株式会社クフがシリーズAの資金調達を実施、労務管理クラウド『SmartHR』に合わせて社労士法人の立ち上げを発表

株式会社クフは社会保険・雇用保険の手続きを自動化するクラウド型ソフトウェア『SmartHR（スマートエイチアール）』の開発、提供を行うベンチャー企業です。
昨年11月に開催された「Tech Crunch Tokyo 2015」にて創業3年未満・サービスローンチ1年未満限定のプレゼンコンテスト『スタートアップバトル』で見事に優勝しています。その他に、『Open Network Lab 第10期 Demo Day』で最優秀賞を取るなど注目度の高い企業です。
同社は1月27日、East Ventures株式会社、DGインキュベーション、Beenext PTE. LTD.の3社を引受先とする第三者割当増資資を実施したことをプレスリリースで発表しました。出資比率や金額は非公開ですが、数千万円程度だとTHE BRIDGEは語っています。クフは調達資金をもとに新サービス開発やSmartHRの開発体制・サポート体制を強化すると伝えています。
同社はWebクリエイターのスキルを定量化し可視化するプロフィールサイト『SKILLSAND (スキルランド)』の運営や、Webサイト・スマートフォンアプリの受託開発・企画・コンサルティングなどSmartHRのノウハウを使い他の事業も展開しています。
代表取締役の宮田昇始氏はサラリーマン時代に完治の見込み20%と宣告を受けた疾患を発症。闘病期間中に傷病手当金（社会保険の一つ）を受給できたおかげで、リハビリに専念し無事完治ができたそうです。この背景から2013年に株式会社クフを創業され、代表取締役に就任されました。

脅威のサービス成長力を探る

宮田氏は「リリース前の想定よりも大きくサービスが成長しています。前月比約170％で成長しており、現在、PLの引き直しをしています。リリースから2ヶ月ほどですでに450社が利用するサービスへと成長しています。」とTHE BRIDGEで語っています。
リリース直後から大きな反響を呼び、デモ版で200社が利用されているSmartHRは「要望と問い合わせがガンガン来ている状態。合わせて、プロダクトの改善速度も向上しています」と宮田氏は伝えていて、大きな手応えを感じているようです。

第二の矢、社会保険労務士法人スマートエイチアールとは？

今回調達した資金も使用し、SmartHRの運営に携わっている社会保険労務士（以下：社労士）の海野 慶子氏が、社会労務士法人スマートエイチアールを設立します。社労士法等の法律に対応するため、同法人と連携してサービス提供を行っていくそうです。
SmartHRは各種の手続きに応じて、画面上のフォームに必要事項を入力することで、書類を自動作成できるモデルになっています。その他、マイナンバーの暗号化保存や人事情報の管理などの機能を提供しています。
今冬を目処に、総務省が提供する『e-Gov（イーガブ）』の外部連携APIと連携することでウェブから役所への申請も可能になる予定です。

ユーザーに寄り添うサービス構築と今後の展望

宮田氏によると、ユーザーの社労士から「社労士事務所向けの管理画面を作って欲しい」という要望があると言い、直近ではサポートにも注力しており、実績をサイト上で公開する取り組みも行っていることがわかります。
同社では今後、SmartHRで対応する手続きを拡充していきます。この内容に伴い2016年内に3,000社、2017年内には2万社の導入を目指すと意気込みを語っています。
料金は従業員数にあわせて月額980円からと容易に導入できるので、SmartHRを含むクラウドを活用した企業支援ツールに目が離せません。
テクノロジーとKUFUで社会構造をハックする | 株式会社クフ
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