約束手形とは?振出人・受取人が知るべきメリットデメリット総まとめ
約束手形を使えば取引先への支払いを引き延ばすことができます。また受け取った側も、相手の支払いを待つ必要はありません。手形割引という方法を使えば、たとえ支払期日が来ていない手形でも換金してもらうことが可能です。
本記事では「約束手形の目的や役割」や、手形の振出人や受取人が必ず知っておくべき「約束手形のメリットとデメリット」について、詳しく解説したいと思います。また、手形を使って銀行から融資を受けられる「手形貸付」についても合わせて説明しましょう。
なお以下の記事でも、約束手形の振出人・受取人が取るべき行動や、約束手形の正しい使い方について徹底解説しています。手形取引をされる方はぜひ、本記事と合わせて参考にしてみてください。
参考記事①:約束手形を振り出して支払いを延期する3つの手順とメリット・デメリット
参考記事②:約束手形を受け取ったあなたが取るべき3つの行動とメリット・デメリット
その前に・・・約束手形の取引には、不渡りなどのリスクが潜んでいます。もし手形よりも安全で、確実な資金の調達方法をお探しの方は、ビジネスローンを利用されてはいかがでしょう?ビジネスローンであれば、資金回収できないリスクもなく、確実に必要な資金調達できます。また「ネット申込」を利用すれば、今すぐ審査してもらうことができ、来店などの手間もありません。
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目次
- ▊ はじめに|約束手形の「メリットとデメリット」を知っておくべき理由
- ▊ 約束手形とは(役割と目的)
- ▊ 約束手形・振り出した時と受け取ったの「仕訳」について
- ▊ 約束手形の基礎知識・手形の仕組みと特徴
- ▊ 約束手形や小切手は、どのくらい流通しているのか?
- ▊ 約束手形のメリット、振出人の方が交渉上「有利」になる!
- ▊ 約束手形のデメリット・回収出来ないリスクがある
- ▊ 約束手形を利用するなら(受取人の場合)どこを選ぶべきか?
- ▊ 約束手形を利用するなら(振出人の場合)どこを選ぶべきか?
- ▊ 約束手形の注意点は4つ
- ▊ 約束手形について、さらに理解を深めるには?
- ▊ 約束手形以外の資金調達方法
- ▊ 約束手形の紀元・約束手形はいつ始まったのか?
- ▊ 約束手形を理解する上で参考になるサイト&書籍はコレ!
- ▊ まとめ|約束手形を正しく利用して、資金繰りを改善しよう
▊ はじめに|約束手形の「メリットとデメリット」を知っておくべき理由
皆さんが経営者ならば、今後の商取引において『約束手形』を発行したり、受け取る機会があるでしょう。約束手形は、将来のある時点において支払いを約束する有価証券ですが、メリットとデメリットを知っておかなければ、取引で損をしたり資金繰りで困る可能性があります。
例えば Aさんがある『商品を販売』した場合、その対価として(販売先の)Bさんから『代金を受け取る』のが一般的です。しかし、支払いをするBさん側に現金がない場合(Bさんは)受取手形を振り出して「〇カ月後の△月◎日に支払う」という内容の約束手形を(Aさんに対して)振り出します。
そして、手形を受け取ったAさんは「手形の期日」に銀行に出向き、Bさんの手形を提出した上で現金を受け取ります(Bさんの代金は、Bさんの当座預金から引き落とされます)。
しかし、約束手形の期日が来る前に、Bさんが支払いできない状況に陥ったらどうなるでしょうか。また、Bさんが経営破綻をした場合、受け取った手形はどうなるのでしょう? このほかにも、Aさんの資金調達が行き詰まった場合、どのように対処すれば良いのか等、手形を扱う上で「分からないこと、不安なこと」は沢山ありそうですね…!
こうしたリスクを回避するためにも、本記事では約束手形のメリットとデメリットを取り上げ、健全な商取引ができるよう『約束手形の仕組み』について詳しく解説したいと思います。
▊ 約束手形とは(役割と目的)
約束手形(やくそくてがた)とは、一定期日に一定金額の支払いを約束した手形のことです。手形自身は、有価証券として「財産権」を持っています。
約束手形とは?
約束手形とは、手形の振出人(支払人)が、代金の受取人に対して、所定の期日に決められた金額の支払いを約束する証書のことです。手形は、一般的に「掛取引」よりも支払期日を先延ばしにできます。そのため、手元の現金が少ない場合などでも、支払期日まで余裕を持ってお金の準備ができるという特徴があります。
出典:フリーウェイ経理「約束手形とは?」より一部抜粋
手形に記された期日(満期日)には、手形の所有者が手形の振出人に対して支払いの請求が行えます。
手形を発行する人(=振出人)は、今はお金がなくても、将来の特定の日(=支払期日)に支払口座にお金を準備すればOKです。手形を受け取った人は、支払期日に銀行へ手形を持って行くと現金に交換してもらえます。
出典:株式会社Qript「約束手形」より一部抜粋
ここでの振出人とは「約束手形を発行する」人のことです。ここで、振出人と受取人の違いをまとめておきます。
振出人と受取人の違い
区分 | 意味 |
・ 振出人(ふりだしにん) | 約束手形、小切手を発行する者を指す |
・ 受取人(うけとりにん) | 約束手形、小切手を受け取る者を指す |
ただ、約束手形を取引する際は、振出人のことを支払人と呼ぶ場合や、受取人のことを名宛人と呼ぶこともあります(状況によって呼び名が異なる)。なお、振出人が注意すべきポイントは、以下の記事で詳しく解説しています。
参考記事:約束手形を振り出して支払いを延期する3つの手順とメリット・デメリット
また、受取人の方については以下の記事が参考になります。
参考記事:約束手形を受け取ったあなたが取るべき3つの行動とメリット・デメリット
約束手形は、満期になる前でも現金化できる
実は、満期になる前でも、手形を使って第三者への支払いに充てたり、銀行に「約束手形の取引依頼」を行い現金を手に入れることができます。
画像:株式会社Qript「約束手形」より
第三者への支払いに充てることは「裏書きの譲渡」と言います。また銀行で現金を手に入れることは「手形割引」と言います。
裏書きの譲渡(うらがきのじょうと)
手形は第三者への支払い等で、譲渡することが可能です。この場合、手形の裏面に指名や捺印、被裏書人の会社名を記入することで手形の譲渡が行えます(=裏書譲渡)。
画像:株式会社クレイリッシュ「手形割引入門」より
約束手形の裏書きを見ると、これまでどのような経緯で手形が回ってきたのかが確認できます。こうした手形のことを裏書手形と呼んでいます。
(前略)手形の裏面に「表記金額を下記被裏書人またはその指図人へお支払下さい」という文章(裏書文句)と、譲渡する相手(被裏書人)の名前を書いて、譲渡する人(裏書人)が署名・捺印して、その手形を被裏書人に渡します。
実際には、裏書欄や裏書文句は印刷されていますので、それ以外の項目を所定の欄に記入すれば手続きは完了します。手形が転々と流通すると、その流通した通りに裏書がなされることになり、その手形を所持した人の履歴ができあがります。
出典:堀越商事株式会社「手形の裏書きとは」より一部抜粋
期日になって、振出人が手形金額を用意できなかった場合は「手形不渡」となりますが、振出人が「支払期日を書き換えて欲しい」と要請することがあり、これを「手形のジャンプ」と呼んでいます。
手形の期日書き換えも出来ず、決済ができなかった場合は、そのまま「手形の不渡」となり銀行は支払いを行いません。また、半年以内に2度の不渡りが出てしまうと、今後2年間は金融機関からの融資が受けられなくなります。
ちなみに発行した人が支払期日にお金を準備できなかった場合は「不渡り」と言い、その人は信用を失くします。半年間に2度の不渡りを出すと銀行取引停止になり事実上の倒産になります
出典:株式会社Qript「約束手形」より一部抜粋
このように不渡りを何度も出してしまうと、振出人の会社は「事実上の倒産」を迎えることになります。
裏書きの一部譲渡(一部裏書き)は不可!
裏書きでは、手形の一部だけを譲渡する「一部裏書き」は認められていません。裏書きの部分にこうした条件を付けると、裏書きそのものが無効になってしまいます。裏書きを書く場合には「条件を付けても効力が無い」ことを覚えておいてください。
裏書きの仕方・チェック項目は8個!
約束手形は表面に比べて、裏面の扱いが「難しい」ので注意が必要です。裏書きをする時には以下の項目をチェックして、間違いが無いようにしてください。
☑ 自分が受け取った手形をほかの人に渡す場合は、裏書欄に裏書をして渡してください。
☑ 「目的」欄には、担保のため、取立委任のため、無担保裏書などの必要のある場合のほかは記載する必要はありません。
☑ 「拒絶証書不要」の文字は、不渡りとなった際に、手形所持人に拒絶証書を作らせようと思う場合に抹消し、訂正印を押してください。その必要のないときは、そのままで構いません。
☑ 「住所」は、不渡りとなった際に通知を受けたいと思う場合には、必ず記載しておかなくてはなりません。
☑ 手形の渡し先の氏名は、被裏書人欄に記入します。
☑ 普通の裏書のしかたでは裏書日付を書き入れますが、裏書日付は裏書の要件ではなく、これがなくても裏書として有効です。
☑ 手形金額の一部だけを譲渡することはできません。一部の金額だけを譲渡する裏書は無効となります。
☑ 手形金額の一部の支払があった後に、残った金額について譲渡裏書をすることはできますが、この場合の裏書は、一部裏書ではなく、残額全部を裏書によって譲り渡すということになります。
出典:森産業株式会社「約束手形の正しい書き方」より
また手形には、絶対的記載事項と有害的記載事項、有益的記載事項、無益的記載事項の四種類があるのをご存じでしょうか? それぞれ手形を書く上で必ず知っておく必要がある事項ですので、順に解説しておきます。
絶対的記載事項(ぜったいてききさいじこう)とは?
「絶対的記載事項」とは、手形に必ず記載していなければいけないことで、この項目がひとつでも抜けていると手形が無効になります。
有害的記載事項(ゆうがいてききさいじこう)とは?
対する「有害的記載事項」とは、手形に記載してはいけないことを指します。手形に『記載してはいけない』項目がひとつでも書かれていると手形が無効になります。
一方、記入することで手形自体が無効になってしまう有害的記載事項がある。「振出人は責任を追わない」など法律に反する特約や「工事の完了に伴い支払う」など手形の支払方法に条件を付帯したものがこれに該当する。
出典:MFクラウド会計「手形要件」有益的記載事項について
有益的記載事項(ゆうえきてききさいじこう)とは?
有益的記載事項とは、手形に書いていることで効力を発揮する事項のことです。
手形に記載することで効力を発揮する文言を有益的記載事項という。たとえば支払期限が指定されていない一覧払手形に利息が書かれている場合は有益的記載事項となり、利息が発生する。
また第三者への譲渡や質入れを防ぐための裏書禁止や指図禁止も有益的記載事項として認められ、指図の文言と指図禁止が同時に記入されている場合は指図禁止が優先される。
出典:MFクラウド会計「手形要件」有益的記載事項について
同様に、記載をしても全く有益にならない「無益的規則事項」があります。
無益的記載事項(むえきてききさいじこう)とは?
無益的記載事項とは、手形上に書いても利益にならない「記載した部分には効力が無く、手形に影響を与えない」事項を意味します。
無益的記載事項
記載した部分の効力は発揮せず、手形には一切の影響を与えない記載事項を指すもので、例としては企業独自の手形番号や「手札と引き換えに支払いを行う」など手形として当然の効果を記した文言などが該当する。
出典:MFクラウド会計「手形要件」有益的記載事項について
いかがだったでしょうか? 約束手形の書き方にはルールがあります。みなさんも、それぞれの違いを知って「正しい方法」で、手形の作成を行ってください。
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豆知識:約束手形でよく使う「支払い手段」や「決済」って何?
約束手形でよく使う「支払い手段」とは「どのような方法で支払いをするのか」を示しています。例えば、商取引の支払い手段には、現金決済や約束手形による決済などの「支払い手段」があります。
対する「決済」とは、支払い手段の目的が完了することを指します。支払いが済むことを「〜の決済」と言います(例:現金決済・小切手による決済等)
約束手形でよく使う「支払い手段」や「決済」って何?
「支払手段」という耳なれない言葉がありますが、これは、支払いのための道具のことです。筆記用具が書くための手段であって、文字を書くことを目的にしているのと同じように、支払手段は支払うための手段であって、お金(現金)を支払うこと(相手側からすると、お金を受取ること)を目的にしています。そして、支払手段の目的が完了すること、つまりお金が支払われて、貸し借りなどの関係を終わらせることを「決済」といいます。
裏書きの仕方を動画で学ぼう
なお裏書きの仕方については、動画でも学ぶことができます。ここで、動画投稿サイト「YouTube」で見られる「裏書き」に関する動画をいくつか紹介しておきます。
動画①:裏書きの仕方(でんさい・手形割引の日栄倉庫)
動画②:裏書き欄が一杯になったら(でんさい・手形割引の日栄倉庫)
いかがでしょうか? 人によっては文章で知るより、動画で見た方が内容が入ってくるかもしれません。これから手形を扱われる方は、上のような動画を使って「裏書きの仕方」を確認されると良いでしょう。
手形割引(てがたわりびき)
手形割引(てがたわりびき)は、支払期日の来ていない手形を銀行で換金してもらうことを指します。ただし、手形割引を依頼すると、手数料や利息を差し引いた金額となるので、満額受け取る場合と比べて「お得度」は低くなります。
手形割引は銀行のほか、手形割引専門業者に依頼し「現金化すること」が可能です。また最近は、電子取引が広く導入されており、手続きは最短10分から最大でも60分以内と「取引のスピード化」がより進化し続けています。
ただし、満期日まで現金が待てない方にとって(手形割引は)会社経営を救う優れたサービスとなるでしょう。
参考記事:手形割引とは?4つの手順であなたもスグに手形を換金・現金化できる
▊ 約束手形・振り出した時と受け取ったの「仕訳」について
ここでは、約束手形を振り出した時と受け取った時の「仕訳」について見てみましょう。仕訳とは、簿記上ふわさしい科目(借方・貸方)に、発生した勘定を記入することです。
仕訳とは?
簿記上の取引を借方(かりかた)・貸方(かしかた)に分け、それぞれに適当な勘定科目を定めて、ふるい分けること。
約束手形の振り出しと、決済を行った時の仕訳について
まずは、約束手形を振り出した場合の仕訳について説明します。例えば、30,000円の商品を仕入れて、約束手形を振り出して支払った場合の「仕訳」は、以下のように記入します。
約束手形/支払手形を振り出した時の仕訳(記入方法)
借方 | 仕入・・・30,000円 |
貸方 | 支払手形・・・30,000円 |
また、手形が決済された時の仕訳は次の通りです。
約束手形/支払手形を決済した時の仕訳(記入方法)
借方 | 支払手形・・・30,000円 |
貸方 | 当座預金・・・30,000円 |
約束手形の受け取りと、決済を行った時の仕訳について
次は、約束手形を受け取った時と決済時の「仕訳」について、簡単に説明しておきます。30,000円の商品を販売して約束手形を受け取った場合の仕訳は、以下のように記入します。
約束手形/受取手形受け取り時の仕訳(記入方法)
借方 | 受取手形・・・30,000円 |
貸方 | 売り上げ・・・30,000円 |
次に手形を決済したときの仕訳は、次のように記入します。
約束手形/受取手形の決済時の仕訳(記入方法)
借方 | 当座預金・・・30,000円 |
貸方 | 受取手形・・・30,000円 |
いかがでしょうか? 少し分かりにくいかもしれませんが、より詳しい『約束手形の仕訳方法』については、簿記の基礎を解説した書籍やブログで確認をすると良いでしょう。ここで、参考になる簿記のサイトを2つ紹介しておきます。
参考リンク①:わかりやすい簿記「約束手形」
参考リンク②:約束手形の仕訳問題|日商簿記3級無料問題集 – 犬でもわかる!
▊ 約束手形の基礎知識・手形の仕組みと特徴
ここから、約束手形の仕組みや特徴について詳しく解説します。
手形と小切手(こぎって)の違い
手形も小切手もどちらも「現金の代わりに使える」という共通点があります。
ただし、手形と小切手は「性質の異なる」有価証券です。例えば、手形は作成した「時点で資金が無くても振り出せる」という特徴があります。一方の小切手は、額面に見合うだけの資金がなければ振り出しが行えません。
手形と小切手の違い
手形と小切手は、用紙に金額、日付等の必要事項を記入し相手に渡し(振り出し)、支払いをするという点では共通していますが、大きな違いがあります。それは、小切手が受け取り直後に現金化できるのに対して、手形は記載された期日後でなければ払い戻しができない点です。
次に小切手について、詳しく解説しましょう。
小切手とはどのような有価証券なのか?
小切手とは、以下のような有価証券を指します。
画像:大塚商会「小切手・手形の基礎知識」より
小切手は「大きな現金」を安全に取引するのに、便利な有価証券です。本項の冒頭でも解説した通り、小切手を振り出す際には、金額に見合うだけの資金を口座に準備しておく必要があります。
小切手(こぎって)とは?
多額で大量の現金の移動は労力を要し、盗難の危険が伴います。そこで額面を入れた一枚の「小切手」を現金の代わりとする仕組です。小切手を作成して使用する際には、その金額に見合うだけの資金をいつでも支払えることが必要です。
小切手も、銀行で小切手用紙を購入し(小切手に)必要事項を記入した後、振り出しを行います。
小切手の振り出し方法
小切手は、法律的には、必要事項を記載した紙であれば原則使用可能ですが、一般的には銀行が交付する小切手用紙に書き込む形式のものが使われています(銀行が交付していない小切手の場合、銀行では換金できません)。
小切手用紙の交付を受けるためには、小切手の取引に使用する当座預金口座を開設する必要があります。銀行から交付された小切手用紙は、あらかじめ必要事項が印刷してあるため、以下の内容を記入し銀行届出印を押すことで小切手が完成します。
① 金額
② 振出日
③ 振出人通常は、作成日時を書きますが、先日付小切手(受取人の承諾を取り、払い戻しの期間を先延ばししてもらう小切手)の場合は作成日より先に設定できます。
なお、小切手の作成方法については、以下「全国銀行協会の配付資料」を参照してください。
小切手を換金する場合には、支払銀行ではなく、自分の取引銀行で「小切手の換金が依頼」できます。ただし小切手には換金できる期間があり、小切手振出日の当日からカウントした「10日目まで」に換金する必要があります。振出から換金の期日までの期間が短いので「換金し忘れないよう」注意してください。
小切手を換金するには
小切手を受け取った場合は、支払い銀行に持って行き、小切手を見せ支払い請求する(店頭呈示)ことで現金化できます。また、記載の支払い銀行に持って行かなくても、自分の取引銀行に依頼して取立委任することで、後日、口座に小切手分の金額が振り込まれます。なお、小切手を換金できる期間は、振出日の翌日から数えて10日目までです。
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豆知識:手形法と小切手法
小切手には「小切手法」があり、手形には「手形法」と呼ばれる法律があります。手形法とは、以下の様な法律です。
手形法について・・・手形に関する法律
手形法(てがたほう、昭和7年7月15日法律第20号)は、約束手形及び為替手形に関する法律関係について規定した、日本の法律である。小切手法とともに有価証券法を構成し、広義の商法に含まれる。
出典:Wikipedia「手形法」より一部抜粋
一方の小切手法とは、以下の様な法律を差します。
小切手法・・・小切手に関する法律
小切手法(こぎってほう、昭和8年7月29日法律第57号)は、小切手について定める、日本の法律である。小切手法の中には、小切手が為替手形と同様に「支払委託証券」である、という性質を有するものであるということから、手形法の「為替手形」に関する規定と共通するような文言の規定が多数見られるが、逆に、為替手形と異なり、支払人が銀行またはそれと同視すべき金融機関に限られること、また、小切手が現金に代替すべき支払手段であるという性格を有することなどから、線引小切手に関する規定など、小切手法独自の規定もまた多く見られる。
出典:Wikipedia「小切手法」より一部抜粋
手形の種類(どのような手形があるのか)
手形にもいくつかの種類があります。本記事で取り上げている約束手形のほか、為替手形(かわせてがた)も手形の一種です。ただし、国内における手形取引のほとんどは「約束手形」が使われています。
画像:大塚商会「小切手・手形の基礎知識」より
約束手形の見本は、以下の通りです。手形には、以下の項目が記入されます。
【約束手形に記入される項目】
① 約束手形という文言
② 支払いを約束する文言
③ 手形の金額
④ 支払期日(満期日)
⑤ 受取人
⑥ 支払地
⑦ 振出日
⑧ 振出地
⑨ 振出人の署名
⑩ 印紙(記入後に添付される)
⑩の収入印紙については、全て記入した後「間違いがないかどうか」確かめてから貼りましょう。なお手形の正しい書き方は、以下『全国銀行協会の配布資料』が参考になります。
このほか、約束手形の書面見本については、以下の画像を参照してください。
⑩の印紙には、手形の金額に合わせて必要な収入印紙を貼付します。
収入印紙とは、租税の支払や行政に対する手数料の支払のために利用される証憑です。すなわち国が租税や手数料を徴収するための手段として収入印紙が用いられています。
いくら貼れば良いのかは、以下の表を参考にしてください。
約束手形に添付する印紙の金額(一覧表)
手形上の記載金額 | 印紙税の額 |
・ 10万円未満 | 非課税 |
・ 100万円以下 | 200円 |
・ 100万円以上、200万円以下 | 400円 |
・ 200万円以上、300万円以下 | 600円 |
・ 300万円以上、500万円以下 | 1,000円 |
・ 500万円以上、1,000万円以下 | 2,000円 |
・ 1,000万円以上、2,000万円以下 | 4,000円 |
・ 2,000万円以上、3,000万円以下 | 6,000円 |
・ 3,000万円以上、5,000万円以下 | 10,000円 |
・ 5,000万円以上、1億円以下 | 20,000円 |
・ 1億円以上、2億円以下 | 40,000円 |
・ 2億円以上、3億円以下 | 60,000円 |
・ 3億円以上、5億円以下 | 100,000円 |
・ 5億円以上、10億円以下 | 150,000円 |
・ 10億円以上 | 200,000円 |
参照:約束手形を振り出して支払いを延期する3つの手順とメリット・デメリット
収入印紙は、コンビニエンスストアや郵便局にて購入できます。
この収入印紙は、郵便局や法務局にある印紙捌き所で購入することができます。また、最近ではコンビニでも収入印紙を取り扱っているため、わざわざ郵便局に行かなくても大丈夫です。収入印紙には様々な額面が用意されており、最低額面が1円、最高額面が10万円の計31種類を財務省が発行しています。
なお、手形や印紙税については、国税庁のホームページでも詳しく解説しています。
参考②:No.7140 印紙税額の一覧表(その1)第1号文書から第4号文書まで
※ 安全かつ確実に資金調達するには、約束手形を使うのではなく、ファクタリングやビジネスローンで資金調達するのがオススメです。ファクタリングやビジネスローンであれば、不渡りなどのリスクはありません。また、資金調達の成功を確実にされたい場合は、ファクタリングとビジネクストの両方に申し込んでおいて下さい。二つ同時に申し込んでおけば、万が一審査がダメだった場合でも安心です。また、資金ショートも確実に回避できます。
1.ファクタリング(資金調達プロの10秒カンタン無料診断)
安定した売掛金があれば、その売掛金を売却して最短1日で資金調達できる。
2.ビジネクスト
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3.オリックスVIPローンカードBUSINESS
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約束手形の振り出し(ふりだし)方法
手形を発行することを「振り出す」または「手形を振り出す」と言います。
約束手形の振り出し方法は、以下の通りです。
STEP① 当座預金口座の開設
取引(当座勘定取引)の申し込みを行い、当座預金口座を開設しましょう。当座勘定取引の申込みには審査が実施されます。誰でも口座開設できる訳では無く、申込み者の信用を調査した上で、口座開設の可否が決定されます。
STEP② 手形帳の購入、手形の作成
審査が通ったら、当座預金を解説した銀行で、手形帳(=手形用紙)を購入し手形を作成します(※ 手形作成の仕方は、本記事中盤で解説済)。
STEP③ 受取人に手形で支払いを行う
取引相手に商品代金の支払いとして約束手形を振り出します。最後に支払期日までに、当座預金口座に入金を行えば手形の手続きは完結します。
取引相手に手形を振り出した後は、できるだけ早く、当座預金口座に入金を済ませておきましょう。
手形の振出人(ふりだしにん)とは?
手形の振出人(ふりだしにん)とは、約束手形を作成する人です。
手形の受取人(うけとりにん)とは?
代金の代わりに約束手形を受け取る人を、手形の受取人(うけとりにん)と言います。
▊ 約束手形や小切手は、どのくらい流通しているのか?
日常生活においては、小切手や約束手形を使う場面はほとんどないでしょう。しかし商取引においては別です。平成23年度、全国銀行協会の調査によると「国内で流通した小切手と約束手形」の総額は、約379兆6,314億円に達したとのこと…!
日本国内の現金の総額は「約85兆47億円」なので、小切手や手形の方が4倍〜5倍以上多く流通していることになります。
これから商取引をされる方もぜひ、約束手形について理解を深めておいてください。手形の仕組みを知っておくことは、今後の事業にも大いに役立ってくれます。
▊ 約束手形のメリット、振出人の方が交渉上「有利」になる!
約束手形には、どのようなメリットがあるのでしょうか? ここで、振出人・受取人の双方で「どのようなメリットがあるのか」比較したいと思います。
約束手形・振出人のメリット
振出人には、取引先への「支払いが延期」できます。
手形を振出すと、事実上、支払期日を延ばすことができます。もちろん、受取人の同意が不可欠ですが、同意さえ取れれば、手形の支払期日までに現金を用意すればいいので、支払うまでに猶予が与えられます。先方にも、支払いの延期をお願いするよりも手形を振出すと折衝したほうが同意を得やすいでしょう。
例えば、原材料を仕入れてモノを製造、販売する会社があるとします。商品の販売代金(売上)の入金は3カ月後なのに、1カ月後には原材料の仕入れ代金を支払わなければいけません。
このような状況だと、現金を工面するのは非常に難しく、手形がプラスに働きます。支払いまでにある程度の期間が取れる手形は非常にありがたい決済方法です。入金と支払いのタイムラグを調整して、資金繰りをコントロールできるのは大きなメリットと言えます。
このほか、約束手形の振り出しには、利息が付かないなどのメリットがあります。
金融機関からお金を借りた場合は、完済するまで利息を払い続けなければいけません。その点、手形であれば利息はかからず、期日到来まで支払いを先延ばしにすることができます。
また、手形を銀行から得たということは厳しい審査に通ったということで、社会的にも信頼度が増すというメリットがあります。他にも、手形を利用して支払いを先に延ばして、手元にある資金を元に別の商品の仕入れを行うなどしてビジネス拡大のチャンスも得られます。
例えば、約束手形を振り出すメリットには以下の3点が上げられますが、延期をすることでさらに、長い期間資金繰りのコントロールができ、利息が付かないなどの利点があります。
約束手形を振り出すメリットは3つ |
---|
☑ 支払いが延期できるので、資金繰りにゆとりが生まれる。 |
☑ 資金繰りの悪化を解消し、延期をすることでさらに長い期間を掛けて「立て直し」が図れる |
☑ 融資ではないので、利息が付かない(支払いの負担を減らす) |
なお、約束手形を延期するメリットについては、以下の記事で詳しく取り上げています。
参考記事:約束手形を振り出して支払いを延期する3つの手順とメリット・デメリット
約束手形・受取人のメリット
銀行で手形割引が利用できるほか、口約束よりも確実に資金回収できるので安心です。
約束手形は、期日までの期間は比較的長いです。なぜなら、約束手形は「振出人が支払い日を延期したい」という理由があるので、支払期日(通常2〜3カ月に設定されている)は長めに設定されています。
しかし、小切手については『小切手振出日の当日からカウントした10日目まで』が期限なので、支払いの期日は非常に短いです。
また約束手形は、支払いまでの期日が長いので安心です。例えば、小切手の場合は振出日の翌日から10日以内に換金しなければ期限切れとなります。
しかし、約束手形の場合は「振出期日が、平均2〜3カ月」あるので余裕を持って換金が行えます。また約束手形は支払期日を含む三営業日までは換金ができるので安心です。
うっかり期限を忘れてしまったという方でも、三営業日までに換金すればギリギリ間に合うので便利です。
参考記事:約束手形を受け取ったあなたが取るべき3つの行動とメリット・デメリット
▊ 約束手形のデメリット・回収出来ないリスクがある
次は、約束手形のデメリットについて(振出人・受取人の双方で)比較してみましょう。
約束手形・振出人のデメリット
期日までに支払いできないと手形の不渡りが起こります。
手形を振出す最も大きなリスクは、支払期日(満期日)に手形通りの支払いができない事態が起きるということです。支払期日になって、万が一、当座預金残高が足りなかった場合、受取人に手形の額面金額を支払うことができずに、不渡りを出します。
半年に2回手形の不渡りを起こすと、手形不渡りに関する情報が登録されてしまいます。
一度不渡りを出すと、手形交換所の規則に基づいて「不渡り処分」を受け、すべての金融機関に通知されます。6カ月以内に2回目の不渡りを出すと銀行取引が停止され、当座預金取引と融資を2年間受けることができなくなってしまいます。事実上の倒産と見なされ、社会的信用を失うことも。
以下は、手形の不渡り情報が登録される機関や場所の一例です。
【手形の不渡り情報・登録される場所】
・ 手形交換所
・ 手形交換所の参加金融機関
・ 全国銀行個人信用情報センター
・ 銀行協会
・ 銀行協会の取引停止処分者紹介センター
こうした情報が登録されると、今後2年間は銀行との取引が停止(当座預金口座が使えない、銀行融資が受けられない等)となり、実質的に会社が倒産することになります。
もちろん会社が存続するのは可能ですが、取引先からの信用は失墜してしまいます。このため、資金的に身動きが出来なくなり、事業を継続するのが困難になるのです。
もし手形を振出していなければ、取り引き先と交渉して支払いまでの期日を延ばしてもらったり、銀行から融資を受けるなど倒産を回避するいくつかの術があります。しかし、1度でも手形を不渡りにしてしまうと、銀行から当座預金取引の停止や融資を受けられないという重い処分が下されるために、倒産を招く危険性を高めることになるのです。
このほかにも、手形の振り出しには一定のコストが掛かります。例えば、銀行で手続きをする場合は手形帳を購入する必要があります。また、手形に貼る印紙代も枚数が増えれば、比例して必要なコストも大きくなります。
手形を振出す場合、手形の額面金額500万円で1,000円、1,000万円で2,000円、3,000万円で6,000円、1億円で2万円と、それぞれ金額に応じた印税紙が必要になります。金額が大きかったり、手形の枚数が増えれば、それなりの費用が掛かってきます。また、銀行によって金額は異なりますが、手形帳代(手形専用紙)の費用も掛かります。
この他にも、手形で支払いをすれば「スケジュールに余裕がある」と高を括っていると、ついつい気持ちが大きくなってしまい、余計な仕入れをされる方や、過剰な在庫を抱えるなど(これまで以上に)出費がかさむ原因となります。手形決済が上手くいたっとしても、気持ちを引き締めて取引を行ってください。
振出人は、交渉で不利になる可能性も…!
また手形決済をした相手(受取人)に対して「負い目を感じる」経営者も少なくありません。このため、手形決済がキッカケで強気な交渉が出来なくなり、理不尽な要求を飲んでしまう方もいらっしゃるでしょう。
しかし、商取引の場において手形の決死は珍しいことではありません。このため、手形の決済を行った場合でも「負い目」を感じる必要は全くありません。取引はいつでも、慎重かつ「フェアな条件」で進めるようにしてください。
約束手形・受取人のデメリット
受取人のデメリットは「現金回収ができない可能性」があることです。また取引先の財務内容によっては、銀行で(手形割引)できない可能性もあるので注意が必要です。
※ 安全かつ確実に資金調達するには、約束手形ではなく、ファクタリングやビジネスローンの利用がオススメです。ファクタリングやビジネスローンであれば、不渡りなどのリスクはありません。また、資金調達の成功を確実にされたい場合は、ファクタリングとビジネクストの両方に申し込んでおいて下さい。二つ同時に申し込んでおけば、万が一審査がダメだった場合でも安心です。また、資金ショートも確実に回避できます。
1.ファクタリング(資金調達プロの10秒カンタン無料診断)
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▊ 約束手形を利用するなら(受取人の場合)どこを選ぶべきか?
約束手形を利用する場合、受取人の方は銀行に手形を持ち込むか、手形割引を専門に扱う業者に(手形割引を)依頼できます。手形で現金化をするなら、評判が良く安心して取引できる相手(銀行や金融業者)を探しましょう。
以下に、経営者の間で口コミ評価が高く、割引料・割引率がお得でスピードが早い業者を20社まとめてみました。業者選びでお悩みの方はぜひ、参考にしてみてください。
参考記事①:手形割引業者20選!割引料・割引率がお得でスピードが早いおすすめ業者一覧
また、手形を元に銀行融資を受けられる方には、以下の記事が役に立ちます。
参考記事②:手形貸付とは?5つの手順であなたの手形を担保に銀行から融資を受けられる!
手形を受け取った方は、資金ショートが起こらないよう、自社の運転資金や事業資金をしっかり確保しましょう。
▊ 約束手形を利用するなら(振出人の場合)どこを選ぶべきか?
約束手形を振り出す方は、以下の手順に沿って振り出しを行ってください。ここでは、振り出しの仕方から支払いを延期するメリット・デメリットについて詳しく解説しています。
参考記事③:約束手形を振り出して支払いを延期する3つの手順とメリット・デメリット
▊ 約束手形の注意点は4つ
約束手形を使用する場合、注意したい点は4つあります。
約束手形の注意点は4つ |
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☑ 手形の内容を何度も確認! |
☑ 期日が過ぎないようにする |
☑ 控え欄の内容も合わせて確認しよう! |
☑ 信用できる手形かどうか必ずチェックする |
各項目について、以下で詳しく説明しましょう。
☑ 手形の内容を何度も確認!
手形を払い出す方は、期日や金額、控え欄などを見て、間違いがないか何度も確認をしましょう。金額欄については、手書きの場合『法令に基づいた大字の漢数字』を使用します。
例えば、59,234,271円 を大字を交えた漢数字で書くと次のようになります。
59,234,271円 ⇒ 五千九百弐拾参万四千弐百七拾壱円
こうした表記の仕方が使われるのには、以下のような理由があります。
「会計」「登記」「戸籍」などでは、縦書きにした場合、一、二、三、十の漢字が書き換えられてしまったりしないように、つまり、 改竄 されないように漢数字の 大字 と呼ばれる「壱、弐、参、拾」の文字を使うと定められています。
数字の書き方は、以下の画像を参考にマスターしてください。
画像:漢数字と大字〔だいじ〕の書き方(みんなの知識・ちょっと便利帳)より
印字の場合は、アラビア数字が表記できます。しかし、手書で金額を表記する場合は、アラビア数字で表記することができません。
(手書きの場合)アラビア数字を使ってしまうと「金額の改ざんがしやすく」なるからです。例えば、数字の1を7に変えたり、0を6にするなど、アラビア数字は「数字が変えやすい」というデメリットがあります。
もし、手形を受け取った相手が(手形の)数字を改ざんして「嘘の手形」を偽造した場合、私たちはどのように「偽物かどうか」見分ければ良いのでしょうか。この場合、アラビア数字を使った書面では、偽造の立証が難しくなります。
このように、手書きで使用する漢数字と大字には「書き方のルール」があります。
印字の場合は、金額の前に円マーク「¥」を印字、金額の最後に「※」または「★」マークが記されます。一方書きの場合は、金額のはじめに「金」と記し、金額の最後には「円也」と記します。このほか、手形の数字表記は独特で一は壱、二は二、三は参、十は拾と表記します。
例:¥30,000¥※ ⇒ 金三拾萬円也
『法令に基づいた大字の漢数字』以外にも、印字する場合にも書き方のルールが存在します。印字される場合も表示の仕方には注意を払ってください。
書面を確認し、手形の内容に間違いがなければ(最後に)収入印紙を貼って終了です。
☑ 期日が過ぎないようにする
手形を振り出し側も、手形を受け取る側も「期日までに」手続きを行うようにします。振出人は期日までに必要なお金を準備してください。また、受取人の方は期日までに間に合うよう、手形を銀行に渡しましょう。
☑ 手形は「控え欄の内容」も合わせて確認しよう!
手形には「控え欄」があるのですが、振出人の方は(切り離す前に)内容が間違っていないか、何度も確認してから振り出しを行ってください。
☑ 信用できる手形かどうか、必ずチェックすること!
信用できる手形かどうか厳しい目でチェックする必要があります。最近は偽の手形による新手の詐欺が横行しています。特に信頼できない取引先との決済については、十分注意をしましょう。
例えば大手企業でも、過去さまざまな手形決済にまつわる事件が起こっています。
偽造手形の事件が、大手企業でも起こっていた・富士通の例
富士通で異例の幹部交代があった。半導体の新子会社・富士通マイクロエレクトロニクスの社長で、本体の副社長でもある小野敏彦氏が8日に突然辞任したのだ。
(中略)辞任劇の背景に浮上するのは、ある偽造手形騒動だ。松下電工の関連会社などを振出人とする偽造手形が西日本を中心に流通。額面は500万~5000万円で、総額は数億円に上るとみられる。問題の手形の多くで受取人となっているのは「科学技術教育協会」という都内の財団。
実はそこの理事長が小野氏なのだ。しかも、富士通によると、小野氏は会社に無断での就任。財団では手形不渡り歴のある九州出身の経営者がなぜか理事に就任するなど、不審な点が少なくない。
手形が本物かどうか、何度も確認しよう!
もし手形が本物かどうか心配ならば、銀行で手形割引を依頼し「本物かどうか」見極めてみてください(※ ここで断られた場合は、偽物の可能性あり)。
手形法によって手形は裏書譲渡が認められているが、受け取った受取手形に裏書をして第三者に譲渡した手形のことを「裏書手形」という。また、債務の決済のために他者が振り出した手形に裏書して債権者に譲渡する手形の事を「廻り手形」という。このような廻り手形を受け取った際は、手形を振り出した企業の実態を調査する必要がある。
また、裏書手形を受け取った場合は裏書が連続しているかどうか(前の被裏書人が次の裏書人になっているか)を確認しなくてはならない。裏書の不連続な手形の最終所持者は手形権利者としての推定を受けられず、支払を受けられないおそれがある。
なお、手形が「安全かどうか」の見分け方としては、以下の点に注意すればOKです。
手形が「安全かどうか」の見分け方
チェックすべきポイント | 内容 |
☑ 社判、印鑑が不鮮明で押し方が歪んでいる手形 | 手形の扱いが丁寧では無く、社判、印鑑が不鮮明で押し方をしている手形は「経理処理が雑でいいかげん」な証拠となります。こうした手形は、振り出す機会が少ない企業に多く見られます。 |
☑ 月商に比べ金額が大きすぎる(不自然な)手形 | 例えば、月商1,000万円の企業が2倍〜3倍以上の手形を持ち込んだらおかしいと思いませんか?企業の月収と比較して、明らかに大きな金額の手形を持ち込むのは「不自然な行動」と言えます。 |
☑ 支払期日が訂正されている手形 | 期日が訂正され、サイトが延びている場合は、資金繰りが厳しい証拠です。このような手形を受け取った場合は、相手が支払いに対して計画性がなく、約束が守られない可能性が高いです。 |
☑ メインバンク以外の金融機関で振出された手形 | 支払場所が、メインバンク以外(の金融機関)を指定している手形は要注意です。この場合「通常の支払い場所」以外の方法で、手形が振り出されている恐れがあります(※ 融通手形はメインバンクで振り出すことがないため)。 |
☑ 複数の印紙が貼付されている手形 | 通常、手形の額面に合った印紙を貼付しますが、複数枚印紙を貼る企業は、手形の振り出しに慣れていない(取引の実績が少ない)恐れがあります。 |
こうした手形を受け取った時には「危険かどうか」慎重に判断を行ってください。
手形決済以外の手段・安全に資金を調達するコツ!
慎重に手続きをすれば失敗する危険はありませんが、もし慎重に商取引を進めたい方は、手形決済だけでなく、他の安全な取引方法について検討してみましょう。例えば、小切手で取引ができれば「回収出来ないリスク」から解放されるので安心です。
ただ、相手に余裕を持たせたいのなら、自社が資金ショートを起こさないよう、上手に運転資金やつなぎ資金を確保しておく必要があります。以下の記事では、つなぎ資金や運転資金の調達方法についてまとめてみました。事業資金の調達でお困りの方は、ぜひ参考にしてみてください。
参考記事①:運転資金の融資を受ける5つのコツ!正しい計算で確実に借入できる
参考記事②:【保存版】事業資金調達100%成功ガイド|3つの方法と審査のポイント
※ なお上記以外の方法以外にも、ファクタリングやビジネスローンによる資金調達がオススメです。ファクタリングやビジネスローンであれば、不渡りなどのリスクはありません。また資金調達の成功を確実にされたい場合は、ファクタリングとビジネクストの両方に申し込んでおいてください。二つ同時に申し込んでおけば、万が一審査がダメだった場合でも安心ですし、資金ショートは確実に回避できます。
1.ファクタリング(資金調達プロの10秒カンタン無料診断)
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▊ 約束手形について、さらに理解を深めるには?
約束手形についてさらに理解を深める、とっておきの方法があります。それは、一般社団法人「全国銀行協会が無料で配布するパンフレットを取り寄せることです。
全国銀行協会では、小切手・為替手形に関するパンフレットを無料で送付している!
全国銀行協会では、学校、官公庁、個人の方には、送料も無料で「為替手形に関する」パンフレットを送付しています。
またパンフレットだけでなく、金融や経済の仕組みが学べるCD-ROMも無料で送付してくれます。ここでの資料は、子どもから大人まで、また実際に商取引を行う事業家まで使える優れた資料やパンフレットばかりです。
以下に無料でもらえる資料のラインナップをご紹介しましょう。
全国銀行協会から無料で取り寄せられるパンフレット一覧
☑ 「マナブとメグミのお金のキホンBOOK」
☑ 「知ろう!学ぼう!お金の使い方~「使う」「貯める」「借りる」を考える~」
☑ 「ライフステージで学ぶ銀行 ~やさしい銀行のはなし~」
☑ 「これからの暮らしに役立つ ローン&クレジットのABC」
☑ 「大丈夫と思っているあなたのマネーが危ない 金融犯罪安全チェック」
☑ 「動物たちと学ぶ 手形・小切手のはなし」
☑ 「かんたんレシピでチェック! 銀行の金融商品・サービス」
☑ 「大好きなアーティストから考える あなたと銀行のかかわり」
☑ 「知っておきたいお金の話 社会人なら当たり前!簡単チェック」
☑ 「自分で描く未来予想図 はじめてのライフプラン」
☑ 「はじめての生活が豊かになるお金の運用」
☑ 「自分の城を手にいれる 住宅ローン 虎の巻」
☑ 「はじめて学ぶ相続ガイド BOOK」
☑ 「お金と賢く付き合うための金融リスクQ&A読本」
☑ 「これで安心!金融商品のご購入」☑ CD-ROM:「私の夢&銀行 ~起業を通じて、金融・経済の仕組みを学ぼう~」
いかがでしょうか。非常に基本的な情報ばかりですが、起業したばかりの方や学生の方など「初心者の方」には最適な資料ばかりです。もし、取り寄せたい資料があれば、以下のリンクから申込できます(約一週間程度で手元に届く)。無料なので、興味のある方はぜひ、必要な資料を請求してみてください。
パンフレットの取り寄せ先:全国銀行協会|全銀協刊行物お申し込み(クリックをすると応募フォームが開きます)
また、パンフレットを取り寄せるのが面倒な方には、以下のように「PDF資料」が用意されています。PDF資料であれば、今スグ必要な資料がダウンロードできる上に、必要な資料だけを(自宅やコンビニで)プリントアウトできるので便利です。
このほかにも、一般消費者向けに為替手形や手形の仕組みだけでなく、銀行の金融商品やサービス、お金の基本などためになるPDF教材を無料配布しています。興味のある方は、以下のページから気になる資料をダウンロードしてみてください。
参考:全国銀行協会「無料刊行物」PDF資料・ダウンロードページ(クリックすると開きます)
画像:一般社団法人・全国銀行協会「動物たちと学ぶ手形・小切手のおはなし」
また、本サイトでも約束手形について「理解を深める」記事を特集し、多数取り上げています。
・ 手形割引とは?4つの手順であなたもスグに手形を換金・現金化できる
・ 手形割引業者20選!割引料・割引率がお得でスピードが早いおすすめ業者一覧
・ 手形貸付とは?5つの手順であなたの手形を担保に銀行から融資を受けられる!
・ 約束手形を受け取ったあなたが取るべき3つの行動とメリット・デメリット
・ 約束手形を振り出して支払いを延期する3つの手順とメリット・デメリット
ぜひ全国銀行協会の資料と合わせて、ご覧になってください。
補足:全国銀行協会は、約束手形に関する動画も作成していた!
ここまで、全国銀行協会が配布する約束手形やその他、無料刊行物について説明しましたが、同協会では手形と小切手についてより理解が深まるよう、オリジナルのアニメーション(約25分)の動画を作成しています。
アニメーションのタッチは、非常にレトロなふんいきを醸し出していますが、文章や印刷物で読むよりも分かりやすく、「約束手形と小切手の必要的記載事項」「商取引と手形・小切手」「手形の取立てと手形交換」「手形の割引と譲渡」「手形・小切手の不渡りと遡求」の5項目について詳しく説明しています。
動画作成:一般社団法人全国銀行協会(全銀協)
文章を読むのが苦手な方は、こうしたアニメーション資料で、約束手形への理解を深めてみてはいかがでしょうか?
またアニメーションだけでなく、全国銀行協会は公式チャンネル(YouTube)を持っており、手形や為替手形以外にも、商取引に役立つ映像資料を定期的に配信しています。
画像:YouTube「一般社団法人・全国銀行協会」公式チャンネルより
経営者の方はもちろん、起業家の方はぜひ参考にしてみてください。
▊ 約束手形以外の資金調達方法
約束手形を振り出して支払いを延期する前に「他の方法で、資金繰りが改善できないかどうか」考えてみましょう。例えば、即日融資できるビジネスローンや消費者金融のノンバンク融資を利用すれば、一時的に100万円〜300万円程度の融資はカンタンに工面できます。
また売掛金を現金化するファクタリングなら、最短即日〜翌営業日には売掛金の現金化(=業者が買い取ってくれる)ができるので安心です。
もちろん、受取人の方も銀行で現金化をするだけでなく、さまざまな資金調達方法があるのを覚えておいてください。資金調達の方法を一つでも多く知っていれば(事業を行う上でも)資金繰りの改善に役立ってくれます。
参考記事:経営者なら必ず知っておくべきファクタリングでの資金調達とは?手数料や契約内容、融資との違いを徹底解説!
でんさいとファクタリングの違い
でんさいとファクタリングの違いについて、補足をしておきます。でんさいについては、記事の前半でも既に解説をしました。電子手形は、約束手形を電子化した非常に便利な取引方法です。
「でんさい」は、株式会社全銀電子債権ネットワーク(通称「でんさいネット」)が記録機関となって運営されています。債権の支払企業・受取企業は、銀行等のシステムを通じて、「でんさいネット」にアクセスします。(中略)「でんさい」はどこの銀行を通じて手続きを行っても、全国統一の書式となっているところも利便性が高いポイントとなっています。
またファクタリングについても、最近では電子取引を行っています。
(前略)「ファクタリング」は、あくまでも個別のファクタリング業者を通じての取引となりますので、取引先が増える都度、ファクタリング業者を交えて契約を締結する必要があります。(中略)最近では、各銀行で「でんさいファクタリング」というサービスが提供されています。これはでんさいネットに登録された債権を銀行が買取るもので、譲渡する企業は保証人になる必要がないため、銀行版の「ファクタリング」であるといえます。
ファクタリングの方がメリットは大きい
でんさいによる「電子手形」と、ファクタリング(電子決済も含む)を比べた場合、ファクタリングの方が、返済の義務がなく、貸し倒れのリスクが無いなどのメリットが大きいです。
ファクタリングの方がメリットは大きい
「でんさい」を譲渡する場合、譲渡する企業は保証人になります。したがって、支払企業がその債権を履行できなかった(支払うことができなかった)場合には、譲渡した企業は保証人として支払い義務を負うこととなります。
一方、「ファクタリング」は、その債権をファクタリング業者が買い取る形となりますので、支払企業が支払いを行わなかった場合でも、譲渡した企業は代わりに支払う義務はありません。そのため、「ファクタリング」では、貸倒れのリスクを負わずに支払期日前にお金を入手することができますので、「ファクタリング」の方が「でんさい」よりも財務諸表の健全化の上ではメリットが大きいことになります。
このように、約束手形とファクタリング「どちらを申し込むべきか」お悩みの方には、より安全に取引ができる「ファクタリング」の利用をオススメしています。
▊ 約束手形の紀元・約束手形はいつ始まったのか?
みなさんは、約束手形の紀元をご存じでしょうか? 手形の仕組みが始まったのは、12世紀のイタリアと言われており、私たちは世紀を超えて「手形を通じた商取引」を行ってるのです。
諸説ありますが、手形が生まれたのは12世紀イタリアと言われています。(中略)13世紀に入ると、より商取引が円滑になるよう「両替商同士の私製の証書」が認められるようになり、手形のシステムは(ヨーロッパを中心に)急速に発展しました。
手形という信用取引は、その後日本にも導入され、今日私たちが良く知る『手形取引の礎』となりました。
日本でも12世紀(鎌倉時代)には、手形に似た「替銭」と呼ばれる、証書取引が始まっていました。その後、江戸時代には商業の発達から、より利便性の高い「信用取引」が実施されるようになりました。
その後、戦争や政策の混乱も見られましたが、戦後には政府による法整備が整い、昭和7年(1932年)には(現在の私たちが良く知る)手形法が施行されました。
このように、手形は1000年以上続く歴史ある取引の方法です。ここまで長く続いた取引の形式は、今後も引き続き世界各国で使われることでしょう。
手形の歴史を変える電子記録債権(でんさい)について
ただ、インターネット取引の形が多様化しているなか「でんさい」と呼ばれる電子記録債権はもちろん、より利便性の高いネット取引が新たに生まれることでしょう。
電子記録債権(でんさい)とは?
電子記録債権は、手形・指名債権(売掛債権等)の問題点を克服した新たな金銭債権です(手形・指名債権を電子化したものではありません)。電子記録債権の発生・譲渡は、電子債権記録機関の記録原簿に電子記録することが、その効力発生の要件です。
こうした動きは「フィンテック革命」として世界経済の流れを大きく変える可能性があります。
参考記事:フィンテックを取り巻く国内の状況と、注目すべき「日本の関連企業50社」を一挙公開!
▊ 約束手形を理解する上で参考になるサイト&書籍はコレ!
最後に、約束手形の仕組みや働きを理解する上で、参考になるサイトと書籍をいくつか紹介しておきましょう。
約束手形を理解するのに役立つサイト10選!
サイト名 | 内容 |
---|---|
・ 手形・小切手の利用方法 – 全国銀行協会 | 全国銀行協会が作成した、手形と小切手の利用方法を解説したサイト。 |
・ No.7103 約束手形及び為替手形|印紙税その他国税(国税庁) | 国税庁が作成したサイト。約束手形や為替手形に必要となる、 印紙税やその他国税について解説している。 |
・ 手形の扱い方・管理(経理実務マニュアル) | 経理の実務が身に付くサイトで、手形の正しい扱い方と管理方法が分かる。 |
・ 手形と小切手の違いを正しく理解していますか?手形と小切手の特徴を解説 | 経理会計サービス「MFクラウド」が作成したサイトで、手形や小切手の取り扱い方法から、その他会計業務で役立つ情報が満載。 |
・ 約束手形(支払手形・受取手形の仕訳)|簿記の基礎知識 | 簿記の基礎知識について取り上げているサイトで、支払手形と受取手形の仕訳について解説している。 |
・ どう違うの?約束手形と為替手形 | Cloud Payment 公式ブログ | 決済代行サービスCloud Paymentが作成した、約束手形と為替手形の違いを説明したサイト。 |
・ 約束手形利用のメリット・デメリット【受取人向け】 | 約束手形を利用するメリットとデメリットを解説している。本サイトは、日本政策金融公庫で融資を受ける方に向けてアドバイスやサポート業務を行うサイト。 |
・ 約束手形を受領した際の注意点(よくある経営・法律相談)産創館 | 大阪の中小企業支援機関「産創館」が作成したページで、約束手形を利用する上で気をつけたい点や「良くある質問」について取り上げている。 |
・ 約束手形及び為替手形:収入印紙(印紙税)一覧表 | 手形の取引で必要な印紙税について、分かりやすくまとめたサイト。 |
・ 手形とは何か|塚越商事株式会社 | 堀越商事株式会社が作成した、手形の基礎知識について紹介したサイト。 |
続いて、約束手形の仕組みを知るのに役立つ書籍を10冊紹介しましょう。
約束手形を理解するのに役立つ書籍10冊!
書籍のタイトル | 内容 |
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・ 図解でわかる 商法・手形小切手法 (入門の法律) | 法律の入門書として、豊富な図解で商法と手形・小切手法について徹底解説している。実務だけでなく、学生の方にもおすすめ。 |
・ 日本一わかりやすい 手形・小切手のしくみ | 手形や小切手の仕組みが分かりやすく、時間を掛けずにサクッと読める一冊。入門書として最適。 |
・ 手形小切手のことならこの1冊 (はじめの一歩) | 豊富な図と資料を用い、ビジネスで手形小切手を取り扱う人のために実践的方法を解説した一冊。手形要件のほか、振出しや裏書、手形保証など、複雑な手続きまで分かりやすく解説している。 |
・ 面白いほどよくわかる手形・小切手・為替のしくみ―基本知識と実務上の取り扱いがマスターできる | 小切手と為替の仕組みを基本から忠実に解説した良書。初心者の方〜中級者の方にもおすすめ。 |
・ 基本講義 手形・小切手法 (ライブラリ法学基本講義) | 学部生向けに作成されたテキストだが、手形・小切手法の入門書として最適。有価証券の動向や会社法の対応、その他最新のデータや内容をを採り入れながら、図版を豊富にしてコンパクトに基本を解説している良書。 |
・ これならできる!経理実務 小切手・手形編 | 簿記の問題を解くだけではみえてこない経理の実務についてクローズアップした一冊。小切手や手形のほか、経理の基礎知識も身に付くので一石二鳥! |
・ 徹底図解 よくわかる手形・小切手の実務 | 豊富な図を用いて、これだけは知っておきたい受取からトラブル対策まで。手形や小切手における振出や裏書の基本知識が身に付く。 |
・ 手形小切手判例百選 第7版 (別冊ジュリスト 222) | 手形法・小切手法の研究や学習、実務上の法律問題の解決に役立つ判例を100件用いて徹底解説した一冊。 |
・ 事例で学ぶ手形法・小切手法 | 多くの事例を用いて、手形法と小切手法についてより分かりやすく解説している。理論を体系的に理解できるよう解 説しているので、初学者の入門書としてもおすすめ。 |
・ 商法3 手形・小切手 第4版 (有斐閣Sシリーズ) | やや専門的ではあるが、商法上の法規制をわかりやすく説明した一冊。平成20年12月より施行された「電子記録債権法」について、手形・小切手法との関係を解説している。 |
約束手形や小切手の仕組みについては、文章で説明をしていても分かりにくい部分が多いでしょう。こうした不足を補ってくれるのが、初心者向けの書籍や、無料で公開されている「簿記や経理」に関するWEBサイトです。
みなさんも分からないことは、どんどん(上記で紹介した)サイトや書籍を使って調べてみてください。手形はもちろん、簿記や経理の知識が身に付けば、会社経営でも大いに役立ってくれます! ぜひ参考にしてみてください。
▊ まとめ|約束手形を正しく利用して、資金繰りを改善しよう
今回は、約束手形の仕組みや特徴を説明したほか、振出人・受取人が知るべきメリットデメリットについて説明しました。
なお、本記事以外にも手形割引の方法や、手形を使った銀行融資の方法など、さまざまな角度から「約束手形」について解説を行っています。約束手形で取引をされている方はぜひ、以下の記事も合わせてご覧ください。
※ 約束手形よりも『より安全で確実な方法』で資金調達するには、ファクタリングやビジネスローンの利用がオススメです。また資金調達の成功を確実にされたい場合は、ファクタリングとビジネクストの両方に申し込んでおいて下さい。二つ同時に申し込んでおけば、万が一審査がダメだった場合でも安心ですし、資金ショートが確実に回避できます。
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