – Yahoo!ファイナンス – Yahoo! JAPAN

 

上場に掛かる時間

 

まず、上場に必要な準備期間は、最短でも『3年程』見ておく必要があります。

 

下の図を見ると上場の監査機関は2期間となっているのですが、実際来感謝対象期間のショートレビュー、上場申請書類作成の期間を含めると、どんなに速くとも3年の準備期間が必要です

 

上場準備に必要な期間画像:上場準備に必要な期間・上場スケジュール(日本取引所グループ)

 

上場には、社内体制の整備はもちろん、証券会社や監査法人等のアドバイスを受け、時間を掛けて進める必要があります。そして、監査期間においては『申請直前2期間分の監査証明』が必要になります。

 

上場に必要な書類

 

上場に必要な書類は数が多く、リストを見ているだけでも「一体、どのくらい時間が掛かるのだろう…」と途方に暮れるかも知れません。

 

また上場申請時、上場承認までの手続き、第三者割当、ストックオプションの付与等に関する提出書類、公募売り出しに掛かる資料など、様々な準備が必要です。

 

東証一部、東証二部、マザーズ、ジャスダックなど全ての提出書類フォーマットは、以下のページにて確認できます。

 

上場に必要な提出書類(一覧)
市場第一部・第二部《提出書類PDF》
マザーズ《提出書類PDF》
JASDAQ《提出書類PDF》
一部指定《提出書類PDF》
市場変更《提出書類PDF》

 

みなさんが、これから「上場する市場」には何がいるのか。必要な資料は、早めにチェックしておいてください。

 

上場に必要な費用

 

上場に必要な費用ですが、上場審査、新規上場料、公募または売り出しに係る費用、年間上場料、新株券等の発行に係る料金など、さまざまな費用が発生します。ここでは、マザーズを例に「上場には、いくら費用がかかるのか」見てみましょう。

 

株式公開費用(マザーズの場合)

上場審査料200万円
新規上場料100万円
公募または売出しに係る費用【公募】公募株式数×公募価格×万分の9

【売出し】売出株式数×売出価格×万分の1

年間上場料48万円〜408万円(上場時価総額によって変動)

 

今回はマザーズを例に見ましたが、東証一部、東証二部の場合は、さらに必要な費用が大きくなります。また、以下の費用も別途必要になるので、上場の費用以外にも資金を残しておく必要があります。

 

監査法人に支払う費用

監査費用1,000万円〜2,000万円(事業年度毎)
株式事務代行手数料300万円〜400万円程度(事業年度毎
主幹事証券会社の上場準備手数料年500万円程度
主幹事証券会社の成功報酬500万円程度
IRコンサルティング料年400万円〜800万円程度

 

コンサルティング料などは、案件毎に異なりますが、上場をするにあたって年平均「5,000万円程」の費用が掛かってくるでしょう。

 

上場を行う上で、不可欠な会計監査

 

上場をするには、監査法人や公認会計士の指導や監査を受けながら、手続きを進める必要があります。

 

具体的な手続きは、日本取引所グループが発行する『新規上場のための事前準備ガイドブック』の流れに沿って(上場の)事前準備を進めましょう。

 

参考:2016 新規上場ガイドブック(市場第一部・第二部編)

 

このほかにも、マザーズとジャスダックのガイドブックも発行されています。いずれもPDFファイルなので、ダウンロードをして上場の資料としてお役立てください。

 

新規上場のためのガイドブック(日本取引所グループ作成)

市場第一部・第二部2016 新規上場ガイドブック(市場第一部・第二部編)
マザーズ2016 新規上場ガイドブック(マザーズ編)
ジャスダック2016 新規上場ガイドブック(JASDAQ編)

 

また、上場審査に関する『良くある質問』については、以下のページを参考にしましょう。

 

参考リンク:上場審査に関するQ&A(日本取引所グループ)

 

法人・個人事業主の方で今すぐ「事業資金が必要だ」という方には、当サイトに登録されている1,300人の専門家がおすすめの調達方法を紹介しています。500万円くらいの資金であれば『最短1日』で資金調達が可能。お急ぎの場合はすぐに以下の記事をどうぞ。

参考記事:今すぐ借りたい!法人向けビジネスローンおすすめランキング【2020年最新版】

 

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▊ 上場を進める上で注意したいポイント

 

最後に、上場を進める上で注意したいポイントを紹介しておきます。

 

上場を進める上で注意したいポイント
☑️ 経営計画の策定
☑️ アドバイザーの選定
☑️ 監査法人の選定
☑️ 主幹事証券会社の選定

 

各項目について、簡単に説明します。

経営計画の策定

 

上場をするにあたり、今後『株式市場で調達した資金をどのように活用し、会社をいかに成長させていくのか』慎重に考える必要があります。

 

今後の成長戦略や、緻密な資本政策を緻密に作成すれば(厳しいとされる)証券取引所や証券会社の審査も、問題無くクリアできるでしょう。

 

もちろん、東証一部や東証二部の審査は一筋縄ではいかないでしょうが、制度の高い経営計画の策定は、今後の状況を切り開くだけで無く、株主の増減にも良い影響を与えます。

 

アドバイザーの選定

 

株式上場にあたり、アドバイザーのサポートを得る必要があります。ベンチャーキャピタルからの出資があれば、直接アドバイザーが派遣されることもあります。

 

このほかの場合、上場経験を持つアドバイザーと「契約する必要」があるのですが、全てのアドバイザーが「パーフェクト」な訳ではありません。アドバイザーによっては、報酬と内容が伴わない場合もあるでしょう。

 

このため、アドバイザーを選定する時には、慎重に(口コミ評価の高い)アドバイザーに依頼するようにしましょう。なぜなら、アドバイザー料は決して安くは無く、長期間依頼をする場合は多額の費用が掛かるからです。

 

失敗が無いよう、アドバイザーの選定には時間を掛けてください。

 

監査法人の選定

 

上場する場合、監査法人に決算書をチェックしてもらう必要があります。アドバイザー同様、監査法人に支払う費用は安くありません。適切な業務を、適正な価格で引き受ける監査法人に依頼をしましょう。

 

また、大手の監査法人に依頼をした場合、平均して「支払う報酬」は高額になるので、選定は慎重に行ってください。

主幹事証券会社の選定

 

主幹事証券会社は、上場に向けて以下の業務を行います。

 

主幹事証券会社の行う主な業務

● 上場会社として適切かどうか審査を実施
● 上場スケジュール作成
● 社内管理体制の整備に関するアドバイス
● 上場に必要な申請書類作成へのアドバイス
● 証券取引所や財務局との折衝
● 上場時株式の公募、売出しの実施
● その他、IRサポート等

 

私たちがどの主幹事証券会社や監査法人、アドバイザーを選定するかで必要な費用は大きく変わってきます。費用と内容が伴うよう、上のポイントに気をつけて、上場準備を進めてください。なお日本取引所グループのサイトでも、おすすめの「主幹事候補証券会社」を紹介しています。

 

参考リンク:ご参考・主幹事候補証券会社一覧(日本取引所グループ)

 

このほか、株式名簿作成事務、受託、議決権、その他配当株主への権利処理業務を行う『株式事務代行機関』が存在します。

 

株式事務代行機関一覧(有価証券上場規程施行規則第212条第8項)
● 信託銀行
● 東京証券代行株式会社
● 日本証券代行株式会社
● 株式会社アイ・アールジャパン

 

また、日本取引所グループでは上場準備会社経営者、社外役員向けのセミナーを無料で開催しています。上場を計画している方は、ぜひ一度足を運んでみてください。

 

参考①:上場準備会社社外「役員向け」セミナーの実施状況

参考②:上場準備会社「経営者向け」セミナーの実施状況

※ いずれも日本取引所グループ開催のセミナーです。

 

▊ 株式上場・IPOの豆知識

 

最後に、株式上場やIPOの実施に役立つサイトと書籍をいくつか紹介したいと思います。

 

株式上場やIPOの実施に役立つサイト

サイト名内容
上場について | 日本取引所グループ – JPX日本取引所グループ(JPX)による上場について解説したページ。このページ以外にも、同サイトでは新規上場の具体的な方法と流れを解説、PDF資料などもダウンロードできる。
新規公開株(IPO)に挑戦する – やさしい株のはじめ方新規公開株(IPO)をわかりやすく紹介している個人サイト。新規公開株(IPO)の仕組みや魅力が、初心者にも理解できる、経営者&投資家のどちらにもおすすめのサイト。
No.4638 取引相場のない株式の評価国税庁による、上場前の株式、上場後の株式(株価)に関する解説。
株式上場(IPO) 非上場企業のお客様 SMBC日興証券SMBC日興證券が作成、株式上場とIPOの仕組みを紹介したサイト。上場のメリット、デメリット、上場までの流れが一目で分かる。
上場までの手順(申請期の3期前)のスケジュール表株式公開のスケジュールを視覚的に示したページで、上場のほかにも株式公開のすべてが分かる専門サイト。
株式ってなぁに?会社にとって株式を取引所に上場させるとは?株の基礎知識や株式上場の仕組みをイラストと分かりやすい文章でまとめたサイト(日本経済新聞と野村ホールディングスが作成)。
・ 日本和装ホールディングス「株式上場までの道」日本和装日本和装の代表が、同社を上場させるまでの流れをブログの中で紹介。上場が成功するまでの流れは、私たち経営者の参考になるのでおすすめ。
株式上場した場合の手順やメリット・デメリットを教えてください(J-Net21)中小機構のサイトJ-Net21による、株式上場の手順やメリットデメリットを分かりやすくまとめたページ。初心者でもこのページだけで、大まかな「株式上場」の仕組みが理解できる。
IPO・新規上場企業情報 – Yahoo!ファイナンス – Yahoo! JAPANYahoo! JAPAN!ファイナンスによる、新規上場銘柄のデータ。仮価格、公開価格、引き受け証券、申し込み期間、銘柄の注目度などをデータ化して掲載。投資家必見のサイト。
IPO企業情報の一覧表(やさしいIPO株のはじめ方)IPO上場企業を特集しているページ。上場の方法ではなく、主に投資家向けに作成されたサイト。IPO上場企業の最新情報がチェックできるので便利。

 

続いて、株式上場やIPOの実施に役立つ書籍を紹介します。

 

株式上場やIPOの実施に役立つ書籍

書籍名内容
IPOをやさしく解説! 上場準備ガイドブック(第2版) IPOをテーマに分かりやすくまとめた良書。本書では、上場制度、具体的な上場準備プロセス、上場審査制度など、IPOの流れがカンタンに理解できる。このほか事業計画や資本政策、上場にかかる税制についても解説、IPOを分かりやすく理解したい方におすすめの一冊。
実戦! 上場スタート3社を新規上場に導いた著者が、株式市場を裏切らない経営計画を分かりやすく解説している。
図解 株式上場のしくみ図を用いて分かりやすく、株式上場の仕組みを解説している。株式上場の流れと、株式上場を取り巻く関係者の役割がひとめでわかる、もっともベーシックな入門書として人気。
IPOビジネスの本質: なぜ70%の企業がIPOに失敗するのか。 (LISTEN Library)現在のIPO業界で数少ないスペシャリストが解説するIPOビジネスの解説書。独自の視点での戦略立案と論理展開、公認会計士としての専門知識、 豊富なIPO実績により「他書にない深い知識」ま身に付く良書。
経営者のためのIPOを考えたら読む本 (会社経営NEOマニュアル)中小企業から大企業まで、数多くの上場を手掛けたコンサルタントが公正中立な観点から、これから上場すべきか否かの検討材料を提示している経営者必見の一冊。
株式上場ハンドブック(第6版)株式上場について、資本政策、経営管理体制、税務や上場申請書類作成のポイント、株式上場に関わる全ての事項について詳しく解説している。この他、インセンティブプランやコーポレート・ガバナンス対応について合わせて紹介。
ベンチャー企業を上場成功に導く 資本政策立案マニュアル[第2版] ベンチャー企業を上場成功に導くマニュアルとして、株式上場に成功したビューティガレージ、オルトプラス、オークファン、ユーグレナ、フォトクリエイト等の資本政策事例分析を収録するほか、議決権10倍の種類株式についても解説している。
Q&A 株式上場の実務ガイド〈第2版〉株式会社の実務ガイドとして、取引所規則の改正、会社法や金融商品取引法改正、その他制度改正を網羅し、業務管理制度、利益管理、予算統制、会計制度などの内部管理制度、上場後のリスクマネジメントまでわかりやすく解説している。
新規上場実務ガイド(第2版)取引所規則の改正、会社法や金融商品取引法等の改正、その他制度改正を紹介するとともに、業務管理制度や利益管理、予算統制、会計制度などの内部管理制度、上場後のリスクマネジメントわかりやすく解説した良書。
最新版 IPO投資の基本と儲け方ズバリ! 一般的な株式投資とは多少異なる「IPO投資」のノウハウや始め方、さらには当然、読者の最大関心事であるIPOでの儲け方などを解説。

 

こうしたサイトや情報を活用し、上場やIPOの参考にお役立てください。

 

▊ 番外編|ICO(仮想通貨)の資金調達

 

IPOと似た仕組みに、ICO(Initial Coin Offering)があります。ICOは株式では無く、仮想通貨を新規発行し、資金調達する方法のことです。

 

ICOであれば、上場のような時間や手間は必要無く、簡単な手続きだけで資金調達が行えます。なおICOの仕組みについては、以下の記事を参考にしてください。

 

関連記事①:ICO徹底ガイド!仮想通貨を利用した資金調達を成功させる10のアイデア!

関連記事②:【完全版】ICO(クラウドセール)の仕組みと仮想通貨で資金調達する方法(まとめ)

 

▊ まとめ|上場やIPOを行うことは、社長の夢!

 

今回は、社長の夢や目標である「株式上場」やIPOについて解説しました。これから上場を目指される経営者の方・起業家の方は、本記事で紹介したポイントに沿って、一部上場の夢を叶えてくださいね。

 

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本記事と合わせて読みたいオススメ記事!

銀行融資を勝ち取る「格付け」を120%アップさせる5つのコツ

・ 【完全版】ICO(クラウドセール)の仕組みと仮想通貨で資金調達する方法(まとめ)

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